このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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うつくしま英国調査団
7月14、15日、藤堂氏の自宅を観光と偽って、訪問した。
名目上は、福島県で開催されている「うつくしま未来博」というイベントの調査(これのレポートは別項にて。)であるが、本来の目的は別にあるのである。
というのも最近、

「福島県にイギリスがある」 
(BGMはここをクリック)

こんなふざけた話をある情報機関より、入手した。ばかげた話である。福島とイギリス、どこに共通点があるのだろうか、特に藤堂氏の在住する白河市はみちのくの玄関口、山本譲二の「みちのくひとり旅」でも唄われている、伝統とダルマの街。そこに、ロンドンタクシー、似合わない。まして、ビッグベン、タワーブリッジ。駅前に時計塔ならあるが。
結局、またガセネタだったということで、もう忘れていた。

しかしである、ある日電話がけたたましく音をあげた。藤堂氏からだった。彼は息を切らしながらこう言ったのだ。
「落ち着いて聞いてくれ。なんとかイギリスに潜入できそうだ!」
私は一瞬、耳を疑った。と、同時に、私の足は東京駅へと、向かい。気づいたときは、東北新幹線のMAXやまびこ号の車内にいた。

そして、新白河駅で藤堂氏と合流。詳しい話を聞くことにした。
最近、彼は地元での、サークル活動の力を入れているらしく、その会員のひとりが突然こう言ったらしのである。
「この前、山のほうでイギリスを見た」
この、一言から、急遽。「うつくしま英国調査団」なる調査チームが結成され。その、第一回活動日が今日であったのだ。私は、藤堂氏の協力により、単なる観光客というかたちで、同行することができた。
私は、藤堂氏の愛車デメタン号に乗車し、一路、山方面を目指す。道はどんどん狭くなり、異常に急な坂道が迫る。デメタン号の心臓はうめき声あげながら坂道を進む。
と、そのときである、目の前にヨーロッパ王朝を思い出させる不思議な門が姿をあらわした。その脇には、門番らしき若い男がこちらを鋭い眼光で見ている。
さらに、その男はこちらに近づいてくるなり、こう言ったのである。
「一人600円なので、二人で1200円です。」
えっ。金取るの。入国料!?
しぶしぶ、お金を払い、さらに奥へと車を進める。

「イギリスだ。」

福島の山奥に確かに、イギリスは存在した。それも、中世の王朝時代のイギリスである。
領主の館を中心として、民家、教会、パブ。すべてが、ブリッティシュだ。イメージは映画タイタニックの世界。
さらに、そこで働く人々(勿論イギリス人)には日本語が通じない(フリをしている?)。

そんなわけで、いつのまにか、この国に溶け込んでしまい、気づいた時には、アロマテラピーの講習まで受講していた。
イギリス人のステファニー先生にアロマテラピーのすばらしさ、歴史などを教わる。
しかし、問題があった。私は匂いというものに全く縁が無いのである。これは、ラベンダーの匂いとか、バラの匂いとか言われても、元のラベンダーやバラの匂いを知らないのだ。どうやら、藤堂氏も同じようである。いろんな、匂いを嗅いでいるうちに、だんだん気持ち悪くなるし、そんな、私達をみて、先生も少し呆れている。
そして、それらの知識を生かしアロマ入浴剤を作った。塩と炭酸を混ぜたものに、アロマオイルを2,3滴たらす。これで完成。これで、癒されれば、もうけもんだ。
あっという間に、講習は終了。この、環境にいること自体でかなり癒された。

結論
確かに、福島県の山奥にイギリスは存在した。
ここにいけば、バーチャルイギリスを体験できるはず。
日本に飽きたけど、パスポートが無い人。薄汚れた世の中から現実逃避したい人にはおすすめの場所です。

追伸
家に帰って、早速アロマ風呂と思った矢先。デメタン号のトランクにアロマ入浴剤を忘れたことに気づく。いまごろ、デメタン号のトランクは癒しのスポットになっているはず。
しかたないので、今度デメタン号のトランクにお湯を張って、入ることにします。

 

British Hills


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