このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

書評(平成18年11月24日)

『90分でわかるホーキング』
(ポール・ストラザーン著・浅見昇吾訳・青山出版社)

  ホーキングの本は、今から15,6年前に2冊ほど読んでいる。一つは「ホーキング、宇宙を語る」、もう一つは「ホーキングの最新宇宙論」。当時理解できたかといえば、わかったような、わからないような。理解度で言えば50%くらいではなかろうか。一般向けに書かれていたので、図による説明はあるが、数式はできるだけ省いて説明している。最も数式で説明してあればなお更わからない可能性は高い。当時あまり理解しなかったせいか、今ではホーキングの理論もかなり忘れてしまっていた。最近宇宙論への興味が再度強く沸いてきて、また読んでみたくなっていた。
 
 そんな折先日、七尾市田鶴浜図書館へ行ったら、「90分でわかるホーキングというタイトル」が目についた。迷わず借りてきて読む。90分というわけにはいかなかった。私は普通一時間に30〜40頁ぐらいのペースで読む。よってこの本は90分の約2倍、3時間ほどで読んだ。

 読んでみると、ホーキングの宇宙論の優しい解説書というより、ホーキングの伝記と言ったほうがいいような気がした。よって彼の宇宙論も少し出てきますが、それをより判り易く説明しようというような意図で書かれた訳ではないようだ。

 インターネット上での紹介文(「MARC」データベースより)を見ても、「大学院進学直後に筋萎縮性側索硬化症と診断され、指先と瞼しか動かせないながらも独創的な宇宙論を展開し、32歳で史上最年少の王立協会メンバーに選出されたホーキング。車椅子から宇宙を掴んだホーキングの人生を辿る。 」となっており、やはりどちらかというと人間ホーキングを語るということに重点を置いているようだ。ホーキングの入門書としては、この程度の本から入る方がいいのかもしれない。

 ホーキングについては、そのうち前掲の2冊を再読して、できればここで紹介したい。内容はかなり忘れてしまったとはいえ、あの本には、好奇心をそそる沢山の説などが載っており、宇宙や科学といったものに非常に関心を惹きつけられた記憶がある。

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