11) 樹の夢
しかし夢にだって、楽しいものもあれば、そうでないものもある。 どこか陶然とした、それでいておどろおどろした世界が口を開けて待っているような、 そこに立つ一本の樹。中世の魔道に足を踏み出した信長も、この落日を見たのか。
[小春日の琵琶湖のほとりにて]