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農業・グルメブレーク7.農業工場で自給率100%のシナリオ

(なんでも掲示板 0 8年07月 投稿済)

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農業ファクトリーで自給率100%大作戦  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200874()21142

 

 

 

http://www.e-shokuiku.com/jyukyu/13_2.html
によれば、
>我が国の農地面積は、(中略)、現在(平成15年)では、474万ヘクタールに減少
の一方で、
>小麦やとうもろこし、大豆や畜産用の飼料畑など、輸入量に見合う外国での
>作付け面積を試算すると、1,200万ヘクタールとなり、我が国の国内の農地面積の
2.5倍にもなります。
とのこと。

つまり、自給率100%を達成するには、12万平方キロの農地を新たに確保する必要がある。
現国土の3割相当の面積(現況=森林)を、農地に転用しなければならない。
北海道以上の面積が必要、という説明の方がわかりやすいか。

このままの形で森林伐採して農地転用した場合、森林伐採分のCo2が減少する、と
みなされる恐れがある。
(Co2吸収能力は森林の方が田畑より優れているため、森林→田畑とすることで、
 国際的にはCo2吸収にマイナス、と解釈される)
しかも、現況が山岳部の森林な訳だから、耕作には一層「不適地」である。

さて、耕作放棄地はどれ位の面積があるのか?
http://jikyuritsu.exblog.jp/7905358/
によれば
>全国の直近データとなる2005
>「農林業センサス」では386000ヘクタール。経営耕地に占める
>割合も9.7%で面積・比率とも増加を続けている。
とのことだから、3,860平方キロである。
(一般に「埼玉県と同じ面積」と言われている)

つまり、耕作放棄地をそのまま再耕作に回しても、自給のために必要な耕地面積の、
わずか3%にしか過ぎない、ということになる。

つまり、平面的な利用を行っている限り、自給率はせいぜい3%しか上昇しない。

本気で自給率100%を目指すには、不動産的発想、つまり立体的利用を図るしかない。

最近、屋内型農業施設、いわゆる「農業工場」や「農業ファクトリー」が脚光を浴びている。
つまり、屋内で複層の農業棚を設け、人工照明で栽培するのである。
現在のところ、野菜等で実用化されているが、
生育が安定している。
 (災害や冷害等の影響を受けない)
屋内のため病害虫をシャットアウトできる。
そのため、無農薬又は減農薬の栽培が可能。
という利点があり、多少割高でも外食業者やスーパーの需要は根強いらしい。

建築コスト・運営コストを度外視して考えると、
全国の耕作放棄地全てに「32階建て」の農業ファクトリーを建築して穀物栽培を行えば、
3,860平方キロ×32階=123,520平方キロ、となり、必要な耕作面積を確保できる。

ここで「32階建て」と書いたが、マンションで階高=3m、ビルで階高=4mは必要である。
しかし、植物の場合、その最大身長の高さだけ階高を確保すればいいのであり、
http://www.kusizawa.com/event/tanemaki/2005/6.13.html
によれば小麦の「身長」は約1.15m。
根があるのでそれを考慮しても、階高=2mの建物にすれば充分である。
つまり、「32階建て」と言っても、オフィスビル換算では16階建て程度で十分である。

それから、これも見逃されやすいが、農業ファクトリーにすれば、「2毛作」「3毛作」が可能である。
http://www.maff.go.jp/soshiki/nousan/hatashin/daizu/tisiki/seisan.html
によれば、例えば大豆の場合、「5〜6月に種まき、10〜11月に収穫」という
ことだから、半年で収穫が可能、ということは2毛作が可能である。

仮に平均して2毛作とすると、実際には「16階建て、オフィスビル換算で8階建て」で十分、
ということになる。

しかも、農業ファクトリーでは「24時間照明が可能」(つまり、ずっと昼が続いて夜がない)である。
植物にとって、夜の存在が不可欠なのかどうか分からないが、仮に24時間照明を与えると
生育速度が倍になり、4毛作が可能、ということであれば、
「8階建て、オフィスビル換算で4階建てで充分」となる。

しかも、現在穀物は「冷害・風害・旱魃に強いように」「病虫害にやられないように」という方向に
進化させている。
これを冷害・風害・旱魃・病虫害の心配が一切不要な農業ファクトリー専用品種、ということにすれば、
「冷害には弱いが、収量が多い品種」の方向に品種改良できるのだから、より収量は多くなる。

