このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


2日目 〜襟裳から釧路へ〜

15.様似から先は人も少なく

ずんずんと海辺を走りつづけると、やがて日高本線も様似駅で終わりを告げ、様似の町を境にめっきりと交通量が減ってきた。

「すっげぇ」
男の子だ。都内では沢山目にするオープン車も、こちらでは少ないのかも知れない。
(乗ってる運転手は単に黒いおっちゃんじゃけど、車はそこそこでしょ?)
グフフ、内心笑みがこぼれる。

「お母さん、これ雪降ったらそのまま・・・だね!」
妹さんだろうか。両手でじゃがじゃがと雪が降り込む様を真似ている。
「・・・・」

(か、傘代わりとは言え、きちんと屋根だってあるんだぞ〜!)
これまた内心で呟きつつ、コンビニの唐揚丼を食い終えた私は、再び車を走らせ続けた。もうすぐ襟裳だ、暖かいぞ〜。うっひょ〜。


[海だね。段々周囲が寂しくね]


[何も、無い、春です〜♪]

16.そして襟裳は

竜飛崎には 「津軽海峡冬景色(唄:石川さゆり)」の歌碑 がある。もちろん襟裳と言えば、じゃん、こちら「襟裳岬(唄:森進一)」の歌碑。

襟裳の〜春ぅはぁ、あぁ、何も、無い、春です〜♪

霧ばっかりです。
空が俄に書き曇りという表現、耳にされたことはございませんでしょうか。襟裳岬の先端に近付いた途端、御覧のように一面の霧に覆われてしまいました。

はっきり言って、ぼれ(=すんごく)寒い!ひょ〜。鳥肌鳥肌。

17.何も無いのは、霧のせい

そんなわけで、展望台からも岬の先端すら窺えません。

濃い霧が立ち篭めるなか、右の写真をとる。手前に蕗が揺れていた。この春の象徴は北海道のあちこちに・・・

ブオォーッ、ブオォーッ、ブオォーッ!!

と、突然背後から大音響。何だっ何だっ何だっ???
心臓がバックンバックン音打つ。説明板によると、濃い霧の際に、海上を行く船舶に岬の存在を知らせるため、状況に応じ、

ブオォーッ、ブオォーッ、ブオォーッ

鼓膜がどうにかなりそうだ。兎に角、音で周囲の船に知らせているらしい。霧の濃さなどで音の回数が異なるようだ。あ〜、ビックリしたぁ。


[霧の向うに霞む襟裳]


[発掘じゃ]

18.ナウマン象

凍えつつ車はオープンのまま、襟裳岬を出発。国道336号を一路北上する。

ふと道沿いの看板を見ると、「ナウマン象発掘の地」とある。早速寄ってみよう。

どれどれ。そこに建てられた説明文によれば「忠類ナウマン象」とのこと。
はて?象って哺乳類じゃなかったっけ。魚類,昆虫類,忠類?

この疑問は千葉へ帰って解消された。単なる地名のようである。発掘地の名をとって忠類ナウマン象。なんだ、哺乳類じゃなく忠類ってのかと思ってしまったぜい。

襟裳を離れ、少し暖かくはなってきたものの、半袖には寒いドライブが続く。そろそろ屋根を閉じとくか。さてと、今日はどこ迄行くかな。

更に続く


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