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四国お遍路・最終夜 |
★ 登場場所
・壇ノ浦サービスエリア
・博多駅等
■ 関連企画
・サイコロ2
・サイコロ3等
さぁ、いよいよ長かった今回の四国編も最終夜となりました!
今回はとうとう「高速バス」ではなく「深夜バス」に挑みます。
深夜バスがどれほど恐ろしい物なのか、「どうでしょうファン」の方なら十分ご存じだと思います。
ミスターは「はかた号」でケツの肉がボロボロ取れる夢を見ました。
大泉さんは、「ギャラクシー号」で風邪をひきました。
藤村Dは「加賀号」で吐きました。
嬉野Dは「はりまや号」でうなされました。
とにかくみんな「やられまくってる」んです。深夜バスには。
「んなこと言ったって公共の交通機関でしょ。何がそんなにツライのよ。」
そういう人もいるでしょう。
でもね、確かに若い内ならなんとか耐えられるんです。
私だって金に余裕が無い時はあちこちに深夜バスで移動してましたから。
つまりね、深夜バスがなんともないってのは在る程度「必要に迫られてるから」だと思うんです。
金があるんなら「飛行機」で行った方が早いわけだし、空港がなくたってJRは大概の場所に通ってるでしょう。
つまり「深夜バスに乗る」ってのは、「金がない(安さが魅力)」か「バスが好き」かの理由じゃないと乗らないでしょう。
私も今となっては、自家用車があるし、お金もまあ普通には稼いでるので好きこのんでバスに乗ろうとは思いません。
福岡くらいまで遊びに行く時は2時間くらいで着きますからしょっちゅう乗りますが、今更長距離路線に乗ろうとは
思いませんね。
それこそ、20歳くらいの時は
「京都→新宿」や「長崎→京都」の深夜バスに時々乗ってましたし、
今の車を買うまではフトイズミさんのところへスノーボードしに行くのに、
「福岡→米子」の深夜バスを使ってました。
でも、その頃から
「いやぁ、深夜バスってのはキツイなぁ・・・、全然熟睡できねぇもん。」
とは思ってましたよ。
深夜バスってのは大体到着が朝でしょう?
すると到着した時、あまり寝れてないからその日一日がなんか気怠いんですよ。
この感覚は乗らないと分かんないだろうなぁ。
てな訳で前置きが長くなりましたが今回いよいよ、私自身は実に4年ぶりに「深夜バス」に挑戦です!
今回はそんなに長くないのでサクッと読んでくださいね(^.^)
それでは「四国お遍路八十番台完全巡拝・最終夜、深夜バス編」をご覧下さい!
午後6時30分
高松駅前のバス乗り場に到着です。
いやぁ、着替えが詰まったバックもさることながら、うどんやらお遍路笠やら持ってるもんだから
荷物が重い重い。(__;)
ようやく待合室のベンチに到着し、発車までしばらく待つこととなりました。
すると待合室でて向かい側にあるちょっとした広場で一人の17,8歳くらいの女の子がキーボードを弾いていました。
「ほぉ〜、駅前でストリートミュージックかぁ、それにしても女の子一人でキーボードってのは珍しいなぁ。」
なんて考えていました。
さぁ、いよいよ出発15分前になりました。
さて、バス3本立ての「復路」がいよいよスタートです!
まずは、「高松エクスプレス」さんですっ!
相変わらずの2人がけシートっ!
「ゆったり座れるなんて思わないでくださいよぉ」
そんなヒゲの言葉が聞こえて来そうです。
しかし!なんとお客は少ない!
したがって結果的に2人がけシートに1人で座ったのでかなりゆったりでした。
そしてついに!
「それ魅力。」
でおなじみの瀬戸大橋さんをビシッと見ましたよぉ〜!
