このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


トップページに戻るコラム集の目次に戻る  ||  サイトマップ



予定利率の引き下げに関して


速星 千里


 生命保険の予定利率の引き下げが国会で議論されている。 国会内でも、民間レベルでも、実際に引き下げが行われた影響について、様々な憶測が乱れ飛んでいる。

 なにをか言わんや、である。

 予定利率の引き下げなど、とうに行われているではないか。 その影響も、明確に表れているではないか。

 受給年齢の引き上げや受給額の引き下げを行った国民年金は、保険料未納者が4割にも達している。特に20代に至っては、半数以上が未納者である。 未納の理由には、「国民年金をあてにしていない、あてにできない」が15%、「支払う保険料に比べ受け取る年金額が少ない」が4.5%と、年金への不信感が表れている。 このまま「年金の空洞化」が進めば、年金制度自体の存在が危うくなるであろう。

 予定利率の引き下げを認めれば、生命保険も年金同様に信頼を失い、顧客を失うのは目に見えている。 契約者が減れば運用資金が減る。 運用資金の減少は市場を流通するお金の量の減少を意味する。 つまるところ、予定利率の引き下げは、ゼロ金利政策と全く逆の効果をもたらすだろう。
 その先には、経済の好転など、決してない。


★          ★


参考文献


© 2003 Chisato Hayahoshi


トップページに戻るコラム集の目次に戻る  ||  サイトマップ


Level A Accessibility (Except the Ads below) Valid CSS! made with CSS Column Search ReadMe!


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください