このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

書評(平成18年11月27日)

『図解雑学 よくわかる量子力学』
(夏梅 誠 (著)・ 二間瀬 敏史 (著):ナツメ社)

 よく図書館から借りてきて読む図解雑学シリーズの中の1冊である。この量子力学に関しては、前にも何度かもう少し詳しい一般向けの手引書を読んだことがあるが、難しくてわからなかった。
 今度図書館で、この図解雑学シリーズのものを見つけたので、ちょっと再チャレンジしてみた。しかしやっぱりまた軽ーーく撃破されてしまった感じである。

 (いつもの手抜きの手だが)インターネット上のAmazon.co.jpで紹介されている「出版社/著者からの内容紹介」のコメントを、まず転記する。
 「原子より小さい世界を説明する量子力学は、初心者にはなじむのが難しいと言われます。そこで本書では、まず「星はなぜ見えるのか」といった素朴な疑問や、家でも簡単にできる実験などを通して、量子力学になじんでもらおうと思います。そのあと量子力学の特徴的な考えを1つずつ紹介します。そしてそれらの考えの応用として、量子コンピュータ、量子暗号、量子テレポーテーションといった現代的な話題を取り上げたり、ブラックホールとの関わりを解説します。
 量子力学の現代的な応用、またはブラックホールとの関わりのどちらかだけを取り上げた本は多いですが、どちらも取り上げているのは本書の大きな特徴です。また類書にないエピソードも多数収録。 」

 Amazon.co.jpのコメントでは、上記のように画いてあるが、(読後の)今までに理解できた事といえば、不確定性原理の考えのほんの基本的な考えくらいであろうか。というか、量子論で取り扱われるような超ミクロの世界では、光子や電子のようなものは、奇妙な振る舞いをするということ。詳細な理論を理解しない間は、それらは粒子でもなければ波でもなく、新しい実態、量子であると、とにかく頭に叩き込まねばならぬということを理解しただけだ。

 あのファインマンさんでさえ、「量子力学を本当に理解できる人はまずいないであろう」と言っている。私なぞに、そんなに簡単に理解できるわけがないのだろう。インターネット上のレビューを見ると、この分野について詳しい人には、この本は簡潔でいい本らしいが、私などはやっとやっと最後まで何とか読み通したという程度である。理解度などは言えないくらいの理解度だと思う。

 光の波としての性質の干渉の実験あたりまでは、どうしてかわからなくとも、単に事実として受け止めれば良かったが、デコヒーレンス、重ね合わせの説明が出てきた辺りでだんだんと理解があやしくなり、量子コンピュータ、量子暗号、量子テレポーテーションなどが出てくると、もう殆どわけがわからなくなってしまった。とにかく、量子と呼ばれるようなものは、そのような振る舞いをするものだと聞くしかないのだろう。

 今回も撃沈されてしまっただけに、残念である。図解雑学シリーズを調べてみると、量子力学については、佐藤勝彦氏の『図解雑学 量子力学』、『図解雑学 量子論』もあるらしい。佐藤勝彦氏の本は、相対性理論などの関係で読んだこともある。比較的わかりやすかった記憶がある。今回の結果にも挫けず、その2冊も機会があったら挑戦してみたいと考えている。

(この本は中能登町鹿西図書館から借りてきた本です)

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