このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 

お買い得?なPC
2003/10/24 作成

 
 うちのベッドは2段ベッドの下段が収納になったようなやつで、一度上に登ると、なかなか下に降りる気にならない。だから枕元にもう1台小さなPCが欲しいな〜と思っていた。ネットと音楽、DVD鑑賞くらいに使う高級DVD電蓄(pat pend. tomoya.com?(w )として500MHzくらい以上のCPUが載ったノートPCでも買うかと思って探していたが、XGA液晶とか求めるととたんに高くなるので躊躇していた。

 持ち運ぶ必要はないので、ノートPCではなく省スペースPCに液晶ディスプレイでも付けるかと思って中古PC屋を見ていたら、企業向け液晶一体型のPCである 日立のFLORA 310 DL6 というのを見つけた。いろいろなモデルがあるらしいが、Pen2やCeleron 300HMzくらいで液晶は14インチ、値段的には1万円ほど。中古の液晶ディスプレイを単品で買うのとほとんど変わりなく、スペックを考えると割安と言える。値段の安さは拡張性の低さや潰しがきかないためだろう。しかし、よく見ると結構魅力的な気がする。

 ・Game(MIDI)ポートやS端子出力、100BASE-TX/10BASE-TのEtherなど端子類フル装備
 ・液晶もスーパーTFT液晶という(当時としては)上等なものがついている。視野角や反応速度もまずまず
 ・440BXチップセットだから多少のムリは効くだろう

 PCIにUSB 2.0カードでも差して外付けドライブを付け、CPUをちょっと速いのに変えればDVDも余裕で見れるだろう。急に興味を持っていろいろ調べると、同じようなPCがいくつかあった。Celeron300MHzくらいのところで比べると、下のような製品が該当する(厳密に調べたわけではない)。液晶は上位/下位機種で大きさやスペックが異なるパターンが多い。チップセットは440BXを採用しているものが多いので、CPUのアップグレードには耐える余地があると思われる( Tualatinも動くらしい し)。
 
メーカー名/マシン名液晶スペック拡張スロット備考
Hitachi FLORA 310 DL6 12.1in TFT SVGA, 14.1in スーパーTFT XGAPCI×1
IBM Personal Computer 710 14.1in TFT XGAPCMCIA Type II×2(Type III×1)
Epson SL2 14.1in, 15in TFT XGAPCI/ISA×1、PCI×1
SHARP Mebius MN-87015in TFT XGAPCMCIA Type II×2(Type III×1)LANがない
NEC MateNX MA26H 14.1in, 15in TFT XGAPCMCIA Type II×2(Type III×1)
Toshiba Equium 6260L1 15in TFT XGAPCI×2(うち1つはグラフィックカードで使用)

 他にもあるけど疲れた(w とにかく圧倒的に流通量が多いのはHitachiのFLORA 310シリーズのものだ。拡張性や液晶サイズから言えば他のメーカーのに負けている面もあるので、見つかればEpsonのSL2シリーズやToshiba Equiumもいいと思う。ヤフオクで「液晶一体」で検索すると1万円くらいで多数ヒットするので、予算や用途に合わせてのんびりと探すことができる。

 ヤフオクで見張っていたところ、 Celeron 466MHzのFLORA 310 DL7 (W2Kのインストールがちゃんとできないジャンク)が1万円少々で落札できた。これが名目通りにW2Kをインストールしようとすると途中で青画面 ( -_-) やヴぁい。このままでは安物買いの銭失いになってしまう。

 ネジが多くて面倒だが中を開けてみると、ケミコンの殻(w が1個出てきた。そしてマザー( ACER製 )上の聞いたことの無いメーカー(I.Q)の黒いケミコン(6.3V 1500μF)7個すべてが膨らんでいるor液漏れor破裂。7個中7個(死亡率100%)ということからして、「台湾製コンデンサの不良問題」 (要ユーザ登録)、 (英語)、 (3を訳したような感じ。経緯がわかっておもしろい)、 (メーカー名が出ている)と関係あるのかも。「 コンデンサ 液漏れ マザーボード 」でググるといろいろ出てきます。

 よりによって不良の対象となっているのは、低ESR品と言われるCPUなどに安定した電流を供給するのに必要不可欠なコンデンサで、電解コンデンサの中でも高級グレードということになっているものだ。普通の青い被服の電解コンデンサとはリップルの吸収能力などが全く異なり、被服は黒色や緑色や茶色で高級感をかもし出す(w 金帯が入っていることが多く、マザーボード上ではCPUの周りなどに多く使用されている。ググって出てくる中には普通の青被服のコンデンサで置き換えて修理している人もいるけど、絶対に真似してはいけません。コンデンサの能力を測る指標は容量、電圧、耐温度のほかにもあるのです。青被服の普通の電解コンデンサでは発熱や液漏れの可能性が高く、元の木阿弥になってしまいます。

