このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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能勢電鉄でRail&Hike!
━━索道編━━
■急坂をきわめる
能勢電鉄には鉄道だけではなく、ケーブルカーとリフトという二種類の索道を経営している。既に山のふところに入り、急勾配をよじ登る道筋であるゆえ、沿線に住宅地はないに等しい。純然たる観光のための路線である。ただし、妙見口から黒川までは 1km以上の道のりであり、いささか不親切なつくりではある。バスの本数は少なく役に立たず、この距離を歩くほどの気力ある方々ならば、自分の足だけで山頂まで歩いていけるだろう。
黒川にて
坂というものは、真下や真上から見るほど急に見えるものだ。そうとわかっていても、目前の坂の厳しさには圧倒される。
黒川にて
ケーブルカーでは 2両が往復しており、一方は「1:ほほえみ」と銘され、もう一方は「2:ときめき」と号されている。率直にいって、場違いな命名ではないかと思われるが、これを気にするような利用者はいなさそうだ。
■山上へ
ケーブルカーのメカニズムについては、いまさら解説を要さないだろう。簡単にいえば「つるべ」の原理で、 2両の箱が上下するわけだ。ただし、単線レールの上を走っているとぶつかってしまうから、途中で交換する必要がある。
黒川−ケーブル山上中間の交換地点にて
ケーブル山上という味も素っ気もない終点から、廃線敷(ケーブルカーは戦時一旦撤去され戦後距離を短縮して営業再開している)をしばし歩けば、妙見の水広場に到着する。ここには妙見山クッキングセンターも併設され、バーベキューに興じる家族・グループ客などで賑わいをみせている。
妙見の水
最上部の索道はリフトである。スキー場の高速リフトに慣れた身としては、ひどく遅く感じられる乗りものだ。もっとも、一人乗りでベルトなどの安全設備を付けられない構造である以上、速度が遅いのはやむをえないところか。そもそも、いくら遅く感じられるとはいえ、歩きよりは確実に速いのである。
妙見の水広場出発直後のリフト
今は秋、コスモスが満開である。爪先が触れるどころか、からだ全体でコスモスの林を押し割っていくような感じだ。「天にも昇る心地」とは、まさにこのことをいうのだろうか。
なお、参考までに記しておくと、ケーブルカーとリフトは12月〜翌年 3月の間は運休日が多いため、この期間に利用する際には運転日かどうかの確認が必要である。これは即ち、冬季の妙見山観光客が極端に少ないことの証左といえよう。
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