このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
特撮ヒーロー論 (私の好きなヒーロー観) | ||
(2003年6月21日執筆) | ||
今回は、これまでと趣向をがらっと変えて、いわゆる「特撮ヒーロー」に ついて語ってみようと思います。 自分は、こんなホームページをやってるせいか、「ユーフォースさんは 戦隊ファン」だの、「ジェットマンファン」だのって、よく言われます。 確かに、ジェットマンは凄い好きな作品だし、戦隊ファンってのもそんなに 間違ってるわけではないのですが、中には「ユーフォースさんって戦隊一筋だ。 とか、特撮一筋だ。」みたいに変な風に思われてるんじゃないかなって思うとき (っていうか、実際にそういう風に言われたとこがあります。)ので、ここで 誤解を生じないように、はっきりさせておこうかなって思いました。 よく、特撮ヒーローファンの間では、自分が「ウルトラ派」 か、「戦隊派」か、「仮面ライダー派」か、「メタルヒーロー派」のどこに 所属してる(って言い方も変か?)って話をすることがあります。 で、僕の場合は、間違いなく「ウルトラ派」の人間で、やっぱりウルトラ シリーズが、1番自分に合ってると思います。 「戦隊」は、基本的にほとんどの作品を見たことはあるのですが、極点に 好きな作品とそうでない作品があって、ハマるとおもしろいけど、ハマらないと おもしろくないっていうとこがありますね。 「仮面ライダー」と「メタル」は、正直、あんまり好きなシリーズじゃないですね。 なもんで、コメントはパス。 次に、どんな作品が特に好きなのか、ってことを書いてみますと、まず 1番に言えるのが、女の子が戦う作品。それで、チームを組んで戦うって いうのがいいです。 なんでかって言うと、僕が女好きだから・・・、ってのも あるんですけど、やっぱりあんまりマジすぎるのは良くないっていうか、 楽しくないからかな。マジなのは、実際の世界だけで十分って感じで。 なので、チームを組むというのも、「なんでこんな人達が?」って いうようなチームの方が好きですね。 さらにいえば、戦う女の子は2人以上いる方がよいです。 なんでかっていうと、ヒロインが1人しかいないと、その女の子に、「女」って 部分が押しつけられちゃって、正直言って人間としての魅力が全然ないような 「スーパーヒロイン」になってしまいがちだからです。 その点、2人以上ヒロインがいる場合は、1人1人に個性をつけなくちゃ いけないわけで、そこんとこで「人間らしい」ヒロインが出てくるからじゃ ないかなって思います。 もう1つ言うと、ここで「戦うヒロイン」が複数いるというのには、 このヒロイン達が同格でなくちゃいけないって意味で、例えばあるヒロインは 戦闘チームのメンバーで、悪と前面に立って戦うんだけども、2人目のヒロインは、 そのチームのサポートに終始、ってのは嫌ですね。 (例えば、「アバレンジャー」の場合では、前者がらんるで、後者がえみぽん 、って置いてもらえれば、わかりやすいかな。) と、ここまで「キャラクター論」で書いてみたんですけど、次に「ストーリー」 について書いてみますと、僕は悪と戦うヒーローを描く作品だからといって、 「戦い」を前面に出した作品は苦手です。シリーズが最高潮の時に、 超強力な敵が出現、まではいいんですけど、そいつを倒すのに何週もかかった かと思ったら、今度はそれ以上の強敵が出現して、さらにそいつを倒すために ヒーロー側がパワーアップする・・・、っていうドラマの展開は、僕ははっきり いって苦手ですね。 逆に、メインストーリーが「戦い」のドラマでないような、特撮ヒーロー をやってくれると、かなりの確率でハマると思います。中でも、何か大きな 目的があって、その目的を達成するために思いっきり「青春」してるって いうドラマが好きです。 なんて、いろいろと難しいことをずらずらと並べてみましたけど、やっぱり 1番大事なのは、いわゆる「ノリ」ですね。これは、本当に言葉では上手く 表現できない部分なんですけど、基本的に「明るく!楽しく!カッコ良く!」 っていうのが、僕の中での「3原則」です。 時々、「大人の鑑賞に堪えうる」とか、「高年齢層や高学年層を視聴者 ターゲットにした」などというキャッチコピーで売り出される作品があるんですけど、 得てしてそういう作品は「暗い!重い!地味!」っていうようなノリが多くって、 自分では苦手な作品が多いですね。凄い偏見かもしれないですけど、 「大人の鑑賞に堪えうる」イコール「マニアックな」作品になってるんじゃ ないかって。 その辺は、個人の好みの問題なんで、これ以上は書かないんですけど、 自分は極端に言うならば「脳天気」っていわれるくらいのノリの方がいいかな って思います。 次に、具体的に、好きな作品をあげてみます。 まず、ウルトラシリーズなんですが、1番好きなのは「ダイナ」ですね。 なんといっても、「楽しい!」です。 主人公のアスカは、とにかく「熱く」「一途」な青年で、時には暴走すること もあるけど、僕的には冷静沈着なヒーローが、黙々と戦うのよりも、 こういうハチャメチャなヒーローの方がいいと思います。 それから、怪獣と戦うチームの「スーパーガッツ」が、本当にバランスの 取れたチームで、毎回毎回本当に飽きることなく楽しませてもらいました。 各隊員の個性が強烈に出ていたし、普段は冗談を飛ばし合いながらも、 いざとなったらマジに戦うという、その辺のメリハリが見ていて余計に 楽しませてくれましたね。 そして、忘れちゃいけないのが、マスコットキャラでもある「ハネジロー」 の存在。本当にドラマとはほとんど無関係なんですけど、ハネジローが スーパーガッツの作戦室の中を飛び回ってる姿を見てるだけで楽しい気分に なれました。 よく、この「ダイナ」は、その前年に放送された「ティガ」と、翌年放送の 「ガイア」と合わせて、「平成3部作」とか呼ばれてるんですけど、「ティガ」 や「ガイア」が、かなり高年齢層向きに作られてるせいか、僕の回りにも 「ティガ派」や「ガイア派」が多いです。で、そういう人に話を聞くと、 「ダイナ」は、子供っぽいだとか、脳天気なのはダメとかいう人が多いんですけど、 僕はこっちの方が断然いいですね。 他にも、ウルトラでは好きな作品が多いのですが、ほとんどの作品に共通 してるのは、「ウルトラマンは助けてくれるヒーローだ!」ってことで、 ドラマの主人公が最後の最後まで頑張ったときに、最後にウルトラマンが ちょっとだけ手助け(それが怪獣を倒すことだったりするのですが。)って いうパターンがいいと思います。逆に言うと、ウルトラマンが悪と戦うという ドラマに終始しちゃうようなのは嫌かな。特に、「ティガ」でよく見られた 「心理戦」的な戦いは苦手です。 ただ、誤解のないように書いておきますけど、「帰ってきた」や「レオ」で 良くあった、ウルトラマンが自分の力を高めるために 特訓するという、いわゆる「スポ根」的なノリの作品は、好きですよ。 テンションが高いのがいいんだと思います。 あと、「怪獣保護」を掲げた「コスモス」では、怪獣を倒さずに「保護」 することが多かったのですが、1部のファンからはそれだと物足りないのでは という声も多かったみたいです。でも、僕は無意味に怪獣を倒しちゃうのは 嫌なんで、こっちの方が好きですね。 次に、「戦隊」で良かった作品はというと、僕の中でのツートップが、 「劇走戦隊カーレンジャー」と、「未来戦隊タイムレンジャー」です。 「カーレンジャー」は、実写で撮った「ギャグ漫画」ってノリで、 戦隊史上初(?)のヒーローよりも明らかに弱い敵キャラ(宇宙暴走族 ボーゾック)が、ポイントだったと思います。 この作品は、20以上ある「戦隊」作品の中でも、異色中の異色作だと 思います。なもんで、正統派の戦隊作品が好きな人から見ると「ふざけんな!」 とも言われかねない作品だとは思いますが、特に「戦隊」にこだわりのない 僕から見たら、単純な「ギャグ漫画」としてメチャメチャ楽しめました。 たぶん、「戦隊」じゃなかったら、もっと大ヒットしたかも。 「タイムレンジャー」は、「戦隊」ではお決まりのパターンであった、 「地球侵略」「世界征服」を企む悪から、地球を守る、という展開では なかった唯一(?)の「戦隊」です。 この作品の悪役の「ロンダーズファミリー」は、30世紀の刑務所から 脱獄して20世紀にやってきたんですけど、あくまで「私利私欲」のために 悪いことをするわけで、そこに「世界を征服する」という概念は存在しません。 ヒーローの方も、30世紀から「表向き」は、ロンダーズファミリーを 逮捕するためにやってきた4人の若者が、1人の20世紀の男と組んで ロンダーズを逮捕するために頑張る、という構図です。 そういうこともあって、この作品では、「戦隊」をはじめ、ヒーロー物で ありがりな基本的な戦いの構図とはノリが違うのが、ドラマにも大きく 現れていて、とことん「青春ドラマ」してたところが好きでした。 なので、この手の作品の最終回では、「最後の敵を倒して終わり」という パターンがほとんどなのですが、タイムレンジャーでは、そうではない 終わり方をしたのが、タイムレンジャーの世界観を表してるんじゃないかなって 思います。 結果的に、敵の幹部キャラが全く補強されなかったのですが、そういうところにも、 この作品が成功したことが証明されてると思います。 あと、これ以外の特撮作品で好きなところを列挙してみますと、 まずは何と言っても「ウルトラマン」ですね。巨大ヒーローのはしりとも なった作品ではありますが、必殺光線やピンチになると色が変わる「カラータイマー」 、さらには怪獣と戦うチーム「科特隊」など、後のヒーロー作品の基礎を 作ったと言うことで、もの凄い作品だったと思います。ノリもとことん 明るいし! 「ウルトラセブン」は、「ウルトラ」の中では、あんまり好きな方では ないかなって思いますが、いろいろなマシンが登場したのは本当に見ていて 楽しかったです。ドラマがちょっと重いのがイマイチかな。 「帰ってきたウルトラマン」は、それまでの「ヒーローVS悪の怪獣・宇宙人」 という基本的なドラマの展開をがらっと変えた作品で、本当に人間ドラマ がメインなシリーズです。なので、この作品に登場する怪獣は、ドラマを 盛り上げるための「脇役」にすぎないのですが、これが却って個性的な 怪獣をたくさん産み出すことになったのかな。間違いなく名作だと思います。 「ウルトラマンA」では、シリーズ初めての敵のレギュラー(ヤプール) が登場したり、最初で最後(?)の合体変身があったりと、それまでの ウルトラのイメージをさらに大きく変えた作品だと思います。ドラマ的には ヤプールの存在のおかげ(?)で、悪と戦うというイメージが強くなったため、 戦いの構図がわかりやすかったのが良かったです。基本的には、この作品も 人間ドラマがメインかな。あとは、ウルトラ史上初の女性隊員が2人だった のですが、もっと2人の隊員の個性が強く出ていても良かったかなとは 思います。(美川隊員はいい味を出していたけど、南隊員はちょっといまいち かな。)後半戦は、ヤプールが倒されたり、南夕子が冥王星に行ってしまったり したもんで、「帰ってきた」のノリを継承するような作品が多かったように 思えますが、ウルトラの中でも特に「青春」を感じさせるエピソードが多かったのが 良かったです。 「ウルトラマンタロウ」は、それまでの「堅い」イメージだったウルトラ作品を、 もっと柔らかくしたような作品で、今でも根強い人気があると思います。 この作品は、「帰ってきた」や「エース」でも1部見られた「ホームドラマ」 的要素を、より強く出したため、ウルトラマンやZATの隊員達がより 「身近」に感じられるとこが良かったと思います。 逆に、ドラマ的には、最初のウルトラマンの頃のような、怪獣との戦い がメインのドラマが多かったように思えるんですけど、それでもZATの ノリが非常に明るかったので、見ていてとっても楽しいです。 「ウルトラマンレオ」は、完璧にホームドラマな世界ですね。 怪獣攻撃チームの「MAC」は、主人公おおとりゲンの職場でしかないし、 ドラマもゲンの身の回りで起こった事件からスタートって展開がほとんど だし。なもんで、本当に一番身近に感じられるウルトラマンだと思いました。 ドラマ的には、殺人事件が多いせいか、凄い暗い感じのストーリーも多い んですけど、初期のストレートなまでの「刑事ドラマ」的な「スポ根」な展開でハマる ファンも多いと思います。後半戦は、よりバラエティーに富んだエピソードが 多くって、1番好きなウルトラに、「レオ」を挙げる人も多いと思います。 「ウルトラマン80」は、それまでのウルトラマンとは、時期が離れていた こともあるせいか、「オーソドックスなんだけども、個性的」って感じの イメージがあります。 この作品は、大きく分けて「1.学校編」「2.SF編」「3.ホームドラマ編」 「4.ユリアン編」の4つの時期に分けることができると思うんですけど、 そのどれもが非常に暖かみのある作品ばかりで、個人的には間違いなく「大好き」な 作品ですね。ウルトラマンとして見ない方がいいかもしれないです。 「ウルトラマンティガ」は、久々登場のウルトラマンのせいか、非常に バラエティに富んだストーリーが特徴でしたね。ただ、思いっきり重い心理戦 を描く話も多く、そういった意味ではあまり好きにはなれなかったかな。それでも、 時には自分のツボにはまるような楽しい話もあって、毎週見といた方が いいかなって感じではありました。極端に書くと、好きな話とそうではない 話の差が大きすぎるっていうか・・・。 「ウルトラマンダイナ」は、上にも書いたので、簡単に。 全作の「ティガ」とはがらっと変わって、とにかく行動的なドラマです。 なので、あんまり肩も凝らないし、見ていてすっごい爽快感があって、 個人的には1番好きなウルトラ作品の1つですね。 「ウルトラマンガイア」は、前年の「ダイナ」からは、また思い切って ノリが変わってしまって・・・、ほとんど見れなかったです。なんか、 真面目にやりすぎっていうか、お堅いというか・・・。 「ウルトラマンネオス」は、ビデオでしか出ていないので、見たことない人 多いかと思いますが、上で書いた「ティガ」「ダイナ」「ガイア」の3作品の 次に作られた作品で、「平成3部作」に比べて、思いっきり「基本的な」 ウルトラマンをやってます。ドラマの本当にありがちなウルトラの展開だし、 で、個人的にはかなり好きな作品ですね。あと、音楽が、昔の冬木作品 (「セブン」「帰ってきた」「エース」「レオ」「ザ・ウルトラマン」「80」 )の音楽をそのまんま使ってるので、この曲がどの作品のかを考えながら 見てるのも楽しかったです。最終回のラストで流れた曲が、「80」の BGMだってことを知ってる人ってどれくらいいるんだろ? あと、余談なんですけど、個人的にナナ隊員がすごい好きです! 「ウルトラマンコスモス」は、それまでの「ウルトラ」と違って、「怪獣保護」を テーマにしたせいか、対怪獣というか、怪獣が主役という展開のドラマが 多いのが特徴だったけど、EYE'Sのメンバーの個性も思いっきり出ていて、 それが良かったですね!暗い話が少なかったのも良かったです。 続いて、戦隊作品で好きなのを幾つか。 「超電子バイオマン」は、戦隊史上唯一(?)の、敵キャラが巨大化 しない作品です。なもんで、とかく巨大戦シーンのために、ドラマの流れを 無視して死んだ敵が生き返って巨大化という場面がなかったのが、間違いなく 良かったです。それに、シリーズ初の女性ヒーロー2人という作品だったせいか、 それまでのヒロインのイメージをくつがえすような、非常に「人間っぽい」 ヒロインが登場して、僕はホントに楽しかったです。今でも、イエローフォーの 矢吹ジュンが1番好きな戦隊ヒロインだし。 「鳥人戦隊ジェットマン」は、とにかくドラマが良かった! それに、それまでの「戦隊」は、ヒーローが異常なまでに真面目だったのが 嫌だったんですけど、この作品のヒーローは、あんまりマジじゃないところが いいです(笑)でも、締めるとこは、ちゃんと締めてるんですけどね。 あと、メインストーリーが、戦いのドラマじゃなかったのも良かったですね。 竜と凱と香の三角関係の行方には、本当に毎回ハラハラドキドキしました。 「電磁戦隊メガレンジャー」は、自分がヒーロー作品を作ったら、こんな 感じかな、っていうノリで、好感度大の作品ですね。真面目なんだけど、ノリ は軽い感じで。この作品は、戦隊では珍しくメインライターがいない作品で、 4人の脚本家が競作していたのが良かったと思います。ストーリー毎に、 脚本家の個性が出ていて、楽しかったですね。ただ、それ故に、最終回へ 向けてのドラマが中途半端な感じがしちゃったのが、ちょっと残念かな。 そんなわけで、いろいろと僕の「特撮ヒーロー感」について書いてみました。 たぶん、この辺のヒーロー感は、自作のヒーローの 「U-FORCE」 にも 反映されてると思うので、もし興味のある人はこっちも読んでみて下さい。 戻る |
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |