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エネルギーブレーク15.海洋エネルギーメモ

(なんでも掲示板 0 8年08月 投稿済)

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海洋エネルギーメモ  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:2008814()124452

 



 

 

これは地熱シンポと同日に行なわれた海洋エネルギーシンポのメモ

【洋上水力発電】
EEZ(経済水域)の有効活用になる。
陸上風力発電の稼働率は20%、洋上風力発電の稼働率は40%
 将来は洋上が主力になる。
メンテ技術が当面の課題。
洋上風力発電施設・・・単体ではなく、他の発電施設も組み込んだ
 ハイブリッドとする。
 近海では波力とのコラボ、その沖は潮流とのコラボ、
 遠洋では海流発電とのコラボ。
近海では海底着床式になり、遠洋ではフロート方式・セイリング方式になる。
実現時期予測・・・遠洋ほど遠未来になる。
 (フロートが難しい、海流発電難しい、遠距離送電難しい)
洋上風力発電・・・数多く普及することにより、発生電力量の平準化を図ることができる。
着床式・・・ヨーロッパでは確立済。日本立ち遅れ。

【波力発電】
大別して3通りの発電方式
 ①振動水柱型②可動物体型③越波型
 日本は振動水柱型が主力
日本:沿岸は波が弱い
 今後は沖合いの波力電力開発へ
海外ではフロート型の「第二世代」が現れ始めているが、日本ではまだ。
風力や潮力とのハイブリッド発電プラントにする。

【潮汐発電】
2050年にランス発電所の40基分の潮汐発電を行なうことが目標
 (原発2基分)
潮汐発電のメリット
 ・予測可能エネルギー
 ・景観を害さない
黒潮:1,700億KWH/年
 潮流発電の潜在能力=1,240億Kwh/年
 (瀬戸内以西の0.5m/秒以上の水流を抽出)
潮流図・・・船舶の航行安全用に、「最大潮流」が載っている。
 (注意喚起のため、「最悪の場合これだけの流れが起こりえる」と記載)
 ・・・潮流発電の資料には使えない。
現在、橋脚を使って実験中
 当初の推定値4.4Kwh/㎡、それが実際では0.4Kwh/㎡
 ・・・のように、潮流発電についてはその基礎資料となる潮流データが殆ど手付かず
  「全国潮流エネルギーマップ」の製作が急務
付着生物が発電機の効率を落としている。
 この対策が重要。

【海洋バイオマス】
政府の「バイオマスニッポン」計画内では、
  「海洋バイオマスは2050年になってようやっと実現」と思われている。
  もう少し早くすべし。
現在のブームは、1980年代のブームの再来
 (以前もクロレラがもてはやされた)
デンソーは藻から軽油を抽出する研究を始めている
海洋バイオマス・・・実は陸上バイオマスより170倍効率がいい
以前の「第一次海洋バイオマスブーム」
 アメリカで「ジャイアントケルプ」(海上牧場構想)があったが、
 頓挫した(栄養分の供給がうまくいかず)
 900万ドルを投入して失敗したこの教訓を、
 「第二次海洋バイオマスブーム」では生かすべきだ。
海洋バイオマス・・・「光」「栄養」「温度」が三大要素。
微細藻(クロレラ等)・・・イネ等に比べて3〜5倍効率が高い。
 →荒廃地(砂漠等)でも利用できる。
 又、連作障害がなく他の穀物と競合しない。
暗所だとエタノールを生成する微細藻がある。
 あるいは、PH=12の強アルカリ環境とか、海水の倍の塩分濃度とか、
 他の生物が入ってこない極端な環境で育つ微細藻がある。
閉鎖系・・・開放系に比べて4倍の効果がある。
海洋バイオマスのデメリット:分離回収に多量の液剤処理をしなければいけない。
コンブの残渣からエタノールを抽出・・・水産庁が開始
1980年代の「第一次ブーム」時に未解決だった課題を解決しないまま、
 「第二次ブーム」が訪れた。
 報道に接する限り、一度行なった失敗を再度行ないかねないと懸念される。
水産技術と海洋エネルギー技術・・・実は親和性が高い
 ・遠洋でのエネルギー開発の場合、「発電量が不安定」とか「電力輸送しにくい」の
  問題があるが、水産で必要なエネルギーは、遠洋発電エネルギーで構わない。
  (発電量にムラがあっても構わないし、そもそも電力を発電地である遠洋で消費する)
 ・逆に海洋エネルギー開発の障害として、例えば付着生物問題等があり、
  その解決のために生物学的技術が不可欠。
ワカメからフコキサンチンが得られる。
 これはメタボに効果あり、とされており、1g当たり数十万円で取引される
投入の6倍強のエネルギーが得られた

【海洋鉱物】
カナダ・・・メタンハイトレードを6日間連続で産出
韓国がトンガの海底熱水鉱床開発に着手 2012から採掘
マンガン団塊の投資利回りIRR=14.9%〜37.8%
 因みに鉱物開発ではIRR=15%を超えると資源開発として魅力的になる。
外資のノーチラスミネラル
 小笠原において405箇所に鉱区申請
海底熱水鉱床:伊豆〜小笠原・・・1,500万トン
 沖縄:2,000万トン
 →1〜5兆円の価値あり。
 因みに計3,500万トンというのは、現時点の発見埋蔵量の合計値であり、
 実際には「あと数十倍は発見されるだろう」とのこと
日本の欠点
 個々の技術は優れているが、それを統合するノウハウがない。
 海外の場合海底油田等の経験があって、それが生かされるのだが、
 残念ながら日本にはそのノウハウなし。
日本でも「有人」の採鉱実験が必要→ノウハウを貯めるべし。
今後日本の海洋鉱物開発の目標
 ①技術を他国に売れる位に技術を磨く必要あり
 ②海外権益を確保すべし

【海洋温度差発電】
1,000Kwh以上の規模になれば有利になる。(スケールメリットが大きい)
10年に1回程度の割合で「熱電方式」が話題になる。
クローズド方式がメーン。
 オープン方式:海水淡水化とセット
OTEC方式:台湾が再開
日本:技術はあるが実証が遅れている。
リチウムも回収できる

【黒潮発電】
24mのローター3つで1.5Mwhの発電
石油業界で培われた、2,000〜3,000mの係留技術を応用する。

【波浪推進船】
大規模な船にしないと、効率いい波浪推進船にならない。
マーメイドⅡ号:ハワイに搬送するために「コンテナサイズ」にせざるを得なかった。
 そのため、本来の波浪推進船の能力が発揮できず。
 (船サイズが大きければ、大きい波浪も捕らえられるのだが・・・)

 


 



  もろもろ  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:2008815()075251

 

1.先述の海洋エネルギーでも、地熱でも言われたことだが、
  これらの「新エネルギー」は、「少なくとも日本では」、
  「1970年代〜1980年代前半に盛り上がって」、
  「その後1980年代後半〜1990年代〜2000年代前半は
   『誰も見向きもしない』状態が続いて、現在20数年ぶりに
   「ルネサンス」を向かえた」、という状況が共通している。

  その「停滞の20数年間」の間、「殆ど技術の進歩が止まっている」ため、
  「今のルネサンスは、所詮70年代の技術の焼き直し」というケースが
  たびたびある。

  一方、ヨーロッパとかは、日本が停滞している間に、地道に
  技術を進歩させ、「第二世代技術」になっていたりする・・・

 


 

 

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