このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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583系リニュアル車

仙台駅1番ホームにて
 7月2日朝。レポート用紙に向かっている私に一通のメールが届きました。「明日昼間仙台駅で583系リニューアル車の展示会があるんだって」…電車通学の女の子からこんなメールが来るあたり、私のキャラクターがうかがえるのではないかと思います。たまたま翌日は午前中で授業が終わる日。喜び勇んで仙台駅に向かいました。1番線ホームは中央改札付近で跨線橋の幅が広くなった場所の下にあるため薄暗く、写真はイマイチなものが多くなってしまいました。PR放送や発着番線変更のアナウンスが飛び交う中、生き永らえている583系に触れることができました。かつて長崎本線などで走っていた715系に乗って不思議な感覚にとらわれたのを思い出しながら…。私はリバイバルトレインの類は好きではないのですが、昔の車両が頑張っている姿には、どこか感慨深いものがあります。
 583系。名車ですね。知らない人のために一応解説しておきますと、国鉄が車両運用の効率を上げるべく、寝台特急“電車”として開発した車両です。寝台特急、いわゆる「ブルートレイン」というのは車両自体には動力を持たず、機関車に引っ張ってもらうことで走るものが大多数です。「北斗星」も「カシオペア」も「トワイライトエクスプレス」も「はやぶさ/さくら」も皆そうです。そうではなくて、動力を持った電車に寝台を乗せてしまおうという発想から生まれたのがこの583系です。昼間は寝台をセットしない状態で座席特急としても運転されていました。なお、「サンライズ瀬戸・サンライズ出雲」に使われている285系電車は寝台特急専用電車です。
 この583系、ほぼ共通仕様の581系とあわせて、新幹線開業前の山陽〜九州夜行特急+九州内特急などとして大車輪の活躍をしていました。東北地方でも東北本線の寝台特急「はくつる」「ゆうづる」などとして長く活躍してきました。が、時代の流れによって順次車両数は減少し、一部は座席の一部ロングシート化・短編成化・先頭車化改造などを施した715系として生まれ変わりましたが、そちらも廃車が進んでいます。現在では京都総合運転所に60両、仙台電車区に6両、青森運転所に9両(保留車)、南秋田運転所に9両(保留車)が残るだけとなっており、定期列車としての運用は残っていません。
 側面及び先頭車の電動方向幕に運用に就く(と思われる)列車の方向幕が用意されていました。「ねぶたドリーム」「ムーンライト」「光のページェント」「白虎」などなど。「光のページェント」があるということは、少なくとも年末までは見る機会があるわけですね。この夏は「ムーンライト東京」として仙台〜東京間の夜行(座席)快速になります。「ムーンライト東京」は京葉線に入りますから、あるいはその関係で保安機器を改造したのでしょうか? 洗面所が自動水栓化されていたり、トイレも最近の仕様になっていましたが、なにぶん改造前を知らないので何とも言えません。…しかし「ムーンライト東京」とは。どうして「ムーンライト仙台」ではないのでしょうか…。
   新聞記事に載っていたので補足。この583系、92年に座席をオレンジや緑にリニューアルしていたようです。それを今回、オリジナルの青色の座席に戻し、車体も塗り直して登場したということでした。
車内。1つ、寝台がセットされた状態になっていました。幕は「ムーンライト」
(左)車内のようす。寝台が出てますね。
(右)昔特急として仙台に来た時のことを思い出しているかのようで…

コンコース中央改札脇発車案内表示機
(左)宣伝広告。「リニュアル」ではないところに注目。
(右)発車案内表示でもPR。ここも「リニュアル」ではないんですね。

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