このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

右に左京区、左に右京区の謎

皆さんは京都市の地図を広げて、「なぜ右側が左京区で左側が右京区なんだろう?」
と思われたことはありませんか?

この疑問を解くには、平安京の造営まで時を遡らなければなりません。

古く中国や朝鮮では、国の君主は南に向かって政治を執るとされていました。
これを「天子は南面す」といいます。

平安京は中国の長安(現在の西安市)をモデルに造られたので、大内裏も南に
向かって建てられました。

つまり、天皇が大内裏から南に向かって右が右京、左が左京ということになっているのです。

その名残が、現在の京都の町にも継承されているということです。

京都御所 紫宸殿
京都御所 紫宸殿
南庭
高御座

京都御所 紫宸殿(きょうとごしょ ししんでん)

現在の京都御所において、もっとも重要な建物とされています。

この紫宸殿は、やはり南向きに建てられています。

しかし、南向きに建てられている建物は、京都御所でも、この紫宸殿だけだそうです。

紫宸殿の内部中央には、高御座(たかみくら)といわれる天皇が即位の際にお座りになる
椅子が置かれています。

この紫宸殿で、この高御座を使って、明治天皇・大正天皇・昭和天皇の即位礼が
おこなわれました。

今上陛下(現在、在位中の天皇のこと)の即位礼は、東京の宮殿でおこなわれましたが、
この高御座は分解され、東京へ運ばれ使用されたそうで、その後また分解し、京都へ
戻したということです。

紫宸殿

高御座

紫宸殿の前には、白砂を敷き詰めた広い庭があります。

この庭は紫宸殿の南に位置しているため、やはり「南庭」といいますが、
「だんてい」と発音します。

南庭

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