都内の大口事業者は、都に対して年度毎にCO2排出量を報告する義務がある。
その計算方式だが、電力については、使用電力量(KWh)に、東電が年度毎に定めた
「Co2排出係数」を乗じた計算式になる。
※因みに柏崎刈羽が停止していた昨年度は、排出係数が膨れ上がった。
小生、この排出係数は「時間帯によって違っている」と思い込んでいたのだが、
東電の人から「排出係数は時間によって分けていませんよ」と教えられた。
ということは、たとえば
・深夜電力契約をすることにより深夜に工場稼動をシフトする
・夜間蓄冷システム(いわゆる「エコアイス」)を導入する
・蓄電池を導入して深夜受電・昼間放電する
のような努力(=設備投資)を事業所側が行ったとしても、排出係数上では差を認められない、
つまり東京都はCO2削減義務達成と認めない、ということになる。
実質的には(原発電力シフトすることにより)深夜化はCo2削減効果があるにもかかわらず、である。
CO2排出係数に時間帯毎差分をつけてない東電も、それをそのまま受け取る東京都も、
本気でCO2排出を削減する気なのかどうか、疑ってしまう。
電力の深夜シフトは実質的にはかなり効果があり、東京都による「8%削減ノルマ」
(業界では達成不可能、が常識になりつつある)も、深夜電力シフト効果を認めれば、
相当程度ノルマ達成が可能なのであるが、東京都は実質的にCO2を減らすことより、
事業所の大半をノルマ未達に追い込んでイジメることが主目的なのか? |