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 続・稀代電話(2000.09.23)
携帯はいつもマナーモードだ。休日くらいは解除すればいいのだが、再び設定し忘れて会社で鳴りだすと困るのでずっとマナーモードである。うーん。要は、夜退社後にマナーモードを解除し朝出勤前に設定するくせをつければいいことなのだが、忘れっぽいぼくにはそれができる自信がない。せっかく打ち込んだのに残念だ。もう聴けないなんて。悲しすぎる。やっぱり着メロは学生時代までの特権なんだな。

そんな傷心のぼくの眼にとある新聞の記事が飛び込んできた。「ほのぼの感、手作りならでは・携帯ストラップ」(朝日新聞2000年4月13日付・夕刊『マリオン発オトナの自由研究』より)ぼくはすぐさまかつて書いた雑文「希代電話」(第5話)を思い出した。ほおお、やっぱり携帯ストラップを手作りしようなどという人はぼく以外にもいる訳かあ、などと記事を読み進めてみると色々な新しい発見があった。

記事に載っていたのはウサギストラップの製作方法である。まず顔は木製のビーズを用い、それにペンで顔を描いて紐に通すのだそうである。木製のビーズなんてものがあったとは。前にも書いたが木製は加工が容易である。しかもビーズなのだから穴を開ける必要もなく顔を描き込むだけでいい。これは楽だ。それに今は手作りの携帯ストラップキットなるものが売っているのだそうである。これはあまりにも世間知らずだった。考えてみればいかにも手作りっぽいストラップを持っている女子高生とかを、街でよく見かけたものである。それから胴体の部分はフェルトを用いる。使うのは切れ端程度だしフェルトならたしかに扱いやすいし色も豊富である。そしてだいたいこれらの材料は手芸店に行けば全部揃うとある。ようし。

新聞記事を読んだ日の翌日、仕事帰りにぼくは駅前の大型手芸店「ユザワヤ」に立寄り、材料探しに奔走した。全館八階という巨大な店鋪のうち、七階が手芸用品フロアである。まずは木製ビーズ(ウッドビーズ)である。この店は夥しい種類のビーズをバラ売りする店で、プラスチックビーズ、石のビーズ、金属ビーズと種類の多さにはびっくりしたが、残念ながら木製ビーズだけはバラ売りはしてくれないようである。仕方なしに長さ二センチ程の生地目の樽型ビーズ(十個入り)とそれより一回り小さい緑色の樽型ビーズ(十二個入り)を手に取る。一つずつあればいいのに。それから携帯ストラップキット。これは紐にビーズを通すタイプのものである。何種類かあったが緑色のビーズのセットを購入。五百五十円。そしてフェルト。これも切れ端程度でいいのだが、一枚売りで二〇×二〇センチで五十円のものが最小だった。これも購入する。合計千百七十六円。割とお金がかかる。

その他小型鋸、木工用ボンド、黒ペンなどが必要そうだったが、これは家にあるもので間に合わせることにした。準備完了。というわけで、あらためて、

超簡単! オリジナル木製ジャーニー携帯ストラップのつくりかた(実践編)

 <必要な材料>
  ●木製ビーズ・大=一個(樽型。筆者が購入したのは生地目で高さ二センチ弱。
  トーホー株式会社製 N21-6キジで十個入り。定価二百六十円。)
  ●木製ビーズ・小=一個(これも樽型で緑色のもの。筆者購入は、高さ1センチ半程度。
  トーホー株式会社製 N17-4グリーンで十二個入り。定価二百六十円。)
  ●携帯ストラップキット=一個(紐にビーズを通してつくるタイプのもの。
  ジャーニーの色に合わせて緑色のものがよいが、そこはお好みで。
  筆者購入は、御幸商事株式会社製 #7。五百五十円。)
  ●フェルト=切れ端程度(緑色)
  ●木工用ボンド
  ●黒ペン(ボールペンなど木目に滲まないもの)
  ●小型ノコギリ(ビーズを切るためのもの)

前回の雑文ではつくり方が複雑で実践した人などまずいないだろう。ぼく自身も実践はしていない。しかし今回はかなり製作が容易で、ぼくもいったんつくってからこの文を書いている。このストラップのジャーニーが全身ではなく、頭から肩までのジャーニーであるのが製作を容易にした一因でもあるが、全身のジャーニーをつくりたい場合は、これをもとに各自応用してもらいたい。

1.帽子・胴体をつくる。
ひとつの緑色ビーズから、胴体と帽子をつくる。これはビーズを半分に輪切りにするだけでいい。いいのだが、カッターで切るのは至難の技なので小形のノコギリで切ることをおすすめする。ぼくも途中までカッターで切って刃が進まなくなったので、今度ははさみで切れ目を一気に切ろうとしたら見事に「パキッ」と胡桃割りの原理で割ってしまった。仕方なく父親に切ってもらった。だからカッターはやめよう。

2.顔をつくる。
まず木地目のビーズにジャーニーの顔を描くことから始めるが、ビーズはころころ転がるのでしっかり固定してから描こう。ペンは極細油性かボールペンがいい。水性だと木目にインクが滲むことがあるので要注意。それから筆圧を強くして多少濃いめに描く。鉛筆等で下書きをしてもよい。というかそうして下さい。下書きなしで描いたら目鼻が中央に寄り集まってこけしみたいになってしまったので。
次に1.でつくった帽子と顔を合わせてみる。まず帽子の方が顔の上部からはみ出して不格好になる人が多いはずである。これは顔の上部、つまりビーズの穴周辺をカッターか何かで削ることで調節しよう。削ったところはヤスリ等で滑らかにしておくことを忘れずに。
これ以外には細かい加工というのはそれほどない。ほんとにこの樽型という形はジャーニーの顔型に合っていていい。

3.帽子、顔、胴体(肩)をひとつにつなげる。
帽子のツバはフェルトを切って前もってつくっておき、組み合わせた時に貫通するように穴を開けておく。上から帽子、顔、(帽子と顔の間にフェルトを挟み込む)肩の順に木工用ボンドでつなぎあわせる。肩は当然顔の反対側の穴と切り口でない方とを組み合わせる。これがちょうど首から肩まで、上半身のみのジャーニーが出来上がる。

4.携帯ストラップキットを組み立てる。
ストラップキットは付属の説明書にしたがってつくるが、通すビーズの数はジャーニー人形の分を考えて少なめにしておく。あとは3.で組み立てたジャーニー人形をキットに通して出来上がり。

「ところで、これケイタイに付けて会社へ行くの?」
……。しくしく。


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