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今日はいよいよ9カ国目の国境を越えてマレーシアだ。とはいっても今回の目的はタイのビザを更新する事。残念ながら我々日本人はビザ無しだと30日の滞在しか許されない。(NZ人は3ヶ月だ!と自慢していた(笑))そんなわけで多くの日本人が国境を越えるためだけにやってくるらしい。
例によってハジャイからローカルバスでパタンベサールへ。「マレーシアへ行く」と言うと車掌がイミグレの横で下ろしてくれた。さっそくタイの出国手続き。なぜか徒歩のゲートが見つからないのでバイク&乗用車用の道路を歩いていって手続き。それが終わるといよいよマレーシアのゲートが見えてくる。
両国の国境の間には免税店が有るのだが例によってあまり大した物は置いていなかった。少し驚いたのは、ここはメインの国境だと思っていたのだが、どうも交通量もまばらで、時たまバイクや車が通り抜けていく感じであまり活気は無い。
マレーシア側の入国手続きもあっけなく終わったのだが、中立地帯とイミグレの両方で「次は何処へ行くんだ?タイに戻るのか?」と聞かれた。やはり国境を越えに来るだけの人が多いのだろう。自分は一応ペナンまで行ってみるつもりだったのでそう答えると何も言わずスタンプを押してくれた。
さて国境は越えたものの、反対側にはバスターミナルも無ければ乗り合いワゴンも待っていない。仕方が無いので近くにある立派な作りのパタンベサール駅に行ってみる事にした。がもくろみは見事に外れてしまった。最初はマレー側に行くローカル列車ぐらい走っているだろうと思っていたのだが、どうやらこの駅は一日一往復の国際急行だけのための駅らしい。つまり次の列車は明日。そんなわけであてもなく町のほうに行ってみる。
町と言っても国境マーケットも無いような小さな所で、とりあえずゲートを出た所の両替所でタイバーツをリンギに両替した。そして近くの人に尋ねると、どうやらカンガーという近くの町に行くバスがあるらしいのでそれに乗っていく事にした。ベンチが1つだけのバス停で待つこと30分。バスはいっこうに来る気配なし。どうした物かと思っていると、タクシーの運転手が手招きをしている。どうやらカンガー行きの乗り合いタクシーの様だ。値段を聞いてみるとターミナルまでたったの4リンギ(120円)と言うことで乗ることにした。
途中1カ所検問所の様な所で自分だけパスポートの提示を求められたがそれ以外はかなりのスピードで快調に飛ばして30分程でカンガーのバスターミナルに着いた。ここで何か食事をとりたかったのだが、今はイスラム教の断食月(ラマダン)なのでどうも町に活気が無い。やっと見つけた中国系の食堂で遅めの昼食を取った。
ここカンガーのバスターミナルは小さいながらもマレーシア各地へ行くバスがあった。自分は当然バターワース行きのバスに乗る。バスはエアコンバスだったが効きはいまいちだ。西日になってきてからようやく車内は冷えだしてきた。心地よい揺れで例に寄って眠ってしまったのだが、次に目を覚ますと、日本のそれと全く同じ様な高速道路を走っていた。
夕方頃にバターワースのターミナルに到着。町は思っていたよりもずっと小さかったのでそのままフェリーに乗ってペナン島に渡ることにした。丁度フェリーからペナン島に沈む夕日が見れた。こっちのほうは高いビルもあってかなりの都会のようだ。
島についてからは安宿を探すべく、チュリアストリートへ向かった。通りに入ってすぐに一軒の新しいゲストハウスを発見した。中国系の旅行会社とかねている様で部屋を見せてもらうとなかなか綺麗だったので泊まる事にした。受付のねーちゃんもおじさんもなかなか親切でいい感じだ。
宿に荷物を下ろして食事に出かけたが、この辺りはどうもインド人のたまり場の様で、食事もなんだかあんまり美味しくなかった。少しタイが恋しいかも。
今日は朝から寺に行くことにした。中国以来何処へ行っても寺ばっかりでいい加減興味が薄れてきたのだが、ここペナンでは「ぜひ極楽寺に行ってきて」とNZ時代のクラスメートの夕子(仮名)に強く薦められていたので一番に出かける事にした。夕子は数年前にペナンに来たことが有るらしいのだが、その時はこの寺を見て10分間笑いが止まらなかったらしい。不謹慎な奴め。でもなんだかちょっと楽しみだ。
バスターミナルがあるコムタ(光大)からアイルイタムまで80¢。終点の近くに有るはずなので辺りをうろうろしていたら、おみやげ物屋がひしめく参道のような所を発見した。
参道には例によってTシャツ屋や仏像屋、そしてなぜかおもちゃ屋がひしめいていた。そしていよいよその先に見たものは!!な、何と、、、カメ。しかも一匹ではない。巨大なカメが所狭しとうじゃうじゃいる。全長30cmぐらいのが全部で300匹ぐらいは軽くいるんじゃないだろうか?そして寺の壁にはたくさんの鶴の絵が・・・
あほすぎる。めでたければいいってもんじゃ無いだろう。そして一番最初の像は、以前読んだマンガに出てくる太っちょでニヤニヤしたキャラクターにそっくりの悪趣味な物だった。そして圧巻は全長30mだかのパゴダで、下が中国式、真ん中がタイ式、そして上部がビルマ式という、まったくもってもう破れかぶれ、もうどうでもいいのか?
