このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

松下 すみれ会がお勧めする讃岐うどん随一の店舗が、松下です。すみれ会メンバーのほぼ全員、そしてうどん巡礼に参加した全参加者達が口を揃えて、松下を美味しいと絶賛しています。

 彼の地では立ち食いとあげ玉で知られる製麺所、松下。栗林公園の北側、四国新聞本社ビルの裏手に立地しているのですが、この周囲は一方通行の道が縦横無尽に張り巡らされていますので、松下にたどり着くには少々苦労せざるを得ません。四国新聞本社ビルの南側の角から入り、斜めに右折すれば、右手に松下が現れます。このルートが最も辿り着きやすいのではないでしょうか?

店に入ります。まずはまっすぐ進みましょう。ここで讃岐独特のシステム、製麺所・セルフに対して説明をしておかねばなりません。製麺所は、製麺業を生業とされておられる店舗ですが、何故かうどんが食べられるのです。従って、通常の手段ではうどんが頂けません。従って注文を待つという従来の姿勢では周囲からの冷たい視線にさらされる事態にも陥りかねません。

 松下では、注文は自己申告です。何玉頂きたいのか、女将さんにお伝えすれば十分です。丼に極上の烏賊そうめんを連想させるうどんが入れられて、手渡されます。後は、あなたのお仕事が待っています。

 ぶっかけにしましょうか?九州人にとっては、うどんは少し温めた方が宜しい様です。
 そばつゆをうどんにかけたのが、江戸時代の倉敷代官古田ナニガシさんとか?倉敷のぶっかけより、少しおつゆが柔らかい讃岐のぶっかけ、向かって左手の棚に並んだ猪口にぶっかけのつゆが用意されています。右手にうどんの入った丼、左手にぶっかけのつゆを持ってユーターンしましょう。右手後方にはうどんを温める設備があります。カウンターにぶっかけの猪口を置いて場所取りしたら、丼のうどんをザルに流し込み、一瞬お湯にくぐらせたら引き上げて、よーく水を切って丼に戻します。この、よーくお湯を切る行為、これって意外と重要なのです。

 ぶっかけも、うどんに水分が残り過ぎた状態では、つゆの味がボケてしまいます。せっかくのうどんですから、おいしく頂きたいもの。しっかり水切りしておきましょう。
 さて、カウンターに戻ったら、まずはあげ玉、さらさらのあげ玉を一すくい。ねぎも多くなり過ぎない様に注意して。讃岐の薬味にはしょうがも存在します。おろししょうがも少しだけ。さて、ここまできたら、景気良くぶっかけのつゆをうどんにまわしかけて、頂きましょう。

 あげ玉がおつゆに溶けていく一瞬を逃さず、うどんを啜り上げましょう。うどんは噛む物ではなく、呑み込む物。のど越しの良さが讃岐うどんの真骨頂ではないでしょうか?

 すみれ会推奨、松下の愉しみ方はこれからなのです。
 さ、もう一玉頂きましょうか?讃岐のうどんは、細かい量の調整が出来るので、少々少な目。ぶっかけもおつゆの量が少なめですから、小食の貴方でももう一玉は頂ける方が多い様です。今度は、かけで頂きましょう。
 またうどん玉をひとつ頂いたら、少し長めにうどんを温め、お湯を切ったら丼に戻します。さて、かけの出汁は何処にあるのでしょうか?うどんを湯がいた貴方、下を見てください。おたまがあるハズ、そう、うどんを湯がく設備でかけのだしも暖められているのです。さ、ひたひた程度にお出汁をかけてカウンターへ戻りましょう。さっきのぶっかけの時と同じ様に、さらさらのあげ玉を一すくい、おろししょうが・ねぎも少な目に、薬味は多くなり過ぎない様にするのが肝要というもの。さて、さっきのぶっかけとはまったく違う味わいにきっと驚かれるはず。

 すみれ会は、ぬるいうどんを提唱します。熱い釜揚げ、冷たいぶっかけ、その中間でうどんの奥深さを感じさせてくれる、ゆるいうどんを愉しんで見ませんか?

 あとは自己申告で、料金をお支払いしましょう。この時注意しなければならないのは、一玉、一玉、と計算する事、一玉、一玉では三百円、でも二玉食べていたら二百三十円、微妙に異なるこの計算方法、慣れるまでは最後まで気が抜けない。それが讃岐の奥深さかもしれません。


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