照明側でも工夫して、「植物の収量アップに最適なLED照明」を開発すれば、もっと収量を多くできる。

仮に全ての改良がうまくいって、「6階建て、オフィスビル換算で3階建て」の高さの農業ファクトリーが
あれば、自給率100%が達成可能、ということであれば、そのような農業ファクトリーをいかに安価に
建築するか、という技術を開発すべきだ。

法規制の緩和も同時に行って、「6階建て迄の農業ファクトリーにも使用可能な木造建築物」を
技術開発すれば、RC造ではなく安価な木造で、早期にファクトリーを量産できる。
しかも木造とすることにより、「木造建築物内に炭素元素を封じ込め(固定化)」が
できるため、Co2対策にもなる。

後のネックは「照明のためのエネルギーをどうやって賄うか?」であるが、
これは原発を大増設(現状の10倍は必要か?)するしかないでしょう。

 

 


( 無題)  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200874()211544

 

 

 

農業機械化のネックとして、
例えば田植え機であれば「皆が同時に田植え機を使用するので、使いまわしが利かない」
というネックがあり、と同時に「年1回しか使わない機械に投資するのは効率が悪い」と
いうことになる。

田植え機もそうだし、刈り取り機もそうだ。

これが農業ファクトリーであれば、
「第一フロアは3月に田植え、第二フロアは4月に田植え、第3フロアは5月に田植え・・」と
いった調整が可能である。(照明と温度を調整すれば)

即ち、農業機械の通年使用が可能になる。

又、農業ファクトリーに必要な階高を「2m」と試算したが、工夫次第ではもっと詰めることができる。

つまり、苗を育てている時期、まだ田植えしたばかりの頃は、階高はせいぜい50センチとか、1メートルとかで
済むのである。

その時期の階高を詰めて、稲穂の時期の階高を高くする、という工夫をすれば、
もっと多層にできる。
もっともその場合、階高を可変にする装置を作ったり、
あるいは作物が植わっている土壌を「パネル」状にして、
そのパネルを可動させて、階高の低い場所から階高の高い場所に移動するような装置が必要になる。
そうなると荷重がかかるので、木造では厳しくてRC造にしなければいけなくなるかもしれないが。

ところで、埼玉県の面積並み(3,860平方キロ)と同面積に農業ファクトリーを建築するというのは、
どのようなイメージになるか?

大型オフィスビルと似たような大きさ、50m×50mの大きさの農業ファクトリーを建設するとすれば、
そのサイズの農業ファクトリーが3,860×1,000×1,000÷(50×50)=154.4万棟もの
農業ファクトリーを全国に建築するイメージになる。

壮大な公共事業だ・・・

あと、山村部の廃校跡とか、地方にありがちな廃墟(ドライブインの廃墟とか温泉旅館の廃墟とか)、
限界集落の廃屋とか、ぐっと都心に来て多摩ニュータウンの公団空室とかを、
「農業ファクトリー」にコンバージョンできないか?

 

 


自給率100%大作戦  投稿者: くろだ  投稿日:200874()224341

 

 

 

>植物にとって、夜の存在が不可欠なのかどうか分からないが

必要です。明るいときにエネルギーをため、暗いときに糖を合成します。

 

 


破綻寸前の大作戦  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()00253

 

 

 

やはり夜は必要だったか・・・

で、仮に品種改良により、「24時間照明で生育スピードが倍」という
作物が出来たと仮定する。

(農業ファクトリー時代の品種改良は
 「生育を速くする」「背丈を低くする」の2点である)

これによって、何とか埼玉県の面積に6層建て農業ファクトリーを
満遍なく建築したとして、そのイニシャルコストは?

オフィス換算3階建て、マンション換算4階建て、ということだから、
めちゃくちゃ粗い計算だが、
マンション換算4階建て×建築コスト50万円/×設備の簡略化1/
=坪単価100万円で建築したと仮定する。

つまり㎡当たり30万円の建築費だから、
3,860平方キロ×100万×30万円=1,158兆円・・・

とかく批判される「道路予算」が「10年で59兆円」だから、
「道路予算196年分」になる・・・

 

 


農業マンションを分譲すると?  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()07499

 

 

 

http://www.ob.hkd.mlit.go.jp/hp/agri/ng-kouchi-shotoku.html
によれば、農家1戸当たりの平均耕地面積は1.7ヘクタール。

50m×50mの6層農業ファクトリーで、1層当たりで6倍の生産性があったとして、
1棟で通常農地換算で9ヘクタールの生産性がある、ということになる。
(50m×50m×6層×生産性6倍=90,000㎡)

つまり、農業ファクトリーを5人で共有すれば、1人当たり18,000㎡の
通常農地を所有していることと同じになり、日本の平均的農家と同じ生産性、と
いうことになる。

で、農業ファクトリー標準サイズの価格は、2,500㎡×30万円=7億5千万円
これを5人に「分譲」するので、1人当たり1億8,000万円で「農地を購入」
ということになる。

億ションならぬ「億農地」だ・・・

 

 


1戸当たり収入  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()08018

 

 

 

「信憑性がない」という知恵袋によれば
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1217163162
>4,500坪というと1町5反ということですね。これを稲作で言うと反当りの収量
>480kとして96、000円、これに15を掛けると1、440、000円と
>いうことになります。これの3割が経費として7割が手取り、
>つまり1、008、000円ということになります。
4,500坪、つまり14,876㎡で、収入が100.8万円。
ということは、先述の農業マンションを5人共有で購入した場合、1人当たりの
収入は100.8万円×(18,000㎡/14,876㎡)=122万円

この収入で1億8,000万円の農業マンションのローンを返済するのは、不可能・・・

 

 


つまり購入者負担で農家マンションを購入させるのは不可能であり  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()080249

 

 

 

公費で公共事業として建設するしかないのか・・・

200年単位の事業だ・・・

 

 


空き家の有効活用  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()081322

 

 

 

新規に建築するのはお金かかるので、空き家を農業ファクトリーにコンバージョンする
として、どれくらい見込めるか?

http://www.cjh.co.jp/gif/dm/2005_8-2dm.pdf
によれば、全国に空き家は
5,387万戸-4,722万世帯=665万戸

1戸当たり100㎡として、戸建換算で6.65億㎡、つまり665平方キロ

戸建の1階分で、農業ファクトリーを無理やり2層詰め込むとして、
665平方キロ×2層=1,330平方キロ。
1層当たりの生産性が通常農地の6倍として、7,980平方キロの農地に相当。

自給率向上に必要な12万平方キロの、6.65%相当。
ないよりマシだが、焼け石に水か?

 

 


もっとも  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()081746

 

 

 

農業ファクトリーにより、「旬」を調整できるので、「新米をいつでも食べれる」
ようになり、高く売れる、ということはある。

あと、地産地消に近づけられるので、輸送コストを圧縮できる。
東京都のように自給率1%の自治体の場合、オフィスビル100階建て相当の
超高層農業マンションを建築しなければ「地産地消」できないが・・・

 

 


因みに  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()082312

 

 

 

空き家(100㎡)を14戸、農業ファクトリーにコンバージョンすれば、
100㎡×2層×生産性6倍×14戸=16,800㎡の一般農地と同生産性となり、
日本の一般農家と同水準になります。

 

 


今更気付いたが  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200875()082457

 

 

 

「平均1.7ヘクタール」というのは、兼業農家も含めた数字なのか?

専業農家の数値はもっと上か?

 

 


農業工場  投稿者:あじあ号 投稿日:200875()195632

 

 

 

面白い提案だけど、需要があるのは極少量ですよ。
なんたって、安い中国産野菜(と加工人件費)によるギョウザが、安価だからと
国産がなかなか歯が立たない状態では、そんな高価な農産物売れませんよ。
なお、平均農地1.7haは農家平均です。(最近はその農家の定義も色々変動していますが)

 

 


自給率  投稿者:まる 投稿日:200876()005047

 

 

 

耕作面積を現状の2.5倍にすれば、自給できる?というのも
面白い点ですね。もっと桁が違う話かと思っていた・・・。

品種改良して、同じ面積に2倍植えられる農法を考えるとか。無理か。
いま例えば、苗を20cmおきに植えているとして、10cmおきに
植えられるようにすれば、4倍の収穫が得られるのか・・・。
無理か。

 

 


