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☆選定委員会の区名案市議会通過に思う       (2002/11/20)   区名疑問・目次     トップページへ    別館TOP

11月18日・19日の臨時市議会で結局、当地の区名案が選定委員会の原案で通過したようです。8万件に及ぶ署名や各種請願など市民の反発をものともせずに議会の意志だけで区名決定に走ったのは、合併のときに市民の意向などお構いなしだったのと全く同じで、度重なる市民無視に怒りを抑えきれずにいます。新聞各紙の報道解説などでも、今回の区名案決定では、その選定過程が市民に大きな不信感を持たせるものであったこと、そしてさかのぼれば合併とその後の過程で市民の意思が反映されていないことの不満が吹きだしたものであるとの指摘が見受けられ、かなりの程度当たっているように思います。

選考過程の問題点はここでも繰り返し述べてきたことですが、なぜ区名選定委員会は最後の最後になって「旧市名+方位」を除外する、と言い出したのかがどうしても理解できないんですが、私の全くの推測で思うに、もしかすると区名選定委員会では「旧市名+方位」がここまで支持が多いとは予測しなかったのではないでしょうか。とりあえず投票させておいて適当に絞り込んだことにすればいい、と思っていざ投票を実施してみたら思いのほか旧市名への指向が強いのに驚いて、急遽「基準」を持ち出して意図的に排除することにしたのではないか。でないとすればはじめから「それは採用しないよ」と決めていた案をあえて投票させていたことになるわけで、どちらにしても市民の意志とかけ離れたところで話を進めていたことには変わりありません。

今回の区名問題であらためて浮き彫りになったのは、市長や区名選定委員長のような立場の人たちが、旧市名を邪魔者扱いしているように思えることです。今回、投票1位が採用された「浦和区」「大宮区」にしても、「過半数を超えたので」仕方無しに残した、とも思えるコメントもあり、区名に限らず、今後、旧市名を意図的に排除しようとする動きが出てこないか警戒を要するところです。

合併から今に至るまで、「合併してよかった」「浦和市がさ○○○市になってよかった」という声を私は周囲で聞いたことがありません。そして「浦和」「与野」「大宮」の名前にしても、私が直接市役所を訪ねていった時に応対した職員の方も「私見としては旧市の名前を残して欲しいと思っている」という意味の発言を頂いていいます。本音としては合併などしたくはないし、せめて区名には旧市を残して欲しい、と思っている人のほうが多い、という姿を見るにつけ、いったい誰のための合併だったのか、合併を本当に望んだのは誰だったのか、という思いにとらわれます。そして区名決定でも所詮、市民の直接の意向などは眼中にない人たちの手で勝手に市を区分けされて名前を付け替えられる。そうまでして政令指定都市になる意味があるのか、疑問はつきません。 

議会の議決を経た今、区名に今後の市民の意思を反映させることは極めて難しくなってしまいました。もちろん、市に対してはこれからも折をみて声をあげていくことにしたいと思いますが、(触れるのが微妙な話題ですが)あとは市長・市議に対しては選挙のときに行動で示す、ということになるでしょう。そして私自身は、このサイトでは今回の区名案は使わないことにしようと考えております。いくら区名を役所が決めたからといって、それを地名で使わなければいけない、ということはありません。「与野」の名前はこれからも使いますし、「浦和」の田島が原であり別所沼であり埼玉スタジアムです。本当の地名を決めるのはその地域の住民です。たとえば秋葉原駅近くに住んでいる人が「私は秋葉原に住んでいます」と言うのは何の不思議もなく、「いや秋葉原駅の近くは千代田区外神田なんだから、秋葉原に住んでいるというのはおかしい」とは言えないはずです。行政区がどうであろうと、実質的な地名を意図的に変えられるいわれはありませんし、これからも慣れ親しんだ地名を生活に生かしていきましょう。

 

 

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