十余年前になりますが、東京大学工学部原子力工学科は不人気学科、脱却のため
名称を量子システム工学科に変更しました。それで、進学振り分け時の不人気脱却に
成功したそうです。
一般的な学生は、原子力を専門にしようとは思わない傾向にあるようです。
将来が不安定なことや、世間からの風当たりなど・・・。
原子力の人材育成といっても、基礎を研究する研究者の養成と、発電所の建設、運転管理を
担う技術者の養成と2つあるわけですが、前者は職にあぶれた優秀な物理学者くずれが
山ほど流れてきて、国策で研究費がふんだんについているようなので、なんとかなってるようで。
原子力技術者の養成はどうなんでしょうか・・・。
下記の理由であえてそのような職を選ぶ人も少ない気が。
・被曝する可能性(少なくとも子作りを終えてから被曝すべき)
・勤務地は、公共交通機関さえ通っていないへき地が多い。特に、建設技術者は、
原発新設のたびに勤務地を転転として、へき地からへき地へと異動する。
・運転管理には極度の緊張を強いられる(飛行機のパイロット並みと表現する人もいる)
・日本では今は国策で進めているので、職はあるが、ドイツ(将来、廃止)、
アメリカ(当面、新設中止)のようになった場合、失業する。
・原子力技術者になるほどの能力があれば、他分野の技術者として立派に
身を立てることができる。
などなど |