農業知識  投稿者:あじあ号 投稿日:200876()111559

 

 

 

耕作面積を現状の2.5倍にすれば、自給できる?というのも
面白い点ですね。もっと桁が違う話かと思っていた・・・。
現在500万弱ヘクタールの耕地で自給率が39%なので、逆算すれば、1200万ヘクタールあれば自給できます。こんな耕地、作りようがないし、また、そこに供給する水はどうするのか判りませんし、経済的には全然合いません。

品種改良して、同じ面積に2倍植えられる農法を考えるとか。無理か。
いま例えば、苗を20cmおきに植えているとして、10cmおきに
植えられるようにすれば、4倍の収穫が得られるのか・・・。
無理か。
実は、おなじことを共産主義国では、よくやって、大失敗しているのです。
品種改良などで、ここ30年で世界の単収は倍増していますが。
何故か共産主義国は、農業で失敗するのです(まあ上手く行く国は余りないのですが)、
何故でしょうか?計画経済で、こうなるはずというのは工業分野では適用できても、
農業分野では難しいのかなと思いますが。

 

 


農業工場  投稿者:あじあ号 投稿日:200876()111836

 

 

 

食糧自給は良いですが、農業工場で使うエネルギーはどうするの?
実は農業分野の石油使用の大部分は、温室暖房用なのですよ。滅茶苦茶エネルギーを食う
環境負荷の大きい農業をつくってもねえ。

 

 


農業補助金の規制  投稿者:あじあ号 投稿日:200876()204416

 

 

 

ちなみに、WTOの取り決めで、生産刺激的補助金の支出増大はできません。
農業工場も公費の補助は難しいですね。

 

 


地熱で農業自給分も賄えるのでは?  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200877()14557

 

 

 

http://d.hatena.ne.jp/Farmers_Energy/20071001/1191109643
によると、日本国内の農業部門が消費するエネルギーは、

>エネルギーの年間消費をザクッと原油換算すると
>日本の年間エネルギー消費 : 4億キロリットル
>原油輸入量        : 2.5億キロリットル
>農業での消費       : 800万キロリットル
>バイオマス賦存量     : 2000万キロリットル

>我が国の産業部門、民生部門、運輸部門を合わせたすべての年間エネルギー消費量は
>およそ37×1014キロカロリーといわれています。

つまり、農業部門の年間エネルギー消費量は
37×10・14乗×(800万キロリットル÷4億キロリットル)=7.4×10・13乗キロカロリー
ということです。

農業ファクトリー用の燃料消費量を、仮に従来型農業の燃料消費量と同等と仮定した場合(※)、
自給率100%のために消費する燃料は、原油換算2,000万キロリットル、
1.85×10・14乗キロカロリーとなります。

バイオマスで賄おうとするとギリギリですが、目を地熱に転じて眺めると、日本国内の地熱エネルギーは、
http://blogs.yahoo.co.jp/yqsbc547/51412959.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2008062302000111.html
にあるとおり「潜在的には原発20基分」(59基分、という試算もあり)ということですので、
地熱をフル活用すれば、自給農業分はまかなえる、と思うのですが、どうなんでしょう?
原発20基分、というのが原油換算何キロリットルに相当するのか、何キロカロリーに相当するのか、
誰か計算いただければありがたいです。

実際には完全空調にしたり、LED照明を施したりで、従来型農業より燃料消費が多いとは思いますが、
 「農業ファクトリー」という建物内で植物栽培することにより、断熱効果が働いて、
 さほど燃料消費は増えないかもしれない・・・あくまで想像ですが。

90度以下の「低温の」地熱は地熱発電に適さない、との見解もありますが、
そもそも農業用「暖房」(冷房せず、加温のみ)であれば、
発電じゃなく地熱ヒートポンプ的利用で充分な訳です。

というか、低温地熱を活用するなら、発電じゃなく直接の熱利用がベストなので、
熱そのものが必要とする農業にピッタリな訳です。
(それも「低温」の「工業用に適さない」熱ですから、農業で使うしかない)

 

 


低温地熱の素朴な疑問  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200877()150346

 

 

 

地熱界の「常識」として、200度以上の「質の高い」地熱はそのまま利用し、
それ以下の温度なら「バイナリーサイクル」(水ではなく沸点の低い物質を沸騰させて発電させる)
による、とされるが、100度にも満たない地温は「質の悪い地熱」として、
殆ど有効活用されていない。

本来、沸点が30度とか40度とかの物質(ベンタン、アンモニア水等)を用いれば、
地温50度のスポットでも発電できそうな気がするが、それだと効率が悪くなるのか?

せめて90度とか、100度にしないと、投下エネルギー量を上回る獲得エネルギー量が得られない、
ということだろうか?

というか、海水温度差発電(深層水発電)は、水面30度、深海5度の「わずか25度の差」を
取り出して発電しているのだから、地熱においても海水温度差発電のシステム(ウエハラサイクル)を
用いれば、低温度でも発電できるんじゃないか?

 

 


地熱発電  投稿者: 投稿日:200877()230932

 

 

 

管理人さんへ

まだ地熱発電の研究がそこまでされていないということなんでしょう。
管理人さんがその道の技術者でなければ考える必要もないことです。

 

 


管理人さんへ  投稿者: 投稿日:200878()111810

 

 

 

ひとことで言ってしまうとコスト的に割に合わないということなんです。
研究の段階では可能でも実用化にはコストの問題を避けて通ることは絶対にできません。
ここら辺をしっかりと考慮して発言しないと「オタクの妄想」としか受け止められませんよ。

 

 


効率  投稿者:まる 投稿日:200878()112516

 

 

 

投入したエネルギー(熱になる分)に対して、取り出せる最大の仕事の割合は
外部の温度(この場合、室温または冷却水温度)/熱媒体の温度(地熱の温度)
となります。

単位は℃でなくて、K(℃+273)です。

一般には地熱でも廃熱でも100℃以上ないと使い物にならないとされています。

だいぶまえ、専門家同士でブレーンストーミングしているとき、小さい温度差でも
効率よくエネルギーを取り出せる研究をしよう。これを「ΔT計画(デルタティー計画)」
と名づけようなんて、盛り上がったことがあるのですが、結局どうなったのやら・・・。

まだ、先にやる研究があるんでしょうな。

 

 


文系と理系  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200878()113029

 

 

 

>まだ地熱発電の研究がそこまでされていないということなんでしょう。
>管理人さんがその道の技術者でなければ考える必要もないことです。

最後の文が引っかかるのですが。

文系の小生は、具体的な技術の詳細については、分かりませんし、
知る必要がないのかもしれません。

しかし、「低温地熱が利用可能エネルギーになりえるかどうか」は、
今後の日本のエネルギー政策を決める上で、重要なファクターです。

経済産業省の文系官僚であれば、利用可能なエネルギーであると判断した場合は、
予算投入を検討しますし、財務文系官僚であれば、経済産業省から上がってきた
予算案を認める。

プラントメーカー(例:三菱重工等)の文系事務官は、理系陣の開発している
様々な新エネルギーの案に対して、会社の開発予算を優先順位を付けて配分する。
で、新規事業を考えている某三流社員は、モノになる技術かどうか、嗅覚を頼りに
かぎつけ、新たなネタにする。

その方向性だけでも、つまりモノになる話かどうかだけでも捉えたい、というのは、
文系の欲求としてはさほど不自然ではないでしょう。

 

 


思考実験  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200878()11559

 

 

 

たとえば「農業を100%自給してみせる」というのは、文系の壮大な思考実験です。

一旦「大実験」を行ってみて、その上で浮かび上がってきた様々な問題点を
ピックアップさせる。
その中で「エネルギーは?」という反論に対して「地熱」の回答を用意したり、
理系の方から「植物は夜が必要」との情報を得たりする。

その作業を繰り返すことにより、現実的な農業ファクトリーのアウトラインが
おぼろげながら見えてくる。
そうすれば、自給不足分全てを賄うことはできないかもしれないが、
自給率を1%向上させるような農業ファクトリー建築計画書が出来上がるかもしれない。

「全国各地に散在している空家を、農業ファクトリーにコンバージョンする」というのは、
自給率を少しでも引き上げたい、という文系からの一つの回答です。

 

 


知られていないようなので一応リンクしておく  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200878()122044

 

 

 

http://plaza.rakuten.co.jp/kazusa05/diary/200512080000/
>温泉の町・群馬県草津町が高温の源泉を活用した大規模発電を計画している。
>町内の約半数にあたる1800世帯分を賄える年間約1040万キロ・ワット時の電力を
>供給し、売電した場合は約1億〜1億5000万円の収入になると言う。

>温泉利用の大規模発電は国内に例がなく、クリーンエネルギーとしても期待がかかる。
>発電方式は、アンモニア水を利用した『カリーナサイクル』と呼ばれる方法を採用。

>沸点が33度と低いアンモニアの特性を生かし、95.4度と高温の『万代源泉』で
>アンモニア水を加熱し、一気に蒸気化させてタービンを回し、発電する。

つまり95度程度の「高温の温泉」の場合、商業利用が実現しています。

 

 


アンモニアの沸点  投稿者:まる 投稿日:200878()12309

 

 

 

は33℃ではなく、−33℃ですよ。

 

 


Re: 文系と理系  投稿者:なかだ 投稿日:200878()12326

 

 

 

>経済産業省の文系官僚であれば、……
>
財務文系官僚であれば、……
>
プラントメーカー(例:三菱重工等)の文系事務官は、理系陣の開発している
様々な新エネルギーの案に対して、会社の開発予算を優先順位を付けて配分する。

私の勤務先では、こういった設備投資計画については、完全に理系の仕事とされています。開発がらみの投資計画はもとより、そうではない設備投資についてもそうです。
経理屋さんといっしょの作業になりますが、実権を握っているのは理系事務職の人たちですね。

 

 


管理人さんへ  投稿者: 投稿日:200878()141718

 

 

 

その道の研究者は管理人さん以上にちゃんと考えてます。
低温地熱の有効利用の研究もしてるでしょう。ただコスト的に実用化に至っていないだけの話なんですよ。
研究分野というのは技術の盗用などを防ぐため基本的に門外不出です。この手の話をすると必ず「ソースは?」と聞かれますが、実用化されていない時点でそんなのがあったら特許制度が崩壊します。

 

 


文系でしかできない役回りもある  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200878()195447

 

 

 

あ様、どもです。

普通の技術だと文系素人が首突っ込む必要はないのですが、
エネルギー(とともに食糧問題も)は国の根幹に関わる問題なので、
文系素人が首を突っ込む必要性があると思います。

幅広い層で議論しないと、地球温暖化対策だの、新エネルギーだので、
誤った方向へ結論が出かねない。

文系の役割は、魅力的な技術を導入する際の各種の障害を交通整理することです。
それは法規制かもしれませんし、税制かもしれない。

地熱について言えば、これは環境諸法(ずばり、国立公園法)が足かせとなっており、と同時に
温泉業者への過度の遠慮もネックになっている。
これは専門家も言及していることです。
http://unit.aist.go.jp/georesenv/geotherm/QandAJ.html

>世界有数の火山国であり,地熱資源大国であるわが国で,
>何故,地熱開発が進まないのでしょうか? その理由は次の5つにまとめられます。
>(1)地熱有望地域の大半が国立公園内の,環境省が開発に縛りを掛けている地域内にあります。
>このため,わが国の地熱開発はそれ以外の2級の地熱有望地域で行われることになり,
>坑井掘削の的中率が低くなり,コストも高くなります。
>(2)わが国だけの特殊事情として,27,866個もの温泉泉源が至るところにあります。
>本来は地熱発電の貯留層は温泉よりもはるかに高温であり,また,深いため, うまく共存することができます。
>しかし,温泉所有者からみれば,地熱開発が脅威に映り,しばしば反対の憂き目に合うのが実情です。
>(3)わが国では,法制度も地熱開発向きにできていません。たとえば,地熱掘削は温泉法の縛りを受けます。
>このほかにも,森林法,電気事業法,環境アセス法,等々, 多くの法に支配されています。
>そのため,開発に着手してから,運転開始に至るまでの時間が,わが国ほど長く掛かる国はありません。
>(4)これらを総合した結果として,わが国の地熱開発コストは諸外国より非常に大きい傾向があります。
>(5)しかし,(1)〜(4)は全て,強力な政策的支援があれば,変更でき,軽減できるものばかりです。
>たとえば,地熱資源の乏しいドイツで地熱発電が可能な理由は, 政府が小型の地熱発電所に対して,
1kWh当たり,15ユーロ・セントで買い取るという強力な政策的支援を行っているからです(大型ではもっと高い)。
>つまり,国が本気で再生可能エネルギーを開発する意志があるかどうかが,実は最も大きなポイントです。
>日本の地熱発電はいまや,人口31万人のアイスランドに抜かれそうな状況です。
>地熱関係者として,多くの長所をもち,わが国に豊富な地熱資源の開発が,わが国でだけ
>停滞していることに忸怩たる思いを禁じえません。

 

 


ツッコミ忘れ  投稿者:くろだ 投稿日:200878()22520

 

 

 

>つまり95度程度の「高温の温泉」の場合、商業利用が実現しています。

>>
温泉の町・群馬県草津町が高温の源泉を活用した大規模発電を計画している。

思いっきり「計画」って書いてありますが。

あと、草津温泉は日本で湧出量トップの自噴泉です。(汲上含めると別府が上)
ここで実用化できなけりゃ日本のどこでも実用化できないというレベル。

 

 


Re: ツッコミ忘れ  投稿者:なかだ 投稿日:200879()00328

 

 

 

>思いっきり「計画」って書いてありますが。

このへんの論理の整合性を考えないいいかげんさがなんともはや。

「だから文系は」なんて言われないようにしましょうね、管理人様。

 

 


しもた屋国家  投稿者:cornucopia 投稿日:200879()074614

 

 

 

>耕作面積を現状の2.5倍にすれば、自給できる?

 財政破綻も覚悟して(効果は大きくないでしょうけれど)少子化対策に
「大盤振る舞い」するとか、移民・外国人労働者を大量に引き受けるとか
せず、現状の傾向のまま推移すれば、今世紀末には日本の総人口は
1/2.5
程度に減少するでしょう。
 それでも自給率は100%をかなり下回るでしょうけれど。

2050年までに温室効果ガスの排出量を6080%削減」するという
「福田ビジョン」ですが、
http://www.kantei.go.jp/jp/hukudaspeech/2008/06/09speech.html

 総排出量を減らすのだったら、最も楽な方法のひとつは人口を大きく減らす
ことです。死亡中位推計・中位仮定(社人研185月推計)では、2050年の
総人口は9515万人。現在の3/4程度に減少することになりますから、
一人当たりの排出量を1/2に削減すれば実現可能なことになります。

あらすじ-未来惑星 ザルドス(1974)
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD8801/story.html

 

 


草津温泉のカリーナサイクル発電「計画」のその後  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:2008710()092637

 

 

 

「着工したのか」「稼動したのか」、
ネットレベルで確認できなかったので
最初は草津温泉観光協会に電話してみて、
そこで紹介された草津町役場に電凸してみた。
(0279−88−7188)

「温泉熱発電、あれどうなっているのですか?」
「ああ、あれは進んでいません」

従来ならここで「打ち止め」となるところであるが、
今後「どこがネックで進んでいないのか」(=どこを解決すれば進むのか)を
調査する予定。

 

 

植物工場と農水省  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200899()114253

 



 

 

日立のレーザー技術者だったのが、途中で植物工場研究に転じた
高辻正基氏の本が「面白い」。

「大手メーカーの研究所、というのは、こんな雰囲気なんだ」というのが
リアリティをもって感じられる。
まあ、なかだ様やくろだ様だと「当たり前の話」だろうが。

で、この本を通して書かれていることが、
「植物工場という従来の農業常識を崩す試みに、
 農学の権威や農水省が、異常とも言える拒否反応を示した」
ということ。

植物工場という「学際的存在」にたいして、
研究開始当時、農学系学会の「権威」は
本当に「冷淡」で、氏は研究結果の発表の場にも
困っていたらしい。

又、農水省系の「施設園芸団体」と、
氏が絡む「植物工場の団体」が、展示会を「ほぼ同時に開催し」、
出展会社に「どちらに出展するのか、踏み絵を迫る」、という
顛末を見て、笑ってしまった。

この本、あじあ号様に貸しましょうか?

