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  Jd'有明大会レポ
2001年11月23日(東京・ディファ有明)  
   
 この間戸田競艇場でほとんどタダ(100円)で見せてもらって、もの凄い おもしろかった「Jd'」。

 その時のお礼の意味も込めて、一度ちゃんとお金を払って見に行こう、と 決め、ようやく都合があったこの日、Jd'のちゃんとした試合を初めて観戦しました。

 今回の会場は、東京有明の「ディファ有明」。

 僕にとっては初めての会場ということで、場所がわからなかったので、ビッグサイトの周りから 道にある周辺案内図でディファ有明を捜してみたのですが、最近できたもの なせいか、どこにも載っていず、結局駅の地図を見て場所を確認しました。 (ちなみに、ビッグサイトまではバスで行きました。 といっても渋滞にはまって しまったので、実際には1個前の停留所で降りたんですけど・・・。)

 ま、そんなわけで、会場入り。

 まずは、買ったチケットが自由席ということで、とりあえず席を確保してから、 入口のホールに行って、グッズを見物。

 この試合前の時間、選手が何人かグッズ売場にいたので、いろいろと接触 を試みることに。

 まずは、ファング鈴木選手が1人で歩いていたので、「ファングさん、頑張って!」 って声を掛けたら、「おう!」って応えてくれたばかりか、握手までしてくれて、 改めてファング選手ってファンサービスいいな、って実感。

 その後、Jd'正規軍のグッズ売場をのぞいてみたら、山本選手がグッズを売っていて、 「選手のグッズいかがですか?」って声を掛けてきたので、のぞいてみたところ、 「携帯のストラップいかがですか?」って言われて見てみたら、西選手のしか なかったので、「西さんのしかないんだ?」って・・・。

 で、「山本さんのはないんですか?」みたいな会話をちょっとしてから、「サイン下さい。」 って頼んでみたら、「いいですよ。」って、何にも買ってないのにありがとうです。
(って、Jd'のパンフレットにサインしてもらったんですけどね。)

 ま、そんなわけで、特に何も買わず(ごめんなさい!)に、続いてスーパーテラーズの売場に。

 ここには、ブラディー選手、阿部選手、KAZUKI選手、MARU選手がいて、ファンらしき 人達と会話をしていたのですが、ちょうど阿部選手が暇そうだった(のかな?) にしてたので、阿部選手にもサインをもらっちゃいました。

 これもパンフレットに書いてもらったのですが、新しいJd'のパンフレット って、阿部選手が思いっきり1人で表紙に出てるので、これで僕のパンフレットも 格好良くなりました。

 ま、そんなことをしてるうちに試合の時間に。

 客席はだいたい7割くらいの入りで、リングサイドは満員でしたけど、 僕が見てた自由席は半分強の入りでした。

 なもんで、結構いい席で見れたと思います。

 で、まずは、試合までの待ち時間に、小林レフェリーのずっこけ場面を集めた ビデオが上映されましたが、はっきりいってこれは寒かった・・・。

 そして、いよいよ試合開始なのですが、その前に、オランダに行ってる藪下めぐみ選手 からのメッセージビデオが流れました。

 「私は、オランダでいっぱい遊んでま〜す。」
 「復帰戦は格闘技戦。」
 「会社にお願い、私をクビにしないで〜。」

 なんて感じのメッセージでした。

 藪下選手のいないJd'はやっぱりちょっと淋しいので、早く帰ってこないかな、 なんて思いつつ、戻ってきたときはもっともっと凄い藪下めぐみを見せて欲しいです。

 で、本当に試合開始。  

第1試合:シングルマッチ(20分1本)

 おばっち飯塚VS救世忍者乱丸

 まずは、お馴染み「サザエさん」のテーマに乗って、おばっちの入場。

 今日は、前面に「ダイエット中。 エサを与えないで下さい。」と書かれた 看板をぶら下げて入場。(ちなみに、後面は「あるテレビ番組に出ます。」って 書いてありました。)

 で、いつものようにビラを配って回るおばっち。 ただ、僕の席では 全く関係なかったです。(配ったのはリングサイドだけでした。)

 そして乱丸が入場して、試合前の選手コール。

 ここで、リングアナがおばっちの体重を「155ポンド」って紹介したら、 「痩せた!」ってアピールするおばっち。

 なので、「154ポンド」ってコールしたら、「もっと痩せた!」って ことで、この日のおばっちの体重は「140ポンド」でした。
(ちなみに、1ポンドがだいたい450グラムなので、どんなもんか計算して みて下さい。)

