かつての東海道本線です。現在の東海道本線のルートは箱根越えを「丹那トンネル」で抜けていますが、このトンネルを掘るだけの技術がなかった開業当初、大きく箱根を迂回するルートで敷設されたわけです。その後現在のルートが開業し、栄光は過去のものとなりました。現在では、複線の用地を残しながらも単線で運行されるＪＲ東海の路線となっています。
　運転系統は御殿場で分かれます。国府津側よりも沼津側の方がやや本数が多く設定されています。国府津側では東京、沼津側では静岡、浜松、豊橋までの直通列車が運転されている他、松田で接続する小田急線から特急「あさぎり」が乗り入れてきます。「あさぎり」は小田急・ＪＲ東海それぞれの車両が運用され、新宿〜沼津間を約２時間で結びます。
　車窓は山間の電化路線といった風情で、高速道路や高架の道路が頭上を行き交う様子も見られます。そして、何と言っても富士山が綺麗に見えます。その雄大な姿には心洗われる気がします。