このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


  【身体地図考】
【身体地図考】#3 仮にキミの脇腹をくすぐったとしよう。嗚呼、それなにのキミは頭を抱えて笑い転げているか も知れないのだ。 「あふひひひひひ〜、や、やめて下さい博士。頭がくすぐったい〜、あひひひひ〜」 視覚から入って来る情報は明らかに脇腹を刺激されているのだが、頭の中に入った途端に別の 部位がくすぐったくなるのだ。「そ、そこだけは、顎が、顎が、あはははは〜っ」 「朝の通勤電車。今日もつり革につかまる右手の肘がくすぐったい。」 そんな小説すら発売されるかも知れない。 う〜む、想像するに恐ろしい世界だ、未来って。 くすぐったいだけならまだしも、痛かったり痒かったりしたらどうしよう。頭を殴られたのに、 肛門がギュッときたりしたら...う〜む...いや、それどころか、 「博士、博士っ!」 「んああ?」 どうやら空想に耽ってしまったようだ。 「どうした一文字君?」 「実験液、こぼれてますよ」 「おああ〜〜〜、一文字君、ふ、ふきんふきん!!」 机から零れ落ちた青色の液体が、こともあろうに私のズボンを濡らしていた。 「替えのズボンなんてあったかの、一文字君?・・・一文字く〜ん」 未来に劣らぬ、大事な現在もある。                               [おしまい]

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