このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

  NEO後楽園大会レポ
2001年12月7日(東京・後楽園ホール)  
   
 

メインイベント「NWA認定女子パシフィック&NEO認定シングル選手権王座決定戦 6WAYサバイバル 時間無制限イリミネーションマッチ」

 ライオネス飛鳥VS田村欣子VS井上京子VS下田美馬VS元気美佐恵VS輝優優

 この試合は、チャンピオンの飛鳥に、他の5人が挑戦者という 6WAYバトルということで、特別なルールでの試合でした。

 その簡単な概要を書きますと、

 試合は、リングの中では1対1で行われ、それ以外の選手は、各コーナーに 控える。

 フォール、ギブアップによって負けた選手から、順番に脱落し、最後まで 残った選手が勝利者。

 連係プレー、カットプレーは認められる。

 試合中は、誰とでもタッチができる。


 といったところかな。

 ま、そんなルールで行われたわけで、試合の展開を予想すると、チャンピオンで ある飛鳥がまっ先に脱落してしまうと、ちょっとなぁ・・・、なんて不安も あり、果たしてこのルールで、ちゃんとした試合になるのかが心配でもあった のですが・・・。


 選手が1人ずつ順番に入場して、いよいよ試合開始。

 ここで、タイトルマッチ宣言の前に、チャンピオンの飛鳥が、「みんな、 欲しいのはこの2本のベルトだろ。 だったら条件は一緒だ。 この場で 王座を返上する。」と宣言し、これが認められて、試合は急遽「王座決定戦」 に。

 で、試合開始なのですが、

 この試合、どう考えても、リングの中で戦ってる選手が不利、なわけで、 そう思った選手達はコールが終わるやいなや、さっと各コーナーに下がる ことに。

 これに乗り遅れた飛鳥と京子がリングに残り、この2人で試合開始。

 まずは握手をして、それから組み合うか、って2人だった のですが、ここでアイコンタクトを取った2人は、さっさとコーナーに控えた4人を 次々と場外に落とすことに。

 ということで、試合は、いきなり場外戦からスタート。

 その後、リングに戻っての試合は、序盤戦は誰かが順番に1人ずつ捕まる という展開で進行。

 で、最初に捕まったのが元気。 他の5選手が技を1発か2発出しただけで、 他の選手とすぐに交代するのに対し、元気だけはずっと1人で出続け、 やっとの思いで他の選手と代わって、コーナーで休もうとしたら、またすぐに タッチされてリングインさせられたり、と、かなり狙われました。

 その後は、他の選手も順番に狙われ、連携プレーをくらったり、 時には5人掛かりの攻撃をくらったりで、試合はバトルロイヤルのような 展開に。

 さらには、フォールの体勢に入った選手を、なぜか他の選手がカットする 場面もあり、こんなことしてたら、いつまで経っても終わらないな〜、なんて 思いながらも、いつまでこの状態が続くか見てるのも楽しかったです。

 この中でも、下田はコーナーに控えてる間、余裕を見せて、セコンドの ASARIと一緒に客席で観戦したり、ロープに逃げようとする選手に、ロープを 足で引いて遠ざけたかと思えば、別の場面では、ロープを足で押して、ロープを 近づけたりとかやって、見ていておもしろかったです。

 ま、そんなわけで、試合の方は各選手が持ち味を出しながら、落ち着いた 感じで進んだのですが、試合が動いたのは20分過ぎ。

 ここまで、不思議と集中攻撃を受ける回数の少なかった輝優優が、ここで 捕まり、他の選手の集中攻撃を受け、最後は元気のGドライバーをくらって フォール負け。

 続いて、元気も下田の頭脳プレー(攻めるのは飛鳥に任せて、フォールだけ 自分でしたという。)にあって、フォール負けし、試合は4人での バトルに。

 ここで、飛鳥と下田、京子と田村の2組に分かれて、激しい場外乱闘に。

 僕の方は、自分の目の前まできた飛鳥と下田に注目していたのですが、この 2人、ホール中を回って激しくやり合った後、先にリングサイドに戻った 下田が、セコンドのASARIと一緒に、リングの下に隠して置いた何かを取り出し、 何やら仕込んでから、コーナーの上に立って飛鳥が帰ってくるのを待ってると、 遅れて帰ってきた飛鳥に対し、毒霧を発射。

 続いて、ASARIからまた何かをもらって口の中に含めると、今度は 京子に対しても毒霧を。

 さらに、京子を椅子を使った攻撃で苦しめるなど、悪の限りを尽くした下田に 対し、制裁を加えるべく、正義心で一致した(?)飛鳥、京子、田村がトリプルパワーボム を見舞い、下田はグロッキーに。 

