このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

九州車両の模型事情

新製品883系ソニックインプレッション


KATOの20世紀最後のシメは885系かもめ、だったんですが、21世紀最初の年のシメも やっぱり九州の車両でした。この期に及んで883系というのは、ちょっと解せない 気もするんですが、やっぱり885系で使用した振り子仕様でトラブルが少なかったから、 でしょうなぁ。

仕様
2001年7月現在の3次車という仕様となっています。すなわち、前頭部にSマークがつき、 ワイパー基部や連結器カバーが赤となった車両で、シングルアームパンタ搭載、という内容です。 なお、前面本体のブルー、ワイパー基部と連結器カバーの赤に対し、バックミラーは イエローなんですが、ミラーは省略してあります。
885系かもめと部品を共通化することが狙いだったようで、アンテナ類やパンタの部品は 同じものを使っています。なお、当然ながら7両編成での発売です。実車は4、5号車を外すことで 5両編成も可能な仕様となっています。

ステッカ
博多と大分を主として結ぶので、この2種類です。残念ながら佐伯行きはありません。

印象
細かい部分まで印刷で表現されていてなかなかグッドな出来栄えです。あまりに細かかったせいか、 一部の文字がつぶれていますが、許容できる範囲だと思います。窓下の赤線ですが、 ビートの上にかかっているので、剥げてこないように、取り扱いは要注意でしょう。 885系かもめで問題だった窓とボディの平面性も問題ないレベルです。 ただ、明るいところではよいのですが、暗いところで見ると、ブルーのメタリックの塗装が 妙に見える気もします。このあたりは個人の好みもあってなんともいえませんが。 前面は、運転室の上下のパネルが外せます。4次車のバリエーションの製作を促しているのか、 それとも発売の意図があるのかは分かりませんが、なかなか面白いアイディアだと思います。 床板を外すと、前面裏側にタボがありますので、これを押すことでパネルを外すことが出来ます。 ライト周辺は、実物はガラスを通しているので暗いはずですが、模型ではこの部分も ブルーメタリックですので、ちょっと印象がかわります。実車を見た感じでは黒ですが、 実際のところはブルーメタリックの塗装ですので、間違いではないです。 787系もライト周辺は窪ませるだけで、ガラスをつけていないのにも拘わらず、そんなに 変な印象は受けませんでした。883系は開口部が大きく、角度も光が当たりやすい、 ということで妙な印象を受けるのだと思います。

遊べない?
元々787系と違って固定編成運用を考えている車両なので、全車両に号車番号のレタリングが あり、これがネックで4次車(=5連)の製作を躊躇します。 また、原型である下枠交差形パンタですが、787系のパンタをあてがってみたところ、 どうも寸法が合わず、パンタ交換をして遊ぶことすら出来ないようです。 月並みな碍子への色差し程度です。 なお、前面パネルのSマークやスカートのスリットのモールドが浅いので、黒を流してやることで メリハリをつける、などのことはできます。バンパーがついている(いつついたネン? というくらい最近付いたようで、まだ取り付けられていない編成も存在)のが やっかいですが、もし、将来にわたってつけない、というのなら、バンパーのタボを 切り取ってボディのタボ穴にいれ、これにグンゼの青竹色(日本海軍機機内色)を 塗って誤魔化す、というやりかたがあると思います。 また、ライト周囲ですが、完全に黒で塗りつぶさずに、スモークなどを使うことで 下地を生かすとよい感じになるのではないでしょうか?

編成のバリエーション
1次車:94年に登場し、各種の試験をして万全を期したもので、2編成存在。787系とおなじく、 ”鼻の穴”がある編成。
2次車:前面に猫のヒゲ状のルーバーがある編成で、1編成のみの存在。
ドリームタウンミスミ天文館店の売り場に飾られている写真がこの編成(←ローカルなネタですみません)
3次車:模型となった編成です。ワイパー基部、連結器カバーの赤とバックミラーの黄色は 当初から入っていました。2編成在籍。
4次車:SOMETHING NEWのコンセプトのもと、97年にJR九州のサブカラーをまとって登場。
このときの車両だけ5連です。第6編成がシルバー、第7編成がイエロー、第8編成が ダークブルー(ちまたでいうブラック)。
なお、2000年の885系登場後に、シングルアームパンタへの交換が進んで現在は全編成に及んでいます。 また、885系と共通で、この883系の7連1本が予備編成となっています。


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