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SHADOW REVENGE番外編〜悲しみの少女ミナ〜
青い瞳は破滅の証 青い瞳は悪魔の証 青い瞳は… 悲劇の証… ここはフィアレス村。 「ミナー、フィアレス山の倉庫から薪取ってきて。」 ミナの母が遠くにいるミナに言った。 「はーい」 ミナは愛らしい声で応えた。 「帰ってきたらお父さんがまた武術教えてくれるって。」 「はいはーい。」 いかにもやる気なさそうな声でミナは言った。 ミナはてけてけと走って山のほうに向かった。 その体は早く終わらして休んでおこうという体だった。 「ミナもだいぶ一人前になったわねぇ。」 「ああ…」 そこには父がいた。 「しかし魔族とは…。」 「あなた!それは言ってはいけないと言ったはずですよ。」 「あ、ああすまん。」 父はやってしまったという声で言った。 「このまま何事もなければいいが。」 数時間後 フィアレス山からミナが薪を取ってフィアレス村に帰ろうとしていた。 「まったくなんで私がこんなことしなきゃならないのよ。」 ぶつぶつと文句を言いながら、ミナはフィアレス村に帰ってきた。 「え…?」 見ると村人は全員血を流して倒れており、家屋は全部焼き払われていた。 ミナはこの状態を見て、思わず薪を落してしまった。 「ん?おっとまだいたぜ」 「へっへっへ、殺してやるぜ。」 薪を落す音で近くにいたいかにも悪役っぽい兵士がミナに気づいた。 「おい嬢ちゃん。」 兵士がミナに触わった瞬間、ミナの体から金色の気が発せられ、 地面はえぐれ、ミナの髪が逆立った。 「うわ!」 ミナに触わった兵士の手がどろどろに溶けた。 サ ワ ル ナ ミナの体から龍が現れ、近くにいた兵士を食い尽くしていった。 ミナの周りは見る影もなく、めちゃめちゃになり、死体も何もなくなった。 「悪徳フィアレス王がここまでやるとは…。」 ニアファー国の警備隊長ギフがフィアレス村の状況を見て言った。 辺りは死体の山で、カラスが骨を残してそれらを食っていた。 「ん?!」 その山の中で佇んでいる一人の少女を見つけた。 ミナである。 ギフはミナをニアファー城の保護施設に連れていった。 「どうやった、エイベス。」 ミナの状態を見に行ったエイベスにギフは言った。 「だめだ、反応がない…。」 まるで死人を見に行ったかのようにエイベスは言った。 「よほどの恐怖を見てきたらしい。 今はそっとしておこう。」 「ああ。」 保護施設はミナのみ入っていた。 鎮まり返っていた。 まるで、はるか山奥の洞窟の中にいるかのように…。 かすかに声が聞こえるぐらいだった。 ママ…パパ…と。 「あいつ死体の真ん中で一粒の涙も流さずに立っとったんや。」 「家族が死んでいるのにか?」 「ああ」 「ただ妙なことに… あいつの周りだけ死体がもとがわからないほど潰れてたんや。」 一億分の一の確率で青い瞳が産まれてくる 人は言う 青い瞳は災いを呼ぶ 青い瞳を持つものは恐怖を呼ぶ かくして悲劇はおとずれた 青い瞳は魔族であると… しかし本当にそうなのだろうか ミナも悲劇の一人であった ただ青い瞳を持つだけなのに… 生きることが幸せとは限らない 死んでしまえば幸せになるかもしれない しかし一つの言葉を胸に抱いて 人は皆生きている そう… 「希望」という二文字を… 深緑の波に揺られ 今日も朽ちずに生きています 街の害虫が仲間を攫います しかし朽ちずに生きています そこに勇気がある限り そこに希望がある限り… 常にそれらは降ってきます それは誰かが与えてくれるもの それは一つの青い太陽です…
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