このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

ふるさとレポート 福島県福島市熱海町編

「ふるさとレポート」といっても皆さんは福島のことはご存じのことと思いますので今回は私のふるさと「熱海町」を紹介します。

 磐梯熱海温泉は日本でも有名な温泉の町です。人工的には小さな町ですが旅館が多く、土・日ともなれば観光客も多く訪れます。「ふくしま国体冬季大会」の開会式はここ熱海町で開かれ秋篠宮様がご出席なされました。

 さて、この熱海という地名について不思議に思った方もいると思います。国道49号線沿いには「海がないのになぜ熱海」と書かれた看板があります。ここで、今回は熱海という地名の謎に迫ってみたいと思います。

 毎年8月に行われる萩姫祭り。この萩姫こそ熱海の名付け親といわれています。萩姫は伊豆の姫でした。姫が不治の病にかかっていたとき、夢の中で「ここから数えて五百番目の川の近くの温泉に入れば病が治る」とお告げがありました。この五百番目の川が五百川、温泉とは現在の熱海なのです。温泉に入り病が治った姫はこの血に故郷の名、伊豆の熱海と同じ名を付けたそうです。また熱海町には安子島(あこがしま)・上伊豆島・下伊豆島という伊豆にちなんだ地名もあります。ですがこれは伝説であり実は伊豆出身の安積伊東氏がこの地区を支配したことから熱海と名付けられたということです。

 また熱海町の中でも私の住んでいる石筵(いしむしろ)という地区の名は源義家がある家の敷地にあった平石版にむしろを敷き腰を下ろして軍議をしたことからこの名前がついたそうです。ここは戊辰戦争の際に西軍に利用されないようにということで会津藩の兵士によって村ごと焼かれてしまった悲劇の場所でもあります。ですから会津攻め最大の難所といわれた母成峠がいとも簡単にとれたのは、この地の農民が西軍に味方したためといわれています。

 どの地名にもいくつかの由来があります。皆さんも是非自分の住む町の名前の由来を調べてみてはどうでしょうか。きっと新たな発見があるはずですよ。

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文責:行政社会学部1年(当時)橋本翌香 プラットフォーム11号 1995/10

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