…で、見た感想ですが、
「渡ってる分には高速道路を通ってる感じしかしねぇ」
ですね。
あれは、橋の全景が見えるところから見るから「美しい」んであって自分で渡ると
「ただの道路」にしか過ぎませんな。
大泉さんの
「自分で渡っちゃうとねぇ、いかがなものかと・・・。」
という感想はまさに的を射ていたと言えるでしょう。
休憩ポイントはまたも「原口サービスエリア」
特にお話しするようなことはありませんでした。
午後10時10分
広島バスセンターへ到着です。
バスの乗車に関してはさほどやられる事はありませんでした。
まぁ3時間ちょいでしたからね。
重い、兎に角荷物が重い…(__;)
他の人見るとスーツケースのキャスター付を持ってる人多いなぁ。
いいなぁ、あれ。
今度旅に出る時は絶対アレ買って行こう。
こうなってくると福岡の先輩に買ったお土産のうどんが邪魔でしょうがない。
そうだ、私のこの時の状況を説明しましょうか。
まず、右手にひときわ大きなバッグを持ってます。
大きさは長さが70センチ深さが40センチくらいです。
いつもはこれにテコンドーの道着やら防具やらを入れて道場に行っているので、
私と道場で会う人ならこのバッグをみたことがあるでしょう。
これに着替えやらなんやらが詰め込まれてます。
そして背中にはリュックをしょってます。
これは先程の大きなバッグをホテルにおいて市内観光する場合等に用いることができるようにと
持っていったもので、時刻表やら地図やらが詰め込まれてます。
そしてそして左手にはうどんをもってます。
福岡に着いたらその日は先輩に会う予定にしてるので、その人へのお土産用です。
その紙袋には大窪寺の近くで買ったお遍路笠を結びつけているのです。
これだけの荷物を持って移動しているのです。
ひとつひとつはさほど重くはないのですが、全てを持つと結構ズッシリと来る。(`_´;)
そしてなんといっても困るのがトイレ!
持ったままするわけには行かないし、かといって汚れた床の上にバッグを置きたくはない。
毎回毎回トイレには苦労しました。
「ちゃんと旅行用のバッグを買おう…。」
今回の旅で強く決意した事であります。
さて、ふうふう言いながら5分ほど移動してようやく福岡行きのバス乗り場を見つけた私。
「あ、あそこかぁ…?」
私が発見した乗り場はバス乗り場の中でも一番はずれの方。
照明すら満足に当たってない。
それでも何とかたどり着くと、そこには待合室が設置されていました。
「よ…、ようやく座れる。」
待合室についた私は重い荷物を持っていたし、7月初旬ということもあって汗ビッショリ(__;)
待合室の隣にあった自動販売機でジュースを飲んだ後、ふと考えました。
「あー、汗くさいなぁ…。ふろ入りたいなぁ。」
ですが、当然風呂など入れる訳がありません。
仕方ないのでとりあえず、Tシャツだけは着替えることにしました。
しかしTシャツを着替えるにしても体くらいは拭いておきたい。
なぜなら私はアトピー体質なので、汗をかいたままほおっておくと、体がすごくかゆくなってしまうので、
せめて体くらい拭いておかないと、次の「深夜バス」できっと体を掻きむしってしまうからである。
なんとかして体を拭いてTシャツを着替えておかねば。
そう思った私は待合室の周りを探して見ましたが水道らしきものはない。
「やっぱりトイレでタオルを濡らしてくるしかない。」
そう思ったのですが、トイレは待合室からかなり離れた位置。
またあの重い荷物をもってウロウロするのはうんざりだったので私は、貴重品だけ持って
トイレに行って来ることにしました。
待合室には誰もいなかったので、そのまま荷物を置いていっても良かったのだが、係員でも来て、
「忘れ物」として処理されても困るから、私は荷物を待合室の外の照明が当たっていない死角に
隠し、貴重品を持ってトイレにタオルを濡らしに行ってきたのであります。
トイレから帰ってきてハラハラしながら荷物を見たが、ちゃんとあったので一安心。
まぁ全然人気がなかったから大丈夫だろうとは思っていたのだが、やはり少々不安ではあった。
そしてその死角の位置で上半身裸になり、体をフキフキして、無事にTシャツを着替えたのである。
午後11時35分
いよいよ、「広福ライナー・夜行便」に乗り込みます。
正直体は辛いです。
なにせ今日は朝8時から四国を回ってたんですから。
みなさん忘れてないですか?
第2夜からここまで書いてる事は「たった一日の出来事」ですよ。
案外うっかりしてたでしょう?
もうね、乗る前から体は「やられてる」んですよ(T.T)
広福ライナー・夜行便はさすがに1人がけ3列シートでした。
そらそうだよ、でなきゃ死んじゃうもの。
乗車率は60%くらいだったでしょうか。
私は右の窓際でしたが、私の周りの席は全て埋まっていました。
さあ、いよいよ出発です。
出発して間もなく、車内アナウンスが入りました。
「みなさま本日は夜行高速バス、広福ライナーをご利用頂きまことにありがとうございます。」
(はい、どうも。よろしくお願いしますよぉ。)
「このバスは只今広島バスセンターを出発致しました。これから福岡へと向かってまいります。」
(さあ、休憩はどういう風にとらしてくれるのかな?)
「えー・・・、みなさまの休憩でございますが・・・。」
(おっ!きたっ!!)
「福岡県は『壇ノ浦サービスエリア』にて休息及び洗顔等をしていただくようお願い致します。」
(おおぉーー!『だ…壇ノ浦』かぁ・・・!あの伝説の『壇ノ浦レポート』の現場じゃないかぁ!)
「壇ノ浦到着は明日の朝5時半頃となる予定でございます。」
(あれ?通常福岡までは4時間もあれば着いちゃうけど、どうするんだろ?)
「途中サービスエリアで2回ほど停車し、時間調整を致します。」
(ああ、なるほどね。途中で休みながら時間を合わせて行くわけだ。)
「なお、この停車時に運転手の交代、車輌点検等を行います。」
(ふむふむ、そん時は降りれるのかなぁ?)
「この停車はお客様の休憩ではありませんので、バスからは出れません。」
(・・・!!)
こちらの思惑を見越したような「広福ライナー」さんの車内アナウンス!
このバスはタイプで言うと「管理型」と言わざるを得ないでしょう(笑)
だって、「バスからは出れません」って言うんですよ(ホントにこんな風に言ったんです。)
「つべこべぬかすな!壇ノ浦までは黙ってバスにいろ!!」
と言われてるようですよ。(--;)
相手に不足はないようです。
いざ!闘いが始まります・・・!
アナウンスが終わると程なくして消灯となりました。
バスは「ゴーーー」っという音を絶え間なくあげながら西へ西へと走ります。
少し目を閉じてみます。
「ゴーーー」
ちょっと眠くなってきました。
「ゴーーー」
・・・・・・
「ゴーーー」
・・・・・・・・・・・・
「ゴーーー」
・・・・・ちょっと目がさめました。
「ゴーーー」
2・・・20分しか経ってない・・・。
やっぱツライわ・・・。
その後も寝たり起きたりを繰り返していましたが、2時間程でどこかのサービスエリアにバスが入ったようでした。
エンジンも止まったのでバスの中はすっかり静かになりました。
「ゴーーー」っという音もありません。
ようやく落ち着いて少し寝れそうです。
…そして午前3時を回った時でした。
何の前触れもなくハプニングが我々を襲ったのです!
突如バスの中に切り裂くような悲鳴が!!
「う・・・!うわあああああっっっっ!!!!!」
耳をつんざく奇声っ!!
それは、サイコロ3でミスターがあげた「うなり」などとは違い、ものすごい「大声」でありましたっ!!
(な・・・!なんだなんだ!!)
あまりの大声に私も思わず目を覚ましました!
その悲鳴は私の席のすぐ後ろの男性があげたようで、私を含めた彼の周囲の席はみんな一斉に飛び起きたのです。
そして見ました。
悲鳴をあげた張本人を・・・。
彼は・・・・・
スヤスヤと眠ってやがりました。
いや、本当に眠っていたのか、バツが悪くて必死に目を閉じて眠ったフリをしていたのか
今となっては分かりませんが、とにかく席についたまま目を閉じて動こうとはしませんでした。
おそらくあれは、夢の中で崖の上からでも落ちたんでしょう。
そして地面に叩きつけられる瞬間・・・!彼は人生を走馬燈のように振り返りながら
めいいっぱい叫んだのです。
「うわああああっっっ!」と。
しかし、そこは崖ではなかった。
そこは「深夜バス」だったのです。
恐ろしい・・・。恐ろしいまでのやられっぷり。
彼はいったいどんな旅の最中でこのバスに乗っているのだろう。
あれだけ四国を回った私がまだ頑張ってるというのに。
ん・・・?
四国・・・・・?
彼は私の「後ろの席」・・・・・・・・?
まさか、
私に四国から「ついて(憑いて)来ちゃった人」が彼に見えてるんじゃないでしょうな・・・?
ナンマンダブ、ナンマンダブ・・・。
そんなことを考えながら再び私は目を閉じたのでありました。
午前5時30分
壇ノ浦サービスエリアへ到着。
トイレと洗顔を済ませ、いざ壇ノ浦レポートの現場へ。
はいここですね。
「もう、ね、寝れないんだよぉ・・!俺たちもうバスで寝れないんだよぉぉ!」
とお二人が訴えた現場です。
今なら私にもミスターと大泉さんの気持ちが分かります。
やっぱり、殆ど寝た気がしない。
ちょこちょこと寝てはいるんでしょうが、なにせ狭いシートの中ですから、寝返りを
うつ度に体のどこかが
当たってしまうので、そのショックで目が覚めるんですよ。
30分に一回起こされながら夜を明かした感じです。
キツイんで早々にバスへ戻ります。
午前7時00分
博多駅交通センターへ到着です。
無言でバスを降り、無言のままバスを撮りました。
っていうかよくバスを写真に収める余裕があったなって自分で感心しますよ。
4年ぶりの深夜バスは、しっかりと「やられまくる」結果となりました。
完全なKO負けでございます。
どうでもいいですが、この「広福ライナー・夜行便」を時刻表で見ると
「午前7時01分着」
ってなってるんですが、この「01分」って意味あるんでしょうか?
長距離バスなんだから1分くらいはしょって
「午前7時00分着」
でいいと思うんですけどね。
寝汗をどっぷりとかいて、体もかゆくなり始めたので到着してすぐ博多駅近くにある
「エスパ博多駅前店」
に行ってサウナとお風呂に入ることにしました。
一日半ぶりのお風呂は気持ちよかったなぁ〜。(#^_^#)
風呂でさっぱりした後は仮眠室で休み、それから昼は福岡の町をぶらぶらして、
夜には先輩に会いに行き、無事うどんを渡すことができたのでありました。
さあ、いかがでしたでしょうか。
全4回に渡ってお送りしてきました「四国お遍路八十番台完全巡拝」の旅。
今回はかなりの超大作となりました。
私もひとつの物をここまで一生懸命書き上げたのは初めてだったので、実に思い出深い作品になりました。
みなさまにも楽しんで頂けたんなら幸いです。m(__)m
〜 長崎−高松、高速バスだけの旅 〜
完
「・・・・・おい。」
「はい?」
「これで終わりか?」
「そうですよ。」
「もう一本バスがあるんじゃないのか?」
「・・・はい?」
「とぼけるなよ、福岡から長崎までの最後のバスはどうしたんだよ。」
「・・・・・。」
「高速バス『だけ』の旅って銘打ってるじゃねぇか。最後はどうしたんだよ。」
「まぁいいじゃないの、細かいことは。」
「あっ!開き直りやがったな!さては最後はバスに乗ってないんだな!だから書いてないんだろ!」
「・・・では、また次回の『どうでしょうな旅』でお会いしましょう。」
「オイ待てっ!ちゃんと説明しろっ!まだ予告に行くんじゃないっ!!(怒)」
「予告編をどうぞ。(笑)」
●第6弾予告!
四国まで征服した「どうでしょうな旅」
ここまで来たら、次に行くのはもうあそこしかない!
・・・そう、いよいよ「聖地」へ降り立ってしまいました。
どうでしょうファンにとっては生き神様が宿っているという「あの公園」
黄色く丸い物体が屋上でほほえむ「あの建物」
行ってきましたよぉ〜〜!!!
そして!
ある「どうでしょう関係者」にお会いする事ができましたっ!!!!
さらにここで重大発表!
「どうでしょうな旅」は次回で「完結」となります!!
筆者はいずれまた「どうでしょうな旅」をやるかもしれません。
でもそれをこのような文にするということは今のところ考えていません。
本家「水曜どうでしょう」は6年間続けましたので、私の方は『第6弾』でシメさせて頂こうと思っております。
私の最後の気合いの入った文章!
最後までおつきあい頂ければ幸いですm(__)m
では!
第6弾
「聖地大観光旅行 〜 『どうでしょうな旅』、最後の旅 〜 」
でお会いしましょう!
(執筆はまだなので、気長〜にお待ち下さいね。)
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