上杉すみれ会がお勧めする讃岐うどん第二の店舗は、豊中町の上杉です。すみれ会の中ではアサイチの上杉として定着しているのですが、その理由は簡単、早朝限定営業の家庭内手工業的製麺所だからなのです。でも形式は一般店なのです。お出汁に至るまで、お店の方々がやってくださいますから、自分の手で行えるのは、薬味の選択位。しかし、ここを一般店に分類しても宜しいのでしょうか?すみれ会は非常に悩んでいます。でも、なぜ、ここで取り上げたのか? すみれ会メンバーのほぼ全員、加えてそしてうどん巡礼に参加した全参加者達は、「アサイチのあそこ!また行こう!」と熱望しているからなのです。
讃岐のうどん屋さんは、集落の中にある生活密着型、そして交通量の多い国道或いは県道沿いのドライバー密着型、この二つに大別できます。もちろん例外は数多く存在します。讃岐独特の山岳派うどんもそのひとつでしょう。常軌を逸した立地条件下でもうどん屋が成立する。我々訪問者にとっては、謎以外の何物でもありませんが、上杉は前者の生活密着型です。
讃岐豊中インターを降りたら国道11号線の信号を左折、しばらく進むと三つ目の六ノ坪の信号、ここで南に曲がります。道なりに進み、高速道路をくぐると、集落に入ります。さてここからです。集落に良くあるお地蔵さんのお堂がある角、ここを右折します。少し進めば万屋さんが左手に現れます。その万屋さんのガラスにはこの張り紙が、そう、ここが上杉なのです。店の向こうにも駐車スペースはありますが、最近のブームで三十メートル先に駐車場を確保されました。できるだけ、こちらの駐車場に停めましょう。
手前は、普通のお店なのに、奥はみんなで揃ってうどん打ちという、讃岐以外では成立不可能な店舗に他なりません。従って、初心者には勇気が必要になるかもしれませんが、そこは気配りの上杉、心配御無用。上杉に入ったらどんどん奥に進みましょう。
上杉は、普通の製麺所では在りません、村の万屋うどん製麺所という日本でも珍しい形態のうどん屋さんですから、このシチュエーションを愉しみましょう。すみれ会は怪しいうどんの愛好者には事欠きません。そんな怪しいうどん屋を訪れる時に忘れてはならないのが、店舗内に引かれた見えない国境線です。この見えない国境線を越える事は出来ません。ここ上杉では製麺所に見られる、進入禁止の見えない国境線は、サッシですから心配御無用。ここまで来たらお店の方に自己申告しましょう。冷たいの、熱いのが選べますから、お好きにどうぞ。
上杉はアサイチの上杉というだけに、早朝六時から開いていますから、早朝限定ならば釜揚げなんかも頼めます。むせ返るような小麦粉の香り、アツアツのうどんを愉しむのもまた一興。
ここでは、熱いうどん・冷たいうどん、熱い出汁・冷たい出汁、大・中・小を言えば、後は全部作って頂けますから、テーブルで待っていれば大丈夫。でも、すみれ会主宰のお勧めは、冷たいうどんに、熱いかけだしをかけて戴きます。かけのおだしはすっきりしていて、きれいなだしです。冷たい御出汁も、醤油も選べます。
ねぎにしょうがはお店の方にお任せになりますが、あげ玉、大根おろしというトッピングも選べるだけに、裏技で大根おろしを載せて醤油をかけて戴く醤油うどんも捨て難いモノがあります。
食べ終わったら、お支払いします。でも、小の百五十円しか食べた事が無いのです。大・中・小というシステムですから、そこのところに注意してください。
中讃・西讃は、うどんの本場的評価が確定していますが、西讃は怪しいうどん屋に不自由しないというのもまた定説。何を選んでも、何故か満足できるという、不思議な製麺所が、ここ上杉なのです。但し、早朝うどんだけに、頑張って早起きしてください。お寝坊さんには少々辛いものがあるのが、珠に傷です。
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