このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください





深04終車レポート





■平成19年度の最後に

 年度末は別れの季節である。平成20年 3月28日金曜日、筆者の職場でも送別会があった。筆者はこれに参加したのち、日暮里駅に向かう。そう、今日は里48系統の深夜バス、深04系統の最終日でもある。日暮里・舎人ライナーの開業に伴い廃止になるわけだが、深04はもともと平日のみの運行であることから、開業の前々日が最終日となったのである。

深04
日暮里駅前23時24分発舎人二ツ橋行


 思ったよりも早い時刻に日暮里駅頭に着いた。まずは23時24分発舎人二ツ橋行の写真を撮る。

深04
日暮里駅前23時32分発皿沼二丁目行(金曜日限定便)


 次いで、金曜日のみ限定運行の、23時32分発皿沼二丁目行の写真を撮る。

深04
日暮里駅前23時32分発皿沼二丁目行(金曜日限定便)


 同じバスを対象に、今度は満開の夜桜を絡めてみる。アングルが限られ、後ろ側からの撮影だ。

深04
日暮里駅前行深04系統終車


 日付変更線を超えるか超えないかの時間帯で、TAKA様が合流してくる。これに前後して、日暮里駅前行深04系統の終車がやってくる。回送扱いでもおかしくない便であり、敢えて営業運転しようという発想が面白い。



■大団円〜〜いよいよ終車

 三木鉄道や最終「銀河」の喧噪などとは比較にならないものの、深04終車を見送る方々がいたのには驚いた。その数は10名を超えていただろうか。なにしろ、対象がマイナーであるし、終車の出発まで見届けると帰宅する手段が極めて限られるから、それなり以上に濃厚な熱意がある方々と見ていいだろう。

深04
日暮里駅前行24時38分発舎人二ツ橋行終車を待つ行列


 いよいよ終車がやってくる刻限が近づいてきた。とはいえ、行列がなかなか伸びない。筆者自身、金曜夜の終車に乗った経験があり、その時にはもっと長い行列ができていたと記憶する。年度がわりの季節にあたるため、宴席も控えめになるということなのだろうか。それにしても、高い位置に立っているとはいえ、道灌公も行列しているように見えるのが面白い。

深04
日暮里駅前24時38分発舎人二ツ橋行終車


 終車がバスベイに入り、利用者はいそいそと乗車する。立ち客が出ているものの、以前と比べると明らかに空いている。二枚撮った写真のうち、長時間露光のものを載せてみた。光芒がバスを隠していないのに加えて、重要な人影が写りこんでいたからである。そう、バス左側に立っている方は東京都交通局(巣鴨営業所?)職員のようで、記録写真や記念写真撮影にいそしんでおられた。職員らしき方々は7〜8名もおり、深04系統の重みがそこはかとなくうかがえた。

深04
扇大橋付近を走る日暮里駅前24時38分発舎人二ツ橋行終車


 TAKA様のクルマに乗って先回りし、扇大橋付近で迎撃してみる。世の中広しといえども、深04終車の走行写真を撮った酔狂人は我々だけであろう。

深04
谷在家付近に停車する西日暮里駅前発舎人二ツ橋行終車


 さらに先回りし、谷在家付近で再び撮影を試みる。金曜日の24時38分発終車は二台体制が通例で、この車両は西日暮里駅前からの利用者を乗せていた。江北六丁目団地を過ぎていることもあり、車内はガラガラに空いていた。

 参考までにいえば、車内の状況は日暮里駅前発・西日暮里駅前発の両車とも、西日暮里駅前付近で追い抜く際に確認している。それぞれ吊革が埋まる程度の乗りであったから、およそ50名前後の乗車と推測される。筆者がかつて経験した約80名乗車の混雑と比べれば、最終日の状況としては些かさびしい。その一方、最後まで終車二台体制が堅持されたのはさすがと呼ぶべきであろう。

深04
谷在家付近に停車する日暮里駅前24時38分発舎人二ツ橋行終車


 こちらは日暮里駅前発の車両。同じく車内はもはや空いていた。

 念のため、舎人二ツ橋終点にも先回りし、何名の利用者が降りてくるか確認してみた。西日暮里駅前発の車両からは 2名が降車、日暮里駅前発の車両からは 4名が降車。後者のうち 1名は地元の「お名残乗車組」らしく、しきりに写真を撮っている。やはり終点まで乗り通す需要は多くないようだ。

 かくして、深04系統の歴史は終わった。その伝統は、明後日から日暮里・舎人ライナーへと継承される。



 注:写真は全て平成20(2008)年 3月28日深夜撮影。





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