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有線電話

通称は「ゆうせん」という。有線といっても、お店で音楽を流しているような洒落たものではなく、農村地域の通信のために整備された域内電話である。電話の機能のみならず、放送の機能も有しており、農村生活の一風景を形成してきた。しかしながら、電話が整備されたことにより、その存在意義はかなり低下しており、加入者は減る一方だろうと思われる。

特徴

朝、昼、夕、夜の定時には放送があります。その間は電話としては使えませんのでちょっと待ちましょう。 いくら使っても使用料は変わらないで、なるべくこっちを使いましょう。 「エリーゼのために」がこの電話から聞こえたら、それは緊急の放送合図です。注意して耳を傾けましょう。 集落内の連絡に多用するので、長電話は禁物。他の人が電話をしていると、機械が時々反応します。「やい、ユウツギ（電話連絡）が来るぞ」などと言っていると、案の定電話連絡が来ます。内容は「今月の寄合（町内会のようなもの）は○○時から」とかそんな内容です。

放送の音量調節のための ダイヤルつまみ が通常の電話機との区別のポイント。 しかし、電話機がほとんどプッシュ式となってしまった現在、慣れない人はダイヤル式に戸惑うようである。 街から来た親戚の子は、ダイヤル式の見慣れない電話から勝手に放送の声が聞こえてくるのをとても珍しそうに見ていたのは、ある意味ほほえましい光景ではある。

「有線放送」違い

その昔、ラジオの音楽番組などで、「有線放送のチャートで○位」とか言っているのを聞いて、なぜ有線放送電話で音楽の順位が出るのかと不思議で仕方がない時期があった。ラジオでいっている有線はこの有線電話と同じかと親にたずねたことが無かったわけではない。そのときの答えは「ラジオでいう有線は、床屋の有線だ。」という実に的確な答えであった。しかし、問題は床屋にも有線電話が目立つところに置いてあったことだ。結局その答えで本当のことを理解することはなく、ラジオでいうところの有線が、ケーブル（有線）で音楽を配信するシステムであることを私が知ったのはかなり後のことである。

中津川市有線放送電話農業共同組合 N.A.T.　概要

平成１５年度事業報告によれば、中津川市の情報インフラとしてＨＦＣ方式（光・同軸ハイブリッド）のケーブルテレビ局が最良として中津川市長に提案 したとなっている。

施設の改善が進まず老朽化が進み機能低下が避けられない状況。有線利用者の高齢化により加入者は減少。

施設

本局:鉄筋コンクリート２階建て１棟

分局：コンクリートブロック造り３棟（落合、苗木、阿木）、車庫、倉庫

機械

クロスバー式自動交換機一式（１１００回線）、自動放送装置、放送増幅器、

線路

PEケーブル21.0km、SSケーブル85km、 SDケーブル80.0km、埋設ケーブル2.5km、 屋外線90km

電柱

コンクリート８０００本、木柱３００本、鋼管４００本 計８７００本

役員１５名 （総代４８５、運営委員３０、通信委員２０）

職員６名

加入者数

計３０４７（坂本４５４、中津、１１３、落合７５３、神坂２４５、苗木８９４、阿木５８５）（Ｈ１６年当初）

自主放送

月平均１８６回（自主放送２２３１回）：番組案内４４７、有放だより４１４、こよみ３６０、営農だより・警察だより・消防だより、地区の話 題、みんなの作文、明日の行事など

通話機能

通信時間に伴う課金なし。

回線容量に限界がある。ほかの通話に電話機が反応する。

放送中は通話できない。

ページング放送

葬儀、緊急に告知すべきことなどを放送することができる。 （行方不明者捜索、不審業者の来訪、火災・水害などの知らせなど）

放送番組表（平成１６年４月現在）

今後の見通し

新たな情報基盤としての再整備を中津川市に要望。

CATV導入のアンケートが市内全戸に配布されるみたいですね（ 恵那山ねっと より）。 有線をこれからも使う使わないはともかくとして、 民間業者呼んで市内にはCATV入れて、阿木だけ対象外とかならんようにはしてもらいたいですね。

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