このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜自転車に乗って〜
改造マウンテンバイクでリハビリ



ALPINESTARS Cro-Mega LX

これは昔乗っていたアルパインスターズのマウンテンバイク。
このページを見に来る方なら、いまさらこのブランドの説明は必要無いでしょう。
でもマウンテンバイクを作っていたという事は、あまり知られていないらしい。


1991年に購入してしばらく乗っていたのだが、いつの間にやら乗らなくなって実家に放置していた。
閉鎖型ガレージの中に天井から吊って保管していたおかげか、思っていたよりは状態が良く、
多少のサビとホコリ、無数のクモの巣が張っていたぐらいで見た目は良好。
吊っていたおかげで荷重が掛かっていなかったからか、どこも固着しておらずクランクは回るしハンドルも動く。
ブレーキも効くけど、タイヤの空気が完全に抜けていたのはご愛敬。
まぁ、20年ほど放っておいたにしては良いコンディションではないか。

なんで今頃になってこんな古い自転車をレストアしようと思ったかと言うと、
2016年に大病を患ってしまい今生きているのが不思議なぐらいなのだ
(実際、良くて9カ月と余命宣告されたし)
ところが、薬が奇跡的な適合をして、3回にわたる手術も成功したおかげで今日を生きているのだ。
体の機能を幾分か失ってしまったものの、ほとんど機能障害もなく社会復帰出来ているのは、元の病状からすると本当に奇跡的な事らしい。
ただ、体重が15kgほど落ちた(太っていたのが元に戻った?)おかげで、体力も落ちてしまった。
体力を戻すべく運動をしたいのだけれど、体には病気の影響で、
走ったりするような体を大きく動かす運動がまだ出来ないのだ
そこで、高校では自転車部だったし、自転車で運動しようと思い立ったわけだ。


だが、買うにしてもお金がかかる、手術・入院費用と治療代に大枚払っている途中なので懐具合も厳しい。
そこで思い出したのが、実家に放置していたこの自転車。
サビサビで粗大ゴミになっているかと思いきや、上記のコンディションだったので、俄然ヤル気が出た!
しかし、使えるかどうかを調べないとならない。

母の日に実家へ帰った時、タイヤを外して車に積んで帰る。積載性も良いのだ。
前後のクイックリリースが普通に外れたのには驚いた。
家に帰ったのが日曜の夜なので、とりあえずガレージに下ろしておく。

次の土曜日、とりあえず車体を組んで、各部の動作確認をする。
クランクもチェーンも異音なく軽く動く、前後の変速機も問題なく作動した。
まぁレバー類の戻りが悪いのはワイヤーのせいだろう。
ブレーキはシューが劣化していたが動作の問題はなし、さぁあとはタイヤだな。
空気が完全に抜けていたので入れてみるが、「シュー」という音が前後から・・・
チューブは劣化していて所々裂けていた
あー、やっぱりチューブは先に交換しないとダメだな。
それと、スポークが思っていたよりサビている、サビ取り剤で取れるかな〜

次の日曜日、先ずは洗車を行う。
ホコリを落としたぐらいではあまり見栄えは変わらない。

曇ってしまっていたリムはメラミンスポンジでこするとキレイになった。
フレームも目立たない所を擦るとキレイになるが、塗装を痛めそうだ。
試しにコンパウンドで磨いてみると、皮を剥いたようにビックリするぐらい汚れが落ちる。
スチームクリーナーで車体を掃除する予定だったけど、コンパウンド磨きに変更。

油っぽくなっている所はパーツクリーナーで洗浄してみる。
リアのディレーラー周りや、ホコリと油でネタネタになっていた部分なんかが驚くぐらいキレイになった。
シフターもパーツクリーナーで掃除して、十分乾いてから潤滑剤をかけてみると軽く動くようになった。
ギア周りもキレイになったからか、昨日よりもスパスパ変速できる。
ワイヤーは軋み音もしないが、劣化していないハズは無いので交換しないとな。
あらかた状態は分かった、あとはチューブを替えて実走チェックをすればいい。


当時の派手な色使いと、今でも珍しいエレベーテッドフレーム

ホームセンターでチューブとリムベルトを2本購入してきた、バルブは英式。
最初にタイヤのビードをリムから外すのに手間取ったが、苦労したのはそれだけ。
古いチューブとリムベルトを外し、新しいものに交換。
タイヤをはめる際にはチューブを噛まないように注意、リムにはめる時は指の力だけで入った。
空気を少し入れてはタイヤの状態を確認しながら空気を入れて作業完了。
この段階で乗った状態での各部の動作チェックを行った。

久々に乗ると、全然こげない。
体力が落ちてるのもそうだが、日頃全然使っていない筋肉に負担が来る。
そうきつくもない坂道でもヒーコラ言って登る羽目になる。
また、ハンドリングも凄くクイックだ、キャスターが立ち過ぎてるんじゃないかというぐらい。
普通の自転車のイメージで乗ったらコケるんじゃないか?
さすがにオフロード用タイヤはノイズがすごい。重量もあってイマイチ重い。
ただ、走る事に関しては特に問題はなかったが、走り終えたら太腿の筋肉が大爆笑していた・・・・

乗れる事が分かったので、先ず消耗部品のメンテを行う
タイヤ以外の必要な部品はホームセンターで揃えた、大きい所は品揃えもいいね。

カンチレバー用のシューは無かったので、互換性のあるVブレーキ用に替えた。
とりあえずは後だけ、効き具合がカンチとは随分違うらしいので、試してみるのだ
前後でフレームにかかる力方向が違う(前は引き、後ろは押し)ので様子を見る
私は後ブレーキの方を良く使うのです。

ワイヤー類は新車の時からのもので、今まで一度も交換していなかったので、露出部分はサビサビ。
真新しいステンレスワイヤーに交換、ホース類はそのまま使用。
ワイヤーを替える際にその周りもメンテする。新しくなったおかげで動作が格段にスムーズになった。

日を改めて、調子を見ようと思って乗ろうとしたら、あらら?後輪が動かない?


サイドウォールが裂けちゃった

よくよく見ると、後輪タイヤのサイドウォールが裂けて異常に膨らんでいた、ビートが切れたのかな?
それがフレームに当たっていて動かなくなっていたんだ。
あちゃー、タイヤ交換しなきゃいけなくなったな。慌ててネットでタイヤを探す。
安くて良いタイヤが無いかと思ったら、ありました。


ミシュランのワイルドランナー 26×1.4 

タイオガのシティスリッカーと悩んだのだが、バイクやクルマでもミシュランをよく履いていたのでこちらに決めた。
パナレーサーのツーキニストは名前だけで落選・・・
MTB対応のスリックタイヤだ、本当にツルツル、
レーシングタイヤみたいでカッチョエエ。


ほぼレーシングタイヤですね

雨ではグリップしないだろうが、雨の日には多分乗らないしね・・・
それにしても軽いタイヤだ、2本でも元のオフロードタイヤ1本より軽い。
荷物が届いた時あまりの軽さに『入れ忘れてるんじゃないか?』と思ったほど軽い
ミシュランはバイクでもクルマでも軽いタイヤなんだけど、これなら転がり慣性重量も少なくて楽そうだなと思った。


タイヤの違いでこのルックスの差!

バイクで言うスーパーバイカーズみたいになった。方向性としてもそれでOKだ。
ボトルホルダーはペットボトル対応型を追加、これならわざわざ専用ボトルを買ったり入換えせずに済むしね。
取付ボルトもアルミ製の赤いアルマイトタイプに替えてみた。
空いた方にはボトル型の工具入れを積む予定

ここまでで一旦終了、不安なスポークは当分様子を見ることにした。
これ以上は手を加える予定なし。
というのも、古い車体のため今の規格と合わない部分が多々あるので
そこまで手を出すなら、そこそこのMTBが買えてしまうからだ。


8月に最後の手術が終わり、退院してから約1ヶ月たったころに試運転してみた。
自宅近くを約1時間かけてゆっくり回ってみた、思ったとおりタイヤが軽く・細くなったおかげでずいぶん楽に走れる。
MTBなのでローギアードなギア比もいい方向だね、
おかげで帰りに必ず通らなければならない『心臓破りの坂』も何とか押さずに漕ぎきれた。


近所の花畑

その翌週には、少し早起きして法隆寺まで行ってみた。(現在奈良在住です)
家から一番近い世界遺産、普通に漕いで約30分で着いちゃった。
早朝なので人の気配も無かった、カギの用意をしていなかったので中には入らず。
ついでに近くの古墳群を見てから帰る、帰路は上りばかりなので1時間かかってしまった。


法隆寺南大門

寒くなってしまう前に他にもいろいろ行ってみよう。



続く

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