このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

 

「国鉄型」特急電車の暮れゆく前途

 

 

■世代交代の波

 置換や列車廃止など、様々な事柄が積み重なっていく。「国鉄型」特急電車はいよいよ最後が近いのだと、強く実感できる。

 最終日の長野「みのり」〜〜北長野にて

  
 左:鉄道の日の公開行事 右:小雪の朝 いずれも長野総合車両所にて

 

■復活運転のかなしさ

 復活運転された新宿発の「あずさ2号」〜〜松本での入換作業中

 近頃では、往年の列車を復活運転する事例が多い。しかもその際には、原色塗装を施すのが約束事になっている。それら列車は、確かに美しい。「国鉄型」特急電車には、原色がよく似合うし、また長大編成が似合うことが、よくわかる。

 そして同時に、これら列車の運転そのものが、ある予定された未来が近々に迫っていることを暗示してもいる。−−「国鉄型」特急電車の活躍は、もはやそう長くはないのだ。

 復活運転された新宿発の「あずさ2号」〜〜上諏訪にて
 
「あずさ2号」と「宴」〜〜松本にて

 復活列車のまわりには多くの人々が集まり、写真を撮り、あるいは乗り心地を楽しみ、一種の社会現象を惹起してもいる。それはそれで、よい。誰もが好意を持って集ってくるのだから。だが、人々の数が多くなればなるほど、人々の意志を超え、本質は霞んでいく。社会現象は、単なるイベントとして消費されてしまう。懐古の情ばかりがクローズアップされ、時代の転換が見過ごされてしまうのだ。

 

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