このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

エネルギーブレーク 3意味ない環境省温泉掘削ガイドライン
(なんでも掲示板 09年0月 投稿済)

まち・むら・そしてたびのページのトップへ戻る

コーヒーブレーク目次に戻る

エネルギーブレーク トップに戻る  

この文章への感想・反論・コメントは なんでも掲示板 で受け付けています。



無題  投稿者:スルッとKANTO 投稿日:200934()191228

 

 

 

意味ない行政ガイドライン 「温泉法 温泉掘削ガイドライン」。

 温泉法では、都道府県知事の判断により、
 「他の温泉に影響を与えると判断される場合」に、新規掘削の不許可が
 できる、と定めている。

 このため、群馬県などの自治体では、一律に
 「源泉からXメートル以内では、源泉側の同意がないと新規掘削を認めない」
 との県ガイドラインを策定して、新規掘削を不許可としてきた。

 しかし、「実際に影響があるかどうか、の個別判断を行なうことなく、
 一律に距離規制を課すのは不合理」として、群馬県水上町で
 新規掘削不許可決定を不服とした行政訴訟が起き、群馬県は1審2審いずれも
 敗訴してしまった。
  http://onsen.xii.jp/article/1480806.html

 同様の訴訟が石川県でも発生して、これまた1審で行政が敗訴している。

 ・・・で、所管する国(環境省)が、これを受けて
 「県知事は判断基準として、距離規制の概念を導入しうる」とする
 「温泉法の国レベルのガイドライン」を作成した。
  http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2009/02/07/4106333

 しかし、小生の感想は「無意味なことをしているなあ」
 というのは、環境省がやったことは、温泉法の改訂でもなく、
 政令や省令の改訂でもなく「ガイドライン」の改訂でしかない。

 つまり、今まで県が自主ルールでガイドラインを策定していたのを、
 「もう少し偉い存在、と思われている」国がガイドラインを作ったから、
 「新規参入業者よ、県のガイドラインは守れなくても、国のガイドラインは
  当然守るでしょ?」と思わせる、ということ。

 しかし「所詮はガイドライン」である。
 「既存源泉への影響を立証することがなく、距離により一律に規制を課すのは
 過剰規制」という問題は、そのまま残る。
 つまり、仮に「国のガイドライン」が公布された後でも、新規掘削業者から
 「国のガイドラインに基づく不許可決定は不当」とした行政訴訟を起こされたら、
 結局は行政が敗訴することは「目に見えている」。

 なんでこんな意味のないことを、環境省は行なうのか?
 「国のガイドライン」なら、行政訴訟で楯突く新規掘削業者が減るとでも思ったのか?

 因みに、このガイドラインは、地熱発電関係者には極めて不評であることも付記しておく。
 「地熱発電普及の足を引っ張っている」
 「自然公園法よりも悪法」(法律じゃないから、悪ガイドライン)と酷評されている。

 


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください