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☆恵山紀行 (実行日:2001年8月18日)     小さな旅日記目次へ      トップページへ    

  

旅が好きで、これまで北海道にはしばしば足を運んでいるが、その北海道の南端、渡島半島東部の恵山(えさん)岬方面はこの夏にはじめて足を踏み入れた土地でもあり、ふだん公共交通機関のみで移動している自分は今後もなかなか行く機会がなさそうなので、今後の記録に残す意味もこめてその概要を綴ることにしようと思う。日程は2日間で、8月18日は知人の車の案内で恵山から大沼方面を回り、翌日は1人で列車や電車での函館市内散策となった。ここでは1日目の恵山と大沼周辺のようすを記録してみよう。

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 大宮発6時23分の臨時の東北新幹線で北上し、盛岡で「はつかり1号」函館行きに乗り換え、海峡をくぐって12:33に函館市内の五稜郭駅に着いた。大宮から6時間10分、自宅からでも6時間40分で列車でここまで来られるのはある意味快挙である。ここで知人と落ち合い、市内のお勧めのラーメン屋で腹ごしらえをしてから車で恵山方面へと向かった。しばらくは函館市内を走る。海岸沿いには近年、回転寿司屋が増えていて、夜にいさり火を眺めながらの寿司、というのも出来るらしい。湯の川温泉付近ではこの日、花火大会があるとのことで準備が進められていた。海岸線を走るうち天候が回復し、なかなかの眺望である。対岸にはやがて本州最北端の下北半島も見えてきた。

 やがて、本州との距離がもっとも近いという、戸井町の汐首岬に達する(下の写真左)。そこからももちろん下北半島を望むことが出来る(下の写真右)。橋をかけるという壮大な構想もあるようだが17kmもあるそうなので難しいだろう。

汐首岬  汐首岬から下北半島

 車はさらに走って、キャンプ場などのある「道の駅」で休憩になった。ここは先ほどの岬と違って砂浜も広がり、確かにテントが数多く張られている。ここからはこの先に進む恵山の姿が遠望される。周囲の山と異なり、硫黄で黄褐色に焼けた感じの山なのですぐ分かる(左下写真)。

恵山遠景この「道の駅」では生の海産物をそのまま食べられるように売っていて、私もタコの刺身を食べてみることにした。タコというと寿司屋で一番安いネタくらいの印象しかなかったのだが、やわらかくてくせが無く、別もののような味わいだった。(下の小さな写真)
タコの刺身

 車は恵山岬の先端に近づくが、このままでは半島を抜けられない。岬の先端の手前でご覧のように見事に道が途切れている(下の写真左)。このあたりは「石田温泉」という温泉があるが、行楽色は少なく、典型的な漁村の雰囲気だった。半島北東部へ抜けるにはいったん函館方向にちょっと戻って山越えの道となり、半島北側の椴法華(とどほっけ)に抜けてから恵山岬の灯台に立つことが出来る(下の写真右)。

  

 恵山岬灯台近くには、全国の灯台に関する資料館もあり、周囲の明るさに応じて点灯する仕組みなどが実演できて面白い。

 その後、椴法華側の道の行き止まりに近い水無海浜温泉へ向かう。ここは海岸の岩場に温泉が湧いているとのことで、行ってみるとまさに海岸の波が打ち寄せる場所に浴槽?が作られていた(右の写真の右隅)。ただし潮の関係か、あまりにもまともに波をかぶっていて、到底入れる状況ではない。ためしに手を浸してみたが完全な水であった(^^;)。

 
 椴法華からさらに半島の海岸を北上し、南茅部(みなみかやべ)町に入る。ここは相当面積が広いが、これといって有名なものは少ない。しかし同行者お勧めのスポット「黒鷲岬」(下の写真2枚)は、特にどこというポイントがあるわけではないけど、どこまでも青い水平線と遠く連なる海岸線は印象的で気分爽快な場所であった。こういう場所を知るととても得をした気になる(^^)。

 南茅部を走破し、次に訪れた鹿部(しかべ)町では、これまたお祭りがあるようで混雑するかなとも思われたが、さほどのことはなく、ここでは比較的有名なスポット「鹿部間欠泉」を訪れる。間欠泉自体は以前、長野県の上諏訪温泉で見たことがあるが、こちらの方が吹き上げる高さは高そうである(右の写真)。またここには間欠泉公園として、足だけを温泉に浸してゆっくり出来る施設が設けられている。試してみると足の疲れが取れる感じで心地よく、眠ってしまいそうになった(^^;)。

鹿部間欠泉
  日はかなり西に傾き、車は海岸線から離れて七飯町の大沼へ向かう。大沼周辺は何回か訪れているが、最近、1万本のひまわりが咲いているひまわり畑が出来たとのことで、沿道のキャンプ場のおっさんに道を聞きながら進む。湖岸の人里離れた森の近くにでもあるのかと思ったら、意外にも大沼の駅からさほど遠くないところだった。思ったほどの広がりではないものの、たしかに見事に咲きそろっている(右の写真)。おそらく大沼駅(大沼公園駅ではない)から徒歩15分以内ではないかと思われるが自分で歩いていないので確信はない。

 このあとしばし喫茶店で休憩するうちあたりも暗くなり始める。この後もう1つのポイントがあるので時間調整でもある(^^;)。
大沼のひまわり畑
          
 日も暮れかかった頃、函館へ向けて山越えの道を取る。函館といえば言わずと知れた夜景であるが、超有名地である函館山ではなくて、市街地の反対側の山から夜景を眺めようというプランである。いわゆる「裏夜景」がこれ。牧場をとおる道の途中なのだそうだが最近は有名になってきたらしく駐車スペースまで出来ている。函館山は市街地が間近に迫り、いさり火が両側に見える見事な夜景だが、この裏夜景は標高が高い分、また違った雰囲気の夜景が味わえる。この日は湯の川の花火まで見えて上々だったが、途中観光バスが乗り入れてきたのにはびっくりした(^^;)。三脚が無いので出来が今ひとつなのはやむを得ない(左の写真)。

 こうして函館市外へ戻り、その夜は「いか清」で活いかなど新鮮な海産物を堪能した(^^)。翌日の函館紀行はページを改めることにする。

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