このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
今回持参の本は「夢熊野」(著者:紀和鏡)。 この人の作品は、随分前に読んだ「呪文の惑星」以来。しっかりとしたエンターテイメントながら、男性には描けない女性を描いていて面白い。いかにも女性女性した視点とかがあるわけでは無いのだが、登場人物(女性)が下す判断や言葉に、男性作家には描けないものがある。男性が描く女性登場人物が、なんだか作り物めいて見えてくるのだ。 | |
っと言う間の、もう夕暮れである。 その夜の出来ごと。 そして事件は起こる。 | |
拉致られます。 「おほほほほ〜」という若女将のコメントに、苦笑と共に首を捻っていた私を、斜め向いのテーブルで鍋をつついていた美女3人組が誘ってくれたのだ。「こっちこない。ひとりで寂しそうだし」一緒にどう?って言うか、沢山あって食べきれないのよ。 知立から伊良湖岬へ、そして明日は常滑へと向かう予定のこの3名様。お子さんから「お腹減った。何か食べ物ない?」とか携帯にメールが送られてくるベテラン奥様。ちょっとだけ年上の美女に囲まれ、「あたし達もう結構食べちゃったから、食べちゃって。はい、これがポン酢で」と鍋大会の開始である。 「あらぁ、こちら様とお近づきになったのねぇ、おほほほほー。旅は、え〜っと何でしたっけ(道連れ?)おほほほほ〜」 鍋には白菜、テーブルの揚げ物にはキャベツ、そして周りは美女3人。どこか今日1日を象徴する食卓であった。 [おしまい] |
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