 ま、そんな感じで掴みはOKなおばっち。 試合の方も、いつものような おばっちワールドが大全開。

 恒例のパンスト被せは、セコンドに付いてた山本がレフェリーを呼んで 「レフェリー、靴のひもがほどけてる。」ってことで、レフェリーの靴の ひもを結んでいる間に、乱丸の顔に被せようとしたのですが(一応、パンスト 攻撃も反則なわけで、レフェリーに見られるとまずいから、セコンドがレフェリーの 目をそらせてるわけです。)、逆に乱丸にパンストを奪い取られてしまい、 今度は乱丸のセコンドについてる西がレフェリーを呼んで「タッチロープが 外れてる。」ってアピールし、レフェリーがタッチロープを結んでいる間に、 乱丸が見事におばっちにパンストを被せました。

 でもって、「見たくないでしょうけど!」って行ってから、パンストを 被されたおばっちをお客さんに見せて回る乱丸。

 僕的には、小林レフェリーがすっごいかわいくっておもしろかったです。
(この試合、シングルだから、タッチロープなんか使わないのにな・・・。  ちなみにタッチロープとは、タッグマッチの時に、コーナーで控えてる選手が、リングの 中で戦ってる選手とタッチするときに、持ってなければいけないという、現在の プロレスではほとんど無視されてるロープのことです。)

 で、その後も試合は進み、お馴染みのロープ渡り with 大根は、最後飛び降りる 時に大根で乱丸を叩こうとしたけど、乱丸に見事にかわされてしまい、その後の 立ち回りでは、乱丸が見事(でもなかったような気もしたが)に大根をキャッチ。

 また、乱丸の締め技をくらっておばっちが苦しんでいると、セコンドの山本が 素早く動いて、おばっちにある物を渡しました。

 そのある物というのは「孫の手」で、自力ではロープに逃げられないおばっち、 孫の手を伸ばしてロープにエスケープ。

 これがなぜか認められちゃうのが、おばっちワールドなんですね。

 で、後は今日の新アイテムということで、ジェット風船を乱丸の腹に載せて、 その上から必殺のヒップドロップをかましたのですが、技をかけた方の おばっちが痛がってたのが笑えました。

 ま、そんな感じで進んだのですけど、最後は乱丸がマジな選手のプライド を見せたのか、きちんとした技を出しておばっちから見事にピンフォール。

 おばっちの試合は、いろんな小道具が出てくるので、楽しいですね。

救世忍者乱丸10分13秒
ローリングソバット
からの体固め
おばっち飯塚

 

第2試合:アストレスポイントマッチ(15分1本)

 大森綾乃、古田圭子VS柏田千秋、賀川照子

 この試合は、アストレスの試合なのですが、アストレスポイントマッチという ことで、7人の審査員によって1番良かったと認められた選手には、アストレス ポイントがもらえるというのがありました。

 これは、試合の勝ち負けとは関係無しに、アクション女優として見た場合 良かったというポイントで審査するものらしく、入場シーンからお互い 気合いが入ってましたね。

 で、試合の方は、序盤戦は柏田、賀川が大森を攻め込んだのですが、最後は この中で1番小さな古田が頑張って、見事に1番背の高い柏田をピン。

 ということもあってか、アストレスポイントの審査は、古田4票、賀川2票、 柏田1票、大森0票で、古田が1ポイント獲得でした。

 僕的には、柏田の体の大きさを活かしたダイナミックな攻めと、賀川の 本当に聞いてて楽しい叫び声が良かったので、そっちの方が印象に残りました。

 それにしても、古田選手の体重が90ポンド台ということで、こんな軽いのに 凄いな、ってちょっとビックリしました。

 この4人はアストレス一期生なのですが、一期生の卒業が3月ということで、 できればその後もプロレス続けて欲しいです。

 アストレスって賛否両論あるけど、変な目で見なければそれなりに楽しめるので、 僕はどんどんやればいいじゃん、っていう立場で見てます。

 嫌なら見なければいいだけの話だし、現にアストレス目当てで会場に来てる 人も多いと思うし。

 
大森綾乃
古田圭子
7分41秒
小包固め
柏田千秋
賀川照子

 

 

第3試合:タッグマッチ(15分1本)

 西千明、山本千歳VS東城えみ、石川美津穂

 この試合は、Jd'正規軍若手コンビVSアストレス2期生という図式で、 キャリア、実力的にほぼ互角ということで、お互いのライバル意識が激突 しそうな感じがしたので、秘かに楽しみにしてました。

 まずは入場シーン。

 先に入場のアストレスコンビは、セクシーな衣装で、昔懐かしの 「ジュリ扇」を持って見事な踊りを披露。

 これは、2人のアダルトな雰囲気、かつ見た目のかっこ良さも加わって、 本当にうけてました。

 対するJd'の2人も、負けじとパラパラ的なダンスを披露するのですが、 こちらは見事なまでに下手で、息も合ってなくってで、「愛らしい」「ほのぼの」って 感じの雰囲気でした。

 ということで、入場シーンはアストレスの圧勝。(というのが、僕の判定。)

 で、試合なのですが、この2組、本当に見た目が好対照で、アストレスチームには 「かっこいい!」「セクシー!」「きれい!」って言葉が浮かぶアダルトな 魅力なチームなのに対し、Jd'チームの方は「かわいい!」「愛らしい!」 って感じで、「セクシー」という言葉が全く似合わない(ごめんなさい!)チームでした。

 この見事なまでの好対照さも良かったです。

 で、試合開始。

 「よろしくお願いしまーす!」と、握手をしてから始めようとするJd'の 2人に対し、アストレスの2人は握手、と見せかけてくるっと回ってパートナー とだけ握手。 この動作も本当にセクシー、って感じだったのですが、

 これに対抗して、西と山本もアストレスの2人を真似てくるっとまわってパートナーと 握手をしたけど、アストレスの2人ほど様になっていないのがなんかおかしかった。

 で、先発は西と東城。

 ここで、東城が西の大好きなキティちゃんの人形を出して、「あんたのために UFOキャッチャーで400円も使ったんだからね。 あげる。」と、 いかにも西がキティちゃんを取りに来た所を攻撃しようという感じで挑発 すると、

 西の方も、「いらないっ!」と、頑なに拒否。

 この後しばらく、「あげる!」「いらない!」を繰り返した後、東城が 「クリスマス限定ヴァージョン」って言ったら、それまで頑なに拒否して いた西の心が動いたのか、一瞬「うっ!」とためらったのがおもしろかった。

 でもって、最後は「あげる!」って、キティちゃんを西に向かって投げて、 それを西が取ろうとした所を攻撃しようとした東城ですが、

 ここで山本が好フォロー。 素早くリングインすると、西に変わってキティちゃんをキャッチ、 そしてその間に呆気に取られていた東城に、西が攻撃を仕掛けて、まずは 先制攻撃はJd'チーム。

 その後は、アストレスの2人がヒール的なラフな攻撃を中心に、それに 負けずにやり返すJd'チームということで、お互いにライバル意識のぶつかり合った 熱い展開に。

 最後は、キャリアの差を見せてJd'チームが勝利しましたが、試合後も 乱闘が続いたりで、最後まで熱い戦いでした。

 この試合は、Jd'VSアストレスという形だったので、それぞれのファン にとっては自分のひいきのチームを応援できるし、お互いのキャリア、実力も 似たようなものなので、試合内容も白熱したし、何よりも4選手とも、 本当にお客さんにとって「わかりやすい」キャラなので、このカード、もっと もっとやって欲しいです。 


 
西千明
山本千歳
8分29秒
ダイビングボディープレス
からの体固め
東城えみ
石川美津穂

 
 

第4試合:Jd'正規軍vs ST'S軍団対抗8人タッグマッチ(60分3本)

 矢樹広弓、武藤裕代、亜利弥'、松尾永遠VSファング鈴木、阿部幸江、KAZUKI、MARU

 この試合は、現在のJd'マットでは定番の「正規軍VSスーパーテラーズ」ということで、 今回は8人タッグなせいか、3本勝負で行われました。

 まずは1本目。

 ここはST'SのKAZUKIが、恒例のペール缶攻撃で先制したのですが、すぐさま 武藤がやり返し、最後は思いっきり危険な角度での垂直落下式ブレーンバスター を決めて、1分ちょっとで先制のフォール。

 このダメージが大きくて、その後KAZUKIはずっと戦線離脱状態に・・・。

 ならばと2本目、事実上ハンデキャップ戦で1人少ないST'Sは、正規軍の 新人の松尾に狙いを定め、徹底的にいたぶることに。

 松尾もここは頑張って何とか他の選手とタッチをするのですが、すぐさま 強引にST'Sの手によってタッチさせられ、ずっとST'S相手に1人で戦うことに。

 ここでファングの猛攻をことごとくしのいだ松尾、結果的にこの集中攻撃に よってその後戦線離脱になってしまったのですが、最後までフォールを許さず、 やられてもやられても立ち向かっていき、本当に大健闘でした。

 で、試合の方はその後、事実上3対3の様相で進み、それぞれの選手が 持ち味を発揮する中、最後はファングVS武藤の一騎打ち状態から、ファングが フロントネックロックで貫禄のギブアップ勝ち。

 勝負は3本目に。

 この3本目は、武藤VS阿部の戦いが中心で、この日の武藤選手、本当に 気合い入ってて大活躍でした。

 試合の方も、最後は武藤が阿部からピンを取って正規軍の勝ち。

 僕的には、1番のお目当てだった矢樹選手の出番がちょっと少なかったの が残念・・・でした。

 でも、雪崩式一本背負いも見れたし、MARUのドロップキック5連発を仁王立ちで こらえたりと、それなりに存在感はアピールしてくれました。 さすがです!

武藤裕代1分40秒
垂直落下式ブレーンバスター
からの体固め
KAZUKI
 
武藤裕代15分56秒
フロントネックロック
ファング鈴木
 
武藤裕代26分48秒
Mボム
からの体固め
阿部幸江

 2−1で、Jd'正規軍の勝利


 ここで休憩時間。

 ということで売店の方に行ってみたら、試合を終えたばかりの矢樹選手がいたので、 この間のNEOの時に続いて、矢樹選手のブースに。

 でもって、今回はサイン色紙を1,000円で購入して、ついでにJd'の パンフレットに載ってた矢樹選手の写真にもサインしてもらっちゃいました。

 で、矢樹選手との会話では、「病院行かなきゃ。 縫わなきゃいけないかも。」 って言ってたので、試合中にどっか痛めたのかな、とちょっと心配。

 そんな状態だったにもかかわらず、毎度毎度本当にありがとうございます。

 で、休憩が終了して、いよいよメイン。  

メインイベント:QOR&AWF世界女子2冠統一選手権試合LSD1時間耐久マッチ『 The Iron Woman LSD1H 』

 ザ・ブラディー(王者)VS坂井澄江(挑戦者)

 この試合は、特別ルールとして、60分間戦って、より多くの本数を取った ものの勝ちという、ルールを聞いただけで過酷そうな試合形式だったのですが・・・。

 この試合に関しては、本当にいろいろと考えさせられてしまいました。

 とりあえず簡単に試合内容から。

 まずは試合前。

 いつもはセコンドの力を借りて戦うブラディーなのですが、今日はセコンドに 対し、乱入しなくていいよ、とお願い。

 ST'Sサイドもブラディーの意思を尊重して、セコンドの介入はしないことに。

 で、試合開始直後は、お互いにいきなりフォール狙いの固め技合戦からスタート したのですが、やはり60分あるということで、序盤は静かな展開。

 その後一進一退の攻防が続き、普通の試合ならもう終盤戦という20分を 過ぎた時点で、まだお互いにポイントはなし。

 試合が動いたのは、30分過ぎ、フィニッシュを狙ってロープに走った坂井に 対し、ブラディーのカウンターの裏拳が見事にヒットし、ついに3カウント 奪取。

 さらにダメージが大きくて動けない坂井に対し、続けざまにムーンサルトプレスを 決めたブラディーがもう1本。

 そして、丸め技も決まってブラディーが3ポイント連取。

 この時点で、3ポイント負けてる坂井も、何とか取り返そうとするのですが、 この時間帯はブラディーが圧倒的に優勢で、40分過ぎにやっとの思いで1本 取り返した坂井に対し、ブラディーもすぐ取り返して、再び3点差に。

 さらに、それまでの攻防の中で、坂井はブラディーによって流血させられ、 このまま負けてしまうのか、って感じだったのですが、ここから坂井がもの 凄い大反撃。

 まず1本返すと、立て続けに3本取って、50分過ぎた時点でついに逆転。

 そして、さらに坂井の攻勢は続き、得意の関節技腕ひしぎ十字固めが がっちりと入り、ブラディー大ピンチに。

 ここでもう1本取られたらもう勝ち目のないブラディーは、この関節技に 対しただひたすら耐えるのみ。

 このまま時間が過ぎていくのか・・・、と次の瞬間、問題のシーンが。

 なんと、ここでファングがいきなり乱入して、ブラディーを助けたばかりか、 坂井に対してもバックドロップを仕掛けました。

 これは、明らかにいつものST'Sの「お約束」な乱入と違って、ファングが 個人的に試合をぶち壊してもいいという覚悟で行った個人プレーで、あわてて ST'Sのメンバーがファングをリング下に下ろし、リングに上げないように 押さえてるという異常事態になっちゃいました。

 ここまで一部「許せるな〜」って感じの反則はあったものの、基本的にクリーンな 試合で、ブラディー、坂井両選手のまさに死闘といった展開だったので、 この時点での乱入行為はまさしく好試合をぶち壊す結果になり、これが試合後に 大問題に発展しました。

 観客からも、このファングの行為に対しては、ブーイングなんてレベルで なく、まさしく怒声、罵声が飛んでいて、本当に会場は異様な雰囲気に。

 試合の方は、このファングのバックドロップが利いて、ダウンの坂井から ブラディーが1本取って同点、さらに終了間際にもう1本取ったブラディーが、 土壇場での逆転勝利で王座を防衛。

 それにしても、60分間見てる方を飽きさせずに戦ってくれたブラディー選手、 坂井選手、本当に凄かったです!

 僕的には勝ち負けは関係無しに見ていたので、最後は両選手共に勝者、って 感じでした。

 で、問題の試合後。

 ファングに乱入されたブラディーが、「ファング、何で邪魔したん だよー!」と、涙声で訴え。

 それにST'Sのメンバーも同調して、「お前何考えてんだよ!」「やっていいこと と悪い事があるんだよ!」ってことで、ファングを非難すると、

 ファングも「私は、自分のやった事に後悔はしてません。 なぜなら、私は ブラディー選手を尊敬しています。 その尊敬するブラディー選手と タイトルマッチがしたい、その思いで、この間の試合で頑張って挑戦権とりました。  だから、ブラディー選手には負けて欲しくなかったんで、お客さんに嫌われる覚悟でリングに上がりました。」

 というような内容の、自己主張。

 そんなんで邪魔された怒りが収まるはずのないブラディーは、本当に怒りと 悔しさで泣いてまして、「澄江、ごめん! お客さん、ごめんなさい!」と 謝っていたのが印象に残りました。

 その後は、お互いの自己主張がすれ違うばかりで、こんな嫌悪感というか、 重苦しい雰囲気は本当に初めてでした。

 で、結局ファング、ブラディー、そして坂井の三角関係ができあがり、 結局次回の有明大会で「ブラディーVSファングVS坂井」の3WAY戦を やる、と、ブラディーが主張したところで、とりあえずは終了。

 本当にいい試合だっただけに、最後の最後でぶち壊されたのは残念というよりもショック ですね。


 というのが、試合のレポートなのですが、ここから先は僕の意見と感想と いうことで、

 僕はこの試合、ルールに問題があるのでは?と、最初っから思ってました。

 というのも、途中でKOされた選手に対しても、そのまま試合続けられるわけで、 今回の試合もお互いが意地の張り合いだったので、3カウントは本当に意表 をついた丸め技が、本当に立ち上がれないくらいのダメージがあった時しか ないような展開でした。

 で、KOに近い形で大ダメージの選手が、相手に起こされてさらに 試合を続けるというのは、ちょっと見ていてつらかったですね。

 問題のシーン(ファング選手が乱入)も、普通の試合なら関節技が決まって 動けなくなったら、選手がギブアップしなくても、レフェリーが止めるなり、 セコンドがタオルを投げ入れるなりして、そこで試合を止めるというのが できると思うのですが、この試合のルールと意味を考えると、60分戦い 抜くことにテーマがあるように思えるので、さすがに第3者が止めるというの はよほどの覚悟がないとできないように思えました。
(それか、余程の大事故が起きたときか。)

 あの場面も、素人目にはブラディー選手はもう返せない、と いう風な感じにも見えたので、あの場合、坂井選手が技を外さない限り、あのまま 最後まで行くか、ブラディー選手の腕が折れるか、どちらかだったんじゃ ないかなって気がしました。

 だから、ブラディー選手の意思を尊重して試合をあのまま続けるのもあり かと思いますが、万が一の事を考えたら、誰かが止めに入った方が良かった という風にも思えるわけで、ファング選手は会場にいる人全てを敵に回す 覚悟で、ブラディー選手を助けたんじゃないかな、ともちょっと思いました。
(ただ、どちらにしろ、あの後坂井選手を投げたのはやめるべきだったと思います。)

 この試合、試合時間が長かったうえ、お互いが熱くなって戦っていたので、 やってる方も、見ている方も、本当に感情的になっていたように思えます。

 あの会場で、冷静に試合を見ていた人なんていないんじゃないかな?

 本当に最後まで戦い抜いた選手は凄い!のひと言なんですけど、やはり あそこまでお互いが熱くなると、一歩間違うと大事故に繋がるんじゃないか と思うし、選手生命を短くしてしまうんじゃないかとも思うわけで、僕的には、 この耐久マッチってあんまり好きになれないです。

 選手あってのプロレスだと思います。

 僕は会場にお金を払ってまで、殺し合いとまでは言わないですけど、 つぶし合いみたいな、選手寿命を削るような試合は見たくないです。

 今回はちょっとプロレスについて、いろいろと考えさせられちゃいました。

ザ・ブラディー(王者)6−5坂井澄江(挑戦者)


 試合経過

ザ・ブラディー30分25秒
裏拳
からの片エビ固め
坂井澄江
ザ・ブラディー30分50秒
ムーンサルトプレス
からの体固め
坂井澄江
ザ・ブラディー31分55秒
前方回転エビ固め
坂井澄江
ザ・ブラディー41分50秒
ダイビングセントーン
からの片エビ固め
坂井澄江
ザ・ブラディー45分35秒
ブラディーEX
坂井澄江
ザ・ブラディー47分5秒
後方回転エビ固め
坂井澄江
ザ・ブラディー47分17秒
ミステリオラナ
坂井澄江
ザ・ブラディー49分17秒
旋回式フィッシャーマンズバスター
坂井澄江
ザ・ブラディー50分45秒
逆さ押さえ込み
坂井澄江
ザ・ブラディー55分25秒
体固め
坂井澄江
ザ・ブラディー59分35秒
裏拳
からの体固め
坂井澄江


 ということで、メインの試合がとっても重かったので、ちょっと沈んだ気持ちも あったのですが、基本的にはプロレスを楽しませてもらいました。

 実は、この日は、プロレスを全く見たことがない、という友人を誘って 見ていたのですが、プロレス初体験の彼に言わせると、武藤選手が良かった ということで、それをちょっと書いておきます。

 ついでに書くと、メインの試合の場外乱闘が、ちょうど僕らの座ってた 所に来て、彼はプロレス初体験の日に場外乱闘まで経験してしまうと いう、なんとも運のいい奴(かな?)でした。

 だって、場外乱闘って、滅多に来ないですよね。
(って、僕は2回続けて、席を立たされたけど・・・。)

■会場で見つけた「いい!」選手■

 今回は、誰にしようかな〜?ってちょっと迷ったけど、やっぱりメインの 死闘を戦い抜いた2人を外すわけにはいかない、ということで、メインに 出た選手のどちらかにしよう、と思い、考えた結果、坂井澄江選手で行きます。

 坂井選手は、前に紹介した藪下選手と一緒に、柔道の世界からプロレス 入りしたことから、藪下選手と良く比較されるのですが、僕のイメージの中では、 藪下選手が柔道をベースにした格闘技的なスタイルのプロレスをやるのに 対し、坂井選手は本当にプロレス的な動きがメインで、柔道の得意とする 投げ技、寝技、関節技だけでなく、空中殺法なんかも見事にこなし、本当に マルチなというかユーティリティーなというか、とにかく何でもOKの凄い 選手です。

 坂井選手は、プロレスを始めたのが遅かったので、キャリアの割に年齢は いってるのですが、ファイトスタイルは本当に若々しく、なんか全然歳を とらない人、みたいなイメージがあって、いいです。

 そして坂井選手、本当に正統派のスタイルが似合う人なイメージのせいか、 常に正規軍で活躍してるのもなんか特徴ですね。

 これを書いてる現在のJd'では、正規軍はちょっとメンバーが手薄な感じも するので、坂井選手には正規軍を守るために、もっともっと活躍して欲しい と思います。
(とか書いてて、いきなり悪役に転向なんてことないだろうな?)

 あと坂井選手ということで、坂井選手、いつも入場の時に「FC東京」の ユニフォームを着て入場します。

 僕も「FC東京」のファンなので、これはちょっと嬉しい!
(ちなみに、背番号が「14」ということで、佐藤由紀彦選手のファンなのかな?)

 そんなわけで、今回は本当に「凄い!」といイメージが強い坂井澄江選手でした。

  

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