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名馬・あの瞬間平成５年「ダービー卿チャレンジトロフィー」 |
| 競馬を見始めた頃、トモエリージェントという馬が好きでした。 とにかく、スタートダッシュが速い！たぶん、超短距離の５０ｍとか１００ｍ とかの競馬があったら、確実にＧ１ホースになっていたのでは、という くらい、いつもいつも好スタートを決めて、凄いなぁと思っていたのを 覚えています。 そんなトモエリージェントが活躍したのが、まだ１２００ｍで行われて いた頃の「ダービー卿チャレンジトロフィー」でした。 トモエリージェントは平成４年と５年のこのレースを連覇しました。 そのうち、２度目の制覇となった平成５年のレースの方が、私は印象に 残っています。 この年は、人気はエーピージェットが１番人気で、以下ニホンピロラック、 ウィンザーモレノと続いて、前年の覇者であるトモエリージェントは４番人気 の低評価。たぶん、前年の勝利が道悪馬場だったことと、ダートで活躍する イメージがあったことから、今回のような良馬場では足りないのではと 見られていたこと、さらにはサクラミライという快速牝馬の参戦で、 楽には逃げさせてもらえないだろうということなどがあったと思います。 で、レースです。スタートはいつものように好スタートのトモエリージェント。 そしてそのまんま好ダッシュを活かして例によって軽快に逃げた、と思ったのですが、 途中からサクラミライやウィンザーモレノといった連中が絡んでくると、 ここで一旦引いて、行きたい馬は行かせるという作戦。これがまんまとはまって、 直線に入って最加速すると、前に行かせておいた馬をきっちりと捕らえて 先頭でゴールイン！ これまで逃げ馬のイメージの強かったトモエリージェントが、控えても 競馬ができるんだということを見せ付けた一戦でした。 トモエリージェントは、地方の川崎でデビュー。小回りの競馬場で 勝つためにはということで、徹底的にスタートダッシュを鍛えたせいか、 とにかくスタートは速くって、中央に移籍した後もその持ち前のダッシュ力で 大活躍。 加えて、芝でもダートでも道悪でもなんでもこいのオールラウンダーで、 スプリント戦ならいつでも活躍していました。中央競馬だけでも 芝の「ダービー卿チャレンジョトロフィー」にダートの「根岸ステークス」 と芝とダートの両方で重賞制覇しました。 あれから何年も競馬を見続けていますが、トモエリージェントは スタートダッシュの速さだけなら間違いなく屈指の馬ですね。 |
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