 それでも、少しは粘ったのですが、ついに力尽き下田も退場。

 この時点で、残りは飛鳥、京子、田村の3人に。

 ここで遂に飛鳥が机攻撃。 場外にセットした机の上で、田村にパイルドライバーを 仕掛けると、田村は大ダメージでしばらく戦闘不能に。

 続いて、リングの中にも机を持ち込むと、そこへ京子を攻撃。

 その後は、田村が場外でダウンを続けてることもあり、飛鳥VS京子の 一騎打ちモードに。

 この場面が、この試合最大のハイライトでした。

 飛鳥が上段回し蹴りやタワーハッカー、京子がナイアガラドライバーや ラリアートと、お互いの必殺の大技が炸裂。

 これを、意地で返し合う2人に対し、会場のボルテージも最高潮。

 この間、田村は全くリングに現れなかったので、2人の一騎打ちは5分以上も 続き、最後は京子が意表をついた丸め技で飛鳥をピン。

 なんと、前王者の飛鳥が、最後まで残ることができないという、波乱の展開に。

 ここで、息を吹き返した田村がリングに戻ってきて、京子にエルボーを連発。

 対する京子の方は、飛鳥を倒すのに力を使い果たした感じで、明らかに田村が 有利な展開に。

 見ている僕らも、京子と飛鳥の一騎打ちが、あまりにも凄かったので、 この場面はちょっと気が抜けちゃった感じもありました。

 でも、京子も頑張って、最後の力を振り絞ってラリアートで田村を追い込むの ですが、さすがに最後は力尽きてしまい、田村のエルボーの連打からの膝蹴り をくらって撃沈。

 結局、最後は漁夫の利的な展開で、田村が優勝したのですが、序盤戦の ちょっとコミカルなシーン、終盤の激しい攻防と、見ていて本当におもしろい 試合、大満足でした。

 試合後は、タムラ様が大全開! マイクを取ると、

 「この2本のベルト、これがタムラ様の実力だ!」

 「インディー? ミクロな世界? そんなモン関係ねぇ! NEOはこのタムラ様 が引っ張って、また後楽園に戻ってくる!」

 「2002年も、タムラ様に『決定!』」

 っちゅうことで、この興行を見事に締めてくれました。

 考えてみれば、NEOに取って大勝負だったこの大会を、最後はNEOの2人の 戦いによって締めてくれたのは、NEOとしては嬉しかったんじゃないかな、って 思います。

 次は、シングルでの勝負ですね!

元気美佐恵22分30秒
Gドライバー
からの体固め
輝優優
 
下田美馬23分51秒
スクールボーイ
元気美佐恵
 
井上京子28分42秒
ナイアガラドライバー
下田美馬
 
井上京子36分
飛びつき回転エビ固め
ライオネス飛鳥
 
田村欣子38分12秒
膝蹴り
からの体固め
井上京子

 田村欣子の勝利


 試合後は、NEOマシンガンズと写真を撮ってもらったり、サインをもらったり したのですが、それにしても写真撮影の時の飛鳥選手の人気は凄かった!

 ま、そんなわけで、初めての後楽園ホールは、本当に記念に残るおもしろい 大会でした。

 普通、5試合もあると、1つくらいはどうでもいいかな、って感じの ハズレの試合があったりするもんですが、この日は全部が全部おもしろかったの で、とっても大満足でした。

 強いて言えば、NEOマシンガンズの歌が聴きたかった・・・。

 ま、これで、これまでの抗争は一応決着がついたみたいなので、この後は 新たな抗争の始まりを期待します。

 タムラ様に誰が挑戦するのか?

 アキュートと西は復帰できるのか?

 そして、甲田社長VS八木戦は実現するのか?

■会場で見つけた「いい!」選手■

 今回は、NEOのエース、井上京子選手。

 京子選手(同期に井上貴子選手がいるせいか、苗字で呼ばれることは まずないです。 強いて言えば、貴子選手とのコンビを「W井上」って いうくらいかな。)は、前に紹介した矢樹選手と一緒で、僕が女子プロレスを 見始めた頃からの大ファンです。

 京子選手の魅力は、大きな体を使ってのパワフルな技もそうですが、 何と言っても、本当に陽気なキャラクターで、見ている人を本当に楽しませてくれる ことにあるかな、って思います。 本当に陽性なキャラなので、好感度抜群な人です。

 そんな京子選手は、最近では、FMWという団体で、男子選手と混じって、 全くのノーハンデで試合もしたりしました。

 そんな時でも、決して負けないのが凄かったです。

 今のNEOでは、田村選手、元気選手と並んで3強といった感じですが、 やっぱり「NEOといえば京子」って感じがするので、他の選手に負けないように、 これからも頑張って欲しいですね。

 ということで、今回は井上京子選手の紹介でした。

  

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