 



れ:植物工場と農水省  投稿者:まる 投稿日:2008910()142759

 

 

 

>>「大手メーカーの研究所、というのは、こんな雰囲気なんだ」というのが
>>
リアリティをもって感じられる。

この方のおられた研究所は、大手メーカの研究所の中でも奇抜と思われます。
私も何度か訪問しましたが・・・

まず研究所入口にいくまでに「へんじん橋」と呼ばれる橋を渡らないと入れません。
常に研究所内を裸足で歩き回っている研究員がいます(健康法?)。
食堂に行くとチャーハンをおかずにライスを食べている研究員がいます。
博士号取得者の親睦会の名前が「へんじん会」だそうです。

トイレを我慢しながら、しなければいけない仕事を決め、仕事がうまく
終わった自分へのごほうびに「トイレに行く」人がいます。

 



れれ:植物工場と農水省  投稿者:なかだ 投稿日:2008910()201638

 

 

 

>この方のおられた研究所は、大手メーカの研究所の中でも奇抜と思われます。

まあ、そうかもしれませんね。
企業の研究所といえども基礎研究に近ければ近いほど、世間一般からは信じられないような不思議な生き物が生息しているようです。
私の勤務先の大昔の偉い人曰く「研究所は動物園のごとくあれ。犬や猫のようなありきたりの動物ばかりいては皆見向きもしない。珍しい動物が集まれば集まるほど人も集まる」だそうで。

 


補足  投稿者:なかだ 投稿日:2008910()20240

 

 

 

ちなみに、「へんじん橋」というのは決して「変人橋」ではなく、「返仁橋」だったように記憶しておりますが。
私もここには何度か足を運び、研究者の方とディスカッションしましたが、普段私の身の回りに生息している動物たちとさして変わりないように思いました、当時は。
いまや私の身の回りにはバリバリのビジネスマンばかり生息しておりますが。
理学博士よりMBAがもてはやされるようになってしまいました……

 


変人率 分野別  投稿者:まる 投稿日:2008910()225826

 

 

 

あくまでも私の個人的な印象ですが、
同じことをいう研究者が多いです。

まあ、研究者に変わった人が多いのは当たり前なのですが

原子力関係>数学>理論物理>実験物理≫化学>生物

 


私は強大な国家権力にいじめられている重要人物だ!という人が時々いますが・・  投稿者:あじあ号 投稿日:2008914()174927

 

 

 

>又、農水省系の「施設園芸団体」と、
>氏が絡む「植物工場の団体」が、展示会を「ほぼ同時に開催し」、
>出展会社に「どちらに出展するのか、踏み絵を迫る」、
>この本、あじあ号様に貸しましょうか?

疑問点
1 昨年、この施設園芸協会を所管する局の総務課長と私で、都内の
植物工場に視察に行きましたよ。
農水省が「冷淡」というのは、一体行政のどのような行為を指して冷淡
としているのでしょうか?
 例えば、視察に来ないと「冷淡」なのですか?
 ある農協に農水省職員が来訪しないと「冷淡」ですか?

2 施設園芸協会
なんと、今私はこの関係の課にいます(というとばれるな)
まず、内部情報なしで、考えてみましょう。
所管公益法人が 他の団体のイベントとほぼ同時に開催したとして、
なぜ、それが意図的なものだと言えるのでしょうか?
偶然ではない根拠は、その本の中に書いていますか?
踏み絵を迫ったそうですが、両方出展すればいいのでは?
それとも、筆者の団体のイベントに出展するなという指導でもあったの
でしょうか?そのような根拠は本に書いていますか?
ただの偶然を、相手の意図だと思いこんでいるだけではない根拠はあるので
しょうか?
同書の論理は、トンデモ本によくある捻れた思考に似ている気がします。


さて、以上の本の記述について同協会の担当者に聞いてみた答え
「何のことですか?」終わり チャンチャン

 

トヨダ自動車と闇社会がつながっている証拠  投稿者:あじあ号 投稿日:2008917()022446

 



 

 

東大法学部卒で、公安調査庁に上級で入り、本庁部長にまでなった方が、
テレビや講演に出まくっています。
東大法学部卒で、公安調査庁に入るというのが、・・・なんですが、
それは置いておいて、トヨタ自動車と闇社会(やくざ等)が結びついている
として、その証拠としてトヨタが名古屋駅前に最近建設した高層ビルの
建設で事故や嫌がらせが、「無かったこと」を挙げています。
これは、トヨタ自動車が、闇社会に金を払い、嫌がらせをされないようにして
いることを示しているそうです。

という話を、植物工場本の筆者の論理から思い出した。

 


 

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください