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TWR大崎開業「初コミケ輸送」レポート

東京臨海高速鉄道(略称:TWR、路線愛称:りんかい線)待望の全線開通後、初のコミケ輸送となった本日の始発列車(2002.12.28、大崎5:40発)と、JR埼京線からの直通初列車に乗車してきました。果たして気になる混雑状況はいかに・・・。
ついにこの日がやってきた・・・1996年の部分開業以来の悲願(?)であった「JRから中間改札を通らずに」コミケに行ける日が現実になった。渋谷5:26発の山手線がTWR始発最終接続となるが、この車内からすでにコミケは始まっていた・・・最近は恥ずかしいのか!?カラコロや紙袋(意味のわからない方はメールで聞いて下さい)は見かけなくなったが、やたらでかい荷物と独特の空気?でわかってしまう。大崎に着くと早速みなDASHで乗換開始!ついに史上初の「大崎バトル」が始まったのだ・・・
しかし上の写真をご覧の通り、改札口はだーれもいない状態。従来の新木場駅とは異なり、山手線で着いた旅客は「そのまま」7番線へ降りてゆくのだが、いざ乗り込んでみると、混んでいるのは階段付近だけで、この点も大垣的である(笑)
しかーも、たった1両ずらすだけで・・・なんと席にありつけてしまうのだ!
そんな快適な環境も1駅だけで、次の大井町からは大挙して乗車してくる!・・・しかし、それでも床が見える程度の乗車率でしかなく、普段の埼京線朝ラッシュのことを考えれば「すいている」と表記して差し支えないだろう。考えてみれば従来の4両に対して10両編成と、2.5倍もの輸送力があるのだから当然といえば当然であろう。車内放送では「奥にお詰め下さい」と言っているところを見ると、前後の車両はそれなりに混んでいるようだ。天王洲アイルでは若干の「乗降」があったが(羽田空港にでも行くのか?)それ以外は乗降共になく国際展示場を目指す。
国際展示場ホーム中央のエスカレーター(左の写真)は大混雑だが、その前後にある階段部分はそれほど混んでいなかった。この階段は12月1日までは使用停止となっていた「まぼろし階段」であったが、今日は晴れて昇ることができる。
地上に出てみると、いるわいるわ・・・
ホーム中央のエスカレーターで上ってくると一旦エスカレーターの向こう側に回され、行列する空間ができている。
このエスカレーターの欄干?にもポスターが貼られ・・・ん?この広告は??(どの写真もクリックすると拡大表示されます)
なんと「まんだらけ」の広告でした。しかもこれだもの・・・効果抜群。そういえば従来ならこの時期TWRの中吊り広告はマンガ・アニメ系であふれかえってたのだが12月1日以降は埼京線と共通化されたらしく、それらしき広告はここ国際展示場駅のみとなってしまったようだ。
さて、そうやって迂回した先に待っているのは・・・以前から私が提言してた西武稲荷山公園駅スタイルの臨時精算・改札口が4箇所設置されていた!(@_@)稲荷山公園は航空自衛隊入間基地内にあり、通常の改札口だけ基地の外にあるという特殊な駅である。毎年航空祭開催の時に限り、基地の芝生に臨時改札口を設置・・・というと大げさで、このように「いわゆるコミケ机」を向かい合わせに並べて、精算と改札を行っているのだ
これを国際展示場でもやれと、かねてから要望していたのだが、JR直通運転を開始した今般ついに実現した次第である。
しかし、この臨時口。新木場方にしかないため、大崎方から上がってきた旅客にはその存在すらわからず、本来の自動改札は大混雑!そこで臨時改札の係員が「呼び込み」をする始末。それでも誰も動かないあたりがオタクなのか??コミケ準備会とTWRで連携(カタログに「降り方」を掲載するなど)して対処する必要があることを提言せねば・・・と思った次第。
もっとも旅客ばかりが悪いのではない。そもそも臨時口の存在を知らせる幟がなぜかまとめて置いてある!これじゃ意味がないなぁ・・・と思った次第。ついでに言うと精算の必要がないきっぷも、ここで手渡しして出場させればいいわけで、幟の表記を「イオカードときっぷの出口・精算所」とすべきであろう。
その一方、何故か機械精算をさせられているお嬢さん方もおり、1台しかない精算機に向かって悪戦苦闘していた。彼女らはどんなきっぷ(カードかもしれないが)を持ってここにきたのだろうか?ちょっと気になった次第である
ここでちょこっと逆行して、JR京浜東北線&東急大井町線との乗換駅である大井町駅をのぞいてみる。大崎方向はとーぜんがら空きなので1層下の新木場方面行きホームに降りてみると、ものの見事に旅客は階段付近に集中しており・・・
ホーム端はがらがら。なるほど車掌が奥につめろと放送するわけである。このホーム、例えば「6両編成はここまで」とか書いてあるのならわかるが、そんな表記はどこにもなく、旅客は別に停車位置を選んで待っているわけではなさそうである。故に案内一つで混雑緩和も可能では?と思った次第。
さて、再び大崎駅に戻り、埼京線からの始発電車を待つ。大崎7:22発が最初の直通電車なのだが、何故かその1本前の7:17発の線内折り返し列車が、5番線から出るのだ。直通は5番、折り返しは7番が原則のようだが、この7:17発のような例外もあり、なかには6番線発の便まであるからややこしい。大崎からTWRに乗車する際には注意が必要だ。
私もホームに立って「コミケの洗礼」を受ける、初の埼京線快速を待ち受ける。エスカレーター脇にある、6両編成の停車位置表示には「東臨用」の表記が!確かにここで折り返すのは、それしかないよなぁ・・・とか思ってるうちに到着のお時間。気になる初の乗入車両はなんと「6扉車2両組込編成!」もしかしてこの列車を狙って投入したのか?>JR東日本どの
万全の輸送体制となったが、そのわりに車内は比較的すいていた。相方は空席にしっかり座り、大井町でも多少の乗車はあったが、朝ラッシュ時のことを考えるとぜーんぜん余裕である。
さて、再び国際展示場駅に戻ると、今度はたまたま上下同時到着だったせいもあり、改札がさばききれなくなっていた。広告のキャッチコピーを借りれば・・・
「戦場に集う戦士の群れ」が、続々とエスカレーターから吐き出されてくる。
余談ながら、ご覧の通りコミケ参加者は「実はお嬢さんのほうが多い」のである。よく「ムサい野郎ばかりが集まる」と思われているのは、明らかな誤解であることを追記しておこう。
そんな状況を見てか、臨時改札口はさらなる進化を遂げた!それまで仕切りの内側にあった机を外に出し流動と行列を阻害しないように移設したのだ!!
移設された机の上には各方面からの着札(回収したきっぷのこと)や小銭。そしてイオカードなどでここから出た人のための精算済証などが転がっている。
・・・ここから下の写真は実際にイオカードで出場したお嬢さんの実況である。
ご覧の通りイオカードを示して差額運賃を払い、精算済証を受取っているのが(下の写真)おわかりいただけるだろう。この扱いはパスネットやスイカにも適用しているが、当然ながら帰りには磁気データがないため自動改札を通れない。はたして帰りはどーなるのか・・・これを書いている時点では知る由もない。
これを見る限りだと、いきなり大崎から青春18きっぷを持ったままTWRに乗っても、ちゃんと精算出場することは可能なばかりか、逆に自動改札より早く出ることも可能である。これなら将来夜行快速列車が直接、国際展示場駅に到着しても対処可能となった。今から6年前、JR新木場駅で発生した「自動改札対応のきっぷを持っていないと、事実上出られない」という現象と反対になったのが面白い。そして取材を終えた隊長は恵比寿でさぬきうどんを食って帰ってきましたとさ(ちなみに国際展示場のホームからうどんを食い終わるまで29分。早いぞ!)

客車隊報2002年12月号外4より一部修正して転載


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