このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【オーライ考】
【オーライ考】#3 それは実地調査の帰り道での事だった。 バス停までの道に迷っていた私の目が、菜種のスーパー「さかきや」の裏に積まれた箱に書かか れた文字に吸い付けられた。 「ほうれんそう強力オーライ」   〜べと病抵抗性! 広い作型に適応する濃緑種!〜 なんとほうれん草業界にもオーライが...。万能ねぎと言い、ほうれん草オーライと言い、 なんかどこまでも No Problem!! ってなネーミングセンスだ。すばらしい! 感動の余りどうやってバス停までたどり着けたものか、私にはさっぱり記憶に無い。 「と、まぁオーライと言うのはかくも業界用語なのだよ」 「はぁ、そうですか・・・でも僕、結果オーライって使いますよ」 「よくある話だよ。いつしか業界用語が一般化して定着する。うむうむ」 さらりと一文字君の反論を一蹴しつつ、思いは再び今朝のまぐろに戻っていた。 何も朝から電車のなかでする事ぁないじゃないか。きっと見習い中の運転手だったんだろう な。今回は見逃しておこう。貴重な情報を得られたことだしな。 「ふむ。そうか...まぐろってそういう意味だったのか...ありがとう一文字君。勉強になった。  サンキューだ!」 「いえいえ、You are welcome. ですよ!」 「どういたしまして、か? わはは〜。それじゃこちらも Are you welcome ?」 「・・・博士?・・・」 博士は英語が苦手である。 (注:ほうれんそう強力オーライ...これは実在する)                               [おしまい]

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