このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
その名の通り、仙台と山形を結ぶ路線です。国道48号線とほぼ並走します。かつては東北本線と奥羽本線を仙山線経由で直通する列車もあったようですが、現在ではほとんどの列車が仙台〜山形間のみの運転です。一部、東北本線からの直通列車があります。なお念のために書いておきますが、仙台市と山形市は接していますので、仙台から山形に行く、と言うのは、隣町に行くことになるわけです。もっとも仙山線に乗ってみればわかりますが、決してそんな気楽な雰囲気ではなく、この路線は奥羽山脈を越える、大変な山岳路線です。途中にかなり高い鉄橋があるため、強風が吹くと運休することもあります。
仙台駅の仙山線ホームは地平ホームの最東端、7・8番ホームです。仙台を発車した仙山線電車は東北本線の複線の東側に設置された単線をしばらく東北本線と並走し、高架になって大きく左カーブをきって東北本線を乗り越え、西に向かいます。東照宮、北仙台、北山、と仙台市内の街中を抜けていき、敬宮愛子さまご誕生で一躍有名になった愛子(あやし)駅付近までは通勤・通学路線となっています。愛子までの各駅のうち北仙台、国見、陸前落合のみが一線スルー方式の交換設備を備えた駅となっています。なお、北仙台駅では仙台市営地下鉄南北線と連絡しています。山形に直通する列車は毎時1本程度の快速(2004年10月16日改正で「仙山」の愛称名は廃止されました。)中心で、多くの列車は愛子もしくは少し先の作並で折り返します。作並付近を過ぎると本格的に山また山の車窓が広がります。有名なウイスキー会社が近くにある奥新川駅までは仙台市青葉区で、長距離切符の「仙台市内の駅」に含まれますが、携帯電話が圏外になるような場所です。奥羽山脈をトンネルで抜け、山形側に出るとほどなく山形に到着します。羽前千歳からは奥羽本線に入りますが、この区間は標準軌であるため、羽前千歳〜山形間は標準軌と狭軌の単線並列区間となっています。
昭和4年、仙台〜愛子間が「仙山東線」として開業、昭和6年には作並まで延伸開業しました。そして昭和8年、山形側羽前千歳〜山寺間が「仙山西線」として開業。そして昭和12年、作並〜山寺間が開通し、はれて「仙山線」を名乗るようになりました。奥新川〜面白山高原間の仙山トンネル(5,361m)がサミットで、開通当初から作並〜山寺間は直流電化されていました。昭和30年、仙台〜作並間が日本初の交流電化区間となり、各種試験が行われました。作並駅には「交流電化発祥の地」なる碑が立っています。
山形への新幹線を「ミニ新幹線方式」で建設することが検討され始めた頃には、仙山線を標準軌化して仙台で新幹線と合流する形態も考えられたそうですが、用地的に余裕のあった福島駅が分岐駅に選ばれ、奥羽本線の線形改良とあわせて山形新幹線は現在の形になっています。奥羽本線の改軌工事期間中は仙台〜山形間にリレー特急が運転されました。
仙台市中心部での高架化や複線化の話が出ていますが、用地や補助金の問題などもあって難航しているようです。また、東北本線名取から分岐して建設が進められている仙台空港アクセス鉄道との直通運転も考えられているようですが、そうなるとやはり仙台から愛子くらいまでは複線化が必須となるかも知れません。
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