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平成23年12月ダイヤ改正!





■多少なりとも混雑緩和なるか?



 朝の通勤時間帯と夜間時間帯のご利用がさらに便利に!
 日暮里・舎人ライナーのダイヤ改正を行います



 東京都交通局では、日暮里・舎人ライナーのダイヤ改正を行いますので、お知らせいたします。
 今回の改正では、車両を 2編成新造し、平日の朝ラッシュ時間帯と、平日・土曜・休日の夜間の列車を増発し、混雑緩和とお客様の利便性の向上を図るものです。詳細は下記のとおりです。





1.ダイヤ改正日
【土曜・休日】 平成23年12月 3日(土)
【平日】    平成23年12月 5日(月)

2.主な改正内容
(1) 平日・朝ラッシュ時間帯の輸送力を増強します。
 ●見沼代親水公園駅発の列車を、
   6時代 9本 → 11本
   7時代12本 → 15本
   8時代12本 → 14本
  に増発します。
 ●運転時隔を短縮し、混雑緩和を図ります。
  (4分〜5分30秒間隔 → 3分30秒〜4分30秒間隔に短縮します。)

(以下略)



東京都交通局平成23(2011)年11月 4日付報道発表より



 本日、即ち平成23(2011)年12月 3日より、日暮里・舎人ライナーはダイヤ改正を行う。もっとも、本日は土曜日であり、平日ダイヤは翌々日、平成23(2011)年12月 5日から、ということになる。

 平成20(2008)年 3月30日の開業以降、日暮里・舎人ライナーは順調すぎるほど利用者数を伸ばしてきた。筆者の事前の予測は、運賃がより安い里48を選択する利用者が相当数残るだろうから、日暮里・舎人ライナーの利用状況はもっと低迷することもありえる、というものだった。筆者の予測はどちらかといえば心配に近かったが、杞憂にすぎなかった。利用者の圧倒的大多数は、速達性及び定時性にすぐれる日暮里・舎人ライナーを選んだのである。

 そのかわり、利用者にとっては苦痛な状況が呈されることになった。朝夕ラッシュ時の混雑がかなり厳しいのである。夕ラッシュ時でも日暮里から乗車する場合は、敢えて後発列車に乗り確実に着席することも可能だが、朝ラッシュ時の混雑は避けようがない。筆者の最寄駅江北では、通路まで混んでいる状態で列車が着くことが多く、ドア際で押しくら饅頭となる苦痛に西日暮里まで耐えなければならない。

開業初電
熊野前出発直後の日暮里行開業初電車内風景


 上の写真は開業初電車内の混雑状況を示している。こんな混み方は開業初電(あるいは初日)だけだろう、という読みは見事に外れ、今や朝ラッシュ時の各列車とも、毎日毎日これに勝るとも劣らない激しい混雑となっている。

 当然ながら、利用者としての苦痛は筆者ひとりだけのものではない。多くの利用者から怨嗟の声が上がっていたはずである。だから、朝ラッシュ時の増発は当然すぎるほど当然の展開にすぎない。もっとも、これを素直に喜ぶか否かは、人により意見が分かれるかもしれない。

 筆者においては実は、列車編成の数を増やさずとも、起終点での折返し時間を短縮するなどして、運行間隔を縮める程度のことは、すぐにでも出来るのではないか、という思いがあった。ダイヤを柔軟に改変可能という点が新交通システムの特性であるはずなのに、という発想もあった。このアイディアには、列車検修周期を考慮していないなどの課題が内在していると重々承知のうえで、東京都交通局は利用者第一であってほしいという願望が筆者にはあったのである。

 東京都交通局は列車編成を増備し、万全の体制を整えてから、ダイヤ改正を実行した。いささか時間を要した一方、持続安定的なダイヤとなったわけで、利用者としてはまずは慶賀しなければなるまい。

 特に 7時代は、輸送力は25%も増強され、混雑は単純計算で 2割程度軽減されることになる。朝ラッシュ時のはげしい混雑はひとまず小康を得るに違いない。もっとも、日暮里・舎人ライナーの沿線には、住宅・マンションの新規物件があちこちで林立しつつある。混雑と増発の鼬ごっこになる懸念もないわけではない。





■改正ダイヤに乗ってみる

 ダイヤ改正後の平日初日、早速日暮里・舎人ライナーに乗車してみる。筆者が乗ったのは、江北発 7時28分の列車。乗車位置は 5号車(見沼代親水公園寄りの最後尾)の日暮里側。期待して乗りこんでみたところ、車内風景はほとんど変わっておらず、いつもどおりの厳しい押しくら饅頭が展開されたのであった(苦笑)。

 ちなみに、筆者より少々早く家を出た長男坊は江北発 7時25分の列車に乗車し、こちらは以前と比べだいぶ空いていて楽だったらしい。せっかく輸送力増強しても、混雑緩和が平均的に進むわけではない、という断面が提供されてしまった。 7時代でも早い時間帯の列車はまだ空いているとの話も伝わっており、混雑を回避するためには、なるべく早く家を出るに限るようだ。

 もっとも、筆者は実は、混雑回避の「秘密兵器」とでも呼ぶべき対策を常用している。それは里48を選択することで、江北陸橋下から乗車する限りほぼ確実に着席できるため、筆者のファースト・チョイスとなっている。体力の衰えを切実に感じているから、着席による体力温存はまったくもってありがたい。

 所要時間を倍以上要する難点があるものの、日暮里・舎人ライナーの激しい混雑を嫌気する利用者は筆者のほかにも存在するようで、江北駅前や扇大橋駅前からまとまった数の利用者が里48に乗車してくる。日暮里・舎人ライナーのダイヤ改正によって、これら里48利用者の動きに変化が生じるか。地味ながら注目したい部分である。





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