こんな寺だが、まじめなコーナーもあって、それなりに厳かな気持ちで参拝する事が出来た(嘘)。夕子、君は正しかった。
天気が悪いのと、なんか力が抜けてしまったので、ペナンヒルは中止。コムタの繁華街を冷やかして宿に帰ってきた。そして帰ってきたとたんバケツをひっくり返したような雨。しばらくして雨だけじゃなくものすごい雷になってきた。まるで火薬が爆発するような雷鳴がとどろく。同じ部屋のつるぴか頭のノルウェー人は「落雷したらお前もオレみたいな頭になるぞ、はっはっは」と笑っていたが、次の瞬間目の前が真っ白になったと同時に巨大な爆発音が。どうやらすぐ前のビルに落ちたらしい。ほんと帰ってきて正解だった。
夜半ごろにはだいぶましになってきたので明日はビーチにでも行ってみるかな。
ペナンのビーチと言うとバツーフェリンギらしい。そう言えば以前大沢たかお主演のドラマ「深夜特急96」で出てきたのもこのビーチだったはずだ。そんなわけで朝からエアコン無しの満員バスでバツーフェリンギへ向かう。
しかしこのビーチは結構高級化しているみたいで、大きなホテルがガンガン建っている。聞いた話によると海岸沿いにゲストハウスがあるらしいので、海岸を歩いてみる事にした。ところが最初に歩き出す方向を間違って、ビーチの果てまで高級ホテルで、結局かなりの距離を折り返す事になった。
疲れて休んだりしてたので1時間半ぐらいかかっただろうか、どうやら安宿のある辺りに到着した。相変わらずビーチボーイが声をかけてきてめんどくさい。ゲストハウスの通りを歩いているとテレビで見たような風景が!看板を見ると「Ah Beng Guesthouse」と書かれていた。遂に発見。ちょっとミーハーだがさっそく泊まる事にした。
Guesthouseはおじいさんとおばあさんの二人と、ドラマに出ていた「ケンちゃん」でやっているみたいだ。ドラマでのケンちゃんのお父さん役のおかしなおじさんはどうやらタダの出演者だったらしい。チェックインして気が付いたのだが、このゲストハウス土足厳禁なのもあって床がぴかぴかでかなり清潔に保たれている。宿の人もとても親切でしかもダブルベッドの部屋が一泊20リンギと申し分なしだ。
ビーチで昼寝したり、2階のベランダの長椅子に寝ころんでビーチを眺めたりしているうちにあっという間に夕方になってしまった。実は結構な時間寝ていたのだが(笑)
夜はおじいさんが深夜特急96のビデオを見せてくれた。なんでも自分の家がテレビに出ているのが相当嬉しいようだ。余り感情を表に出さないが、いつもおだやかな笑顔をしているなかなかイカした爺さんだった。
(注:深夜特急96〜98 沢木耕太郎の深夜特急を元にした、96〜98年が舞台のドラマ。大沢たかお主演。1作目はちょっといまいちだったが、2作目は結構良いと思う。)
朝からアーベンのおばあさんに食事をごちそうになってしまった。シンガポールビーフンに焼きそばを混ぜたような感じで、朝からちょっとハードだったが、味の方は絶品だった。2階のベランダの長椅子に寝ころんでしばらくぼーっとしてから、結局今日ペナンを出ることに決めた。居心地はとてもよく、もし最初にここに来ていたなら1週間ぐらいは滞在していたと思うのだが、いささかタイのビーチで遊びすぎたようだ。
宿をチェックアウトして、冷房の無い蒸し暑いバスに揺られて港まで。バスの窓から見える海は実際のそれよりも格段に美しく見えて今日ペナンを発つんだという決断を少し鈍らせた。今日発つとは言ったものの行き先は決まっていない。ただ南へはラオスへ行ったあと行こうと思っているので必然的にタイに戻るルートになる。
とりあえずフェリーにのってバターワースに渡ってみたのだが、列車は全部満席だった。またローカルバス乗り継ぎかと思ったら、立ち席(運が良ければ座れる)の切符が有るというので買うことにした。ただマレー側では自由席はペダンバサールまでしか買うことが出来なかった。
バターワース〜ハジャイまではたった5両の短い編成で運行されているようで、特急とはいうものの途中何度も小さな駅に停まったりしながら5時頃にバダンベサールの駅に到着した。しかしここでどうした物か、歩いて国境を越えようかと思ったが外はいつの間にか雷と大雨になっていた。とはいうもののチケットはここまでなのだ。駅をうろうろしているとタイ側の事務室みたいなところがあり、そこでチケットが買えるらしいのでさっそくお願いしたのだが、何と値段が172B!バスなら21Bなのに。良く聞いてみると、運賃自体は22バーツなのだが、国際特急料金80B、エアコン車両料金70Bが加算されるらしい。しかしずぶぬれ国境越えはつらいのでそれで行くことにした。タイの列車は短距離で乗るとものすごく割高になってしまうようだ。
列車で国境越えをする事になったので、入出国審査は駅のホームで行う。外国人用の窓口は空いていたので手続きは両国会わせて5分ぐらいで終了した。そしてまた元の列車に乗り込み国境を越える。列車はマレー領内にある駅を出発し、申し訳程度にタイ領内のホームがあるだけの駅に10秒ほど停車してからハジャイを目指して出発した。
夕方の6時過ぎにハジャイに到着したのだが案の定宿いっぱいで、またまたこの前泊まった怪しげな安宿に泊まるハメになってしまった。ただ今度の部屋はコンセントがあるので、充電やたまっていた日記書きが出来てよかった。
明日の行き先は未定だが、とりあえずタイに帰ってきて屋台も美味しくて一安心と言うところだろうか。
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