【農家のFC化とは?】
・FC本部が、農家に対して
「種」(又は苗)「肥料」「ノウハウ」「販路」「農機具」を提供
・農業の事業主体は、あくまで農家
(参考:農業法人による農業では、事業主体は
農業法人であり、農家は「従業員」となる)
・FC本部として食品会社や種苗会社等の大会社を想定
・一定品質の確保が求められる。
FC本部による抜き打ち検査等行なう
【従来の個別農家農業の問題点】
・零細、プレーヤーが多すぎる
例えばミカン農家、リンゴ農家、キャベツ農家・・・で
日本全国にそれぞれ1万戸以上存在している。
一方、自動車メーカーは国内で10社程度、その他工業製品も数社で
寡占されている。
農業の場合、プレーヤーの数があまりにも膨大で、市場をメーキングする
メガプレーヤーが全く不在なので、市場が混乱したままで秩序が形成されない
・栽培ノウハウの共有化ができていない
・消費者から見た場合、ブランド化がなされていないので、
安心できない
【零細脱却のための「農業法人化」が失敗する理由】
・農家からすれば、土地を農業法人に明け渡すことになり、
抵抗が大きい
・現状の農業法人化・・地域の農家数戸がまるごと法人に移行して、規模大規模化を目指している
⇒無農薬農法や新作物のように、「A村で賛同する農家が1戸、B村で賛同する農家が1戸・・・」のような
場合の集約化には適さない
【農家から見たFC化のメリット】
・土地所有権を手放す必要がない
(独立自営が保てる)
・篤農家の栽培技術、最先端の栽培技術、最新品種を導入できる
・販路の心配をしなくて済む
【FC本部から見たFC化のメリット】
・農地の手当てや農業法人設立の手間を掛けなくて済む
・自社の農法に賛同する農家が「全国に散らばっている」場合でも、
自社ブランドの農作物を大量供給できる。
(例:FC契約農家が、新潟県に4戸、栃木県に2戸、静岡県に3戸・・・)
むしろ全国に散らばった方が、天候リスク等をリスクヘッジできる。
【消費者から見たFC化のメリット】
・例えば「カゴメのみかん」とか「味の素のブロッコリー」、
「サトウ食品のコシヒカリ」があれば、農作物への信頼が生まれる。
(ブランドへの安心感)
【FC化の課題・ネック】
・現状の農業の課題の一部を放置することになる。
(農地の大規模化・集約化・担い手の高齢化は解決しない)
・天候変動リスク
全国一斉に不作になった場合、予定量が確保できない
・・・とここまで書いて気が付いた。
「これって、契約栽培と何が違うのだろうか?」 |