 仕方ないので半田ごてを取り出してぐいぐいと不良コンデンサを剥がし、おもらしはアルコールで洗浄した。派手に漏れていた割には、パターンやレジスト、他の部品への影響はほとんどないようだ。


死屍累々なコンデンサたち 右下のは出てきた殻と具
 

 手持ちの未使用DELLジャンクマザーにも同容量の低ESRケミコンが使われていたので、とりあえず剥ぎ取って移植(本当は一度はんだ付けされたものを再利用するのは良くない)。そして電源ON! ・・・・・・・・・・・・おおっ、インストールが進んだ。そして安定稼動。よかった。あやうくゴミになるところだった (^-^; この作業中に気が付いたが、PCIスロットは本来の1本の反対側にもう1本ある。これも使える(のかもしれない)。そうそう、こういう中古のPC(3、4年経ってるもの)を買ったときは、ボタン電池をついでに代えておくとよい。2032リチウム電池なんて今や100円ショップでも売っているのだから。


気になる隠れ?PCIスロット
 

 液晶もきれいだし十分このままでも使えるが、Windows 2000を入れ、DVDくらいは見たいなーとなるとちょっと力不足だ。お金さえかければどうとでもなるが、それでは趣旨に反する。できるだけアリモノで。^^

 CPUはアリモノのCeleron 850に、これまたいつか使おうと思って昔に980円くらいで買っていたPowerleap Neo-S370を組み合わせる(Neo-S370無しでは起動しなかった)。メモリ(標準64MB)はどう考えても足りないので、昔使っていたSDRAM 128MB×2を刺して256MBにした。Windows 2000なら十分に快適に使えるだろう。HDDは手持ちのIBM DTLA 20GBに交換した。

 Celeron466に戻して BIOSアップデート した後(このBIOSはkatmaiまで対応するらしい)、Celeron 850+Neo-S370に差し替えて電源ON!・・・・ そうそう、Neo-S370はFSBを133MHzの設定にすることでFSB100MHzになります(マザーボード上の設定とぶつかるためか?)。それから、Neo-S370は付属のヒートシンク+ファンを使うように指示されていますが、このPCではファンがフレームに当たってしまうので適当な手持ちのファンに交換して、更にファンを裏返しにして風を吸い出す方向にしてあります。

 起動すると「CPU BIOS update code mismatch」(あやふや)とエラーが出ます。BIOSは前記のもの以上に新しいものは無いのでBIOSアップデートでは逃げれません。F1キーを押せば起動しますが、せっかくなので マイクロコードを書き換えてエラーが出ないようにします 。マイクロコードを書き換えるとエラー無しに起動するようになります。

 起動後、WCPUIDでチェックしたがVCORE電圧は問題ないよう(表示上は1.8V)だ。 Celeron 850とCeleron 466 は消費電力は同じくらいなので、電源にかかる負担も問題ないだろう。もちろん電源のファン共々 ファンには注油 してある。枕元で使うものだから、もちろん 枕元仕様静音パソコン 流の変造も取り入れ、IBM改めHGSTからHDD静音化ツール Feature Tool も落としてくる。Feature Toolの使い方は ここ がわかりやすい。
 Windows 2000では不要なサービスを止め、更に WinNT族での風水変造を考える の対策を取り入れた。グラフィックドライバはWindows 2000付属のものは不安定という情報があったので、ATIから Rage LT PRO Windows 2000用のをダウンロードしてきた。


設置された図
 

 IEEE1394接続のDVD ROMドライブを接続して、DVDも、もちろんMP3もらくらく再生できています。スピーカーはBoston acoustics BA735をつないでやったので、気張らずに聞ける音がします。ネットラジオやメインPCに置いたMP3を再生しながら本を読んだりできるので、ベッドの上にいる時間が長くなりました(w
 あとはトラックボールを調達すれば完璧という感じです。いや、その前にコンデンサをきちんと新品を調達してこないと…

 これ以上の拡張もむずかしく、電源などの関係であまりムリもできませんが、一昔前のパーツを活用してトータル2万円以内のこのPC、2、3年の間なら十分に役立つものではないのではないでしょうか?
 

その後:
 キーボードはメインPCでも使っている FKB8744 (@\300)を、トラックボールはLogicoolの Trackman Wheel(ST-65UPi) (@\4000くらい)を調達してきた。
 コンデンサはちゃんとした日本製のコンデンサ(1500μF、6.3V)をアキバで買ってきた。未使用とはいえDELLマザージャンクからはがしたのを使うのは気分が悪いので。メーカーは ニチコン で、超低ESR、スイッチング電源用の HN というグレードのものだ(ラジオデパート内の山王電子で@\130で購入。8個買ったら端数をおまけしてくれました。山王電子の方、ありがとうございました)。やはり高級品はオーラが違うw しかし高い。というか高級すぎ。1500μFのものがあれば この程度 でいいのだが( 1500μFはないらしい )。


高級品とゴミ

 交換しても何の変化もありませんが、「安心料」としては安いものでしょう。
 


HOME

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください