このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

●中澤裕子本人よりごあいさつ●

中澤: 本日はお忙しい中お集り頂き本当にありがとうございます。『モーニング娘。』の中澤裕子です。

私自身から報告したい事がありまして集まって頂きました。

私、中澤裕子は、3/20(火・祝)から始まる全国ツアーを持ちまして、『モーニング娘。』からの卒業を決意した事を報告させて頂きます。卒業を決意したいきさつとしては、97年の『モーニング娘。』結成からリーダーとして、現在まで、最年長だからこそできる役割を、刺身のツマのような役割でやれたらいいと思ってやってきました。3年間、楽しんで、目一杯走って、私は私なりに役割を果たす事ができましたので、今後は、中澤裕子1個人として、ソロ活動をしていく事を決意しました。
取材者の質問裕ちゃんの答え
卒業するにあたって、悩まれたとは思うんですけど、気持ちを聞かせて頂けますか?自分が24歳で、年齢も育った環境も違うメンバーの中でやっていけるかという不安がありましたが、いろいろな経験を繰り返していく中で、「LOVEマシーン」を発売した年の暮れ位から、いつまでやっていけるのかな、と悩んでいました。私、30歳位まではやりたい事をやろうと思っているんです。今27歳で、あと2年しかないんですよね。それを考えると『モーニング娘。』じゃないところで活動をしていくのが私にとってはベストじゃないかと思い決断しました。
具体的に、卒業にあたって他のメンバーとの
年齢的なギャップとかが原因になっているのでは?
年齢的なことを今さら言ってもしょうがない事で…(笑)。一番年下の子だと10歳以上差があって、それがひとつの原因になったのではなくて、『モーニング娘。』は今、本当にたくさんの方に応援してもらっている中で、私自身いつまでもそこに頼ってはいけないっていう気持ちが強くあったからの決意です。メンバー内ですごく嫌な事があったり、ストレスを感じたりということではありません。
メンバー内では、反応はあったんですか?とても複雑な顔で泣いてました。
引き止められたりとか?基本的に私達は、今回私を含め4人が『モーニング娘。』を卒業していて、いつもは番組『ASAYAN』を通してだとか、1人1人マネージャーさんから報告するという形だったんです。でも、今回はリーダーとして、今後のみんながどういう風に育っていくかという大きな課題もあったので、全員仕事が終わってから集まってもらい直接報告しました。みんな、泣いてました。辻と加護が、もう何が起きたかわからないぐらい泣いていて、私をメンバーだと認めてくれていたんだなって思いました。
つんくさんには相談されたんですか?つんくさんには、どうしたらいいかわからない事が起きた時に、メールとかで相談しています。つんくさんはずっとお忙しいので直接お話をするのが難しいですから…。でも、卒業に関しては相談はしていないですね。
今までの方は、実際引退という形になっていますよね? 中澤さんも引退なのでは?と危ぶまれているというか心配もあるのですけど、実際はいかがですか?(笑)危なそうですか?
結婚とか?もし、結婚だったら、今日、「卒業でなく私は結婚します!」という会見を開いています。今後の予定は、今までできなかったお仕事にできるだけ挑戦したいと思っています。歌を中心にやっていく事は決まっているので、ずっと続けていきます。
今、中澤さんの中で、『モーニング娘。』を辞める寂しさと、今後に向けての不安や楽しみ、どれが一番大きいですか?今後ですね。不安はありますし『モーニング娘。』を卒業することに寂しさがないかと言うと嘘になりますけど、踏み出していかないと何も始まらないので…。もし寂しさや不安が私の中で勝ってしまえば、卒業は決めていなかったと思います。今は決まった事よりもこの先のことでいっぱいです。
『モーニング娘。』での一番の思い出は?そうですね…。想像していた以上の事を経験できましたね。本当に私が夢として思っていた事が実現した事を挙げると、去年の春のツアーの最終日の武道館です。
『モーニング娘。』って、学校みたいなところがあると思うんですけど、『モーニング娘。』に入った事で変わったことはありますか?あります。オーディションを受けていなければ、敗者復活戦組として、選ばれていなければ『モーニング娘。』は結成されていなかったので。『モーニング娘。』に入りますと言った私の決断は間違ってなかったし、すごく光栄に思ってます。
中澤さんに代わります、今後、『モーニング娘。』を引っ張っていくリーダーは誰でしょうか?…誰でしょうね? でも、皆さんの目にメンバーがどういうふうに映っているかっていうのはわからないですけど、意外にみんなしっかりしているんですよ。だからリーダーという存在が特に必要なのか、これからの9人の中で考えていく事だと思っています。「次はお願いね!」って私からは言っていないんですけど。「飯田と安倍を筆頭に、保田と矢口が協力しあって、4人一緒にがんばっていって。そしたら下の子もついてきてくれるからね!」って伝えました。
4人はなんて答えました?言葉にはなってなかったです。
これからツアーで、『モーニング娘。』として最後のステージになるわけですが、どういう風に臨みたいと思っていますか?そうですね。今後、ミュージカルも控えていて、『モーニング娘。』と共演していく事はあるんですけど。たしかに4/15で『モーニング娘。』のメンバーとしてステージに立つのは最後になります。失敗しても成功しても、それが悔いの残らないライブになればと思っています。私にとっては最後ですけど、メンバーやファンの皆さんにとっては最後じゃないので、ラストだという事に空回りする事なく、10人でひとつのステージをきっちり作りたいです。
今後なんですけど、これまでも演歌をリリースしていますけど、これらのソロ活動はポップスか演歌かどっちの方向ですか?そうですね。最初は演歌でデビューして、今は徐々に歌謡曲やポップスの曲調を歌うようになっているんですけど。“おっ、そうきたか”というところを追求していきたいですね。「○○さんみたいな歌手になりたいです!」とか、今まで一度も言った事がないんです。そのかわり、そういう世界もあるんだなっていうものを作っていけたらいいって思っていて、これからは1人で考える時間もできるので、ゆっくりやっていきたいと思ってます。
現段階ではその後の曲は全然考えていないんですか?現段階では、基本的に歌を中心にやっていく事には変わりないので、つんくさんのもとで歌をやっていく、という事は決定しています。
詞や曲を書いてみたいという思いは?あります。グループだからできる事っていうのも当然あるのですけど、1人でできる事も当然いっぱいあるので…。私は1人でやっていくって決めたんだから、できる事はすべてやっていきたいと思ってます。
特にこれからやりたいって希望しているものはありますかね?そうですね…緊張しないで人前で歌えるようになりたいです。
緊張してるんですか?ダメなんです、私。こう見えてあがり性で、今もすごく緊張していて早く帰りたいんですけど(笑)。たくさんの人がいる状態でも平気になれるように、精神的に強くなりたいなって思います。
踊りがハードだったとか、そのへんの事っていうのは。これまでも体が疲れてしんどかった、みたいな事は?ありましたよ! それはもう当然。「13歳から27歳、全員同じ事をする中で、キツくなかったですか?」って聞かれたら確かにキツかった事はありました。みんなが平気でも私はちょっと努力しなくちゃいけないなって事はたくさんあったので…。それを、置いていかれているとか、遅れをとってるって感覚はなかったんですけど、持続させるのはやはり努力が必要でした。
30歳位までは自分が好きな事をしたいというお話でしたが、その先っていうのは?とりあえず2年間は自分が思っている事、自分がやりたい事をやるって決めているんです。その間に、親にも迷惑をかけるし、これから私が一緒にお仕事をしてくださる方にも迷惑をかける事がたくさんあると思うんです。とりあえず2年間は見ていてください。30歳になったときに、「中澤ゆうこ、いい女だね。」って言われたり、自分自身で言える位、成長したいです。成長すると約束するので、30歳からは「いい女・中澤ゆうこ」を目指してがんばりたいと思います。
卒業していったメンバーの中にすでにお母さんになった方もいらっしゃいますよね?そういう影響も受けて、「私も結婚して赤ちゃんが欲しいなあ」とか、そんな事を考えちゃってるのかなとも思ったんですけど。女性の結婚の適齢期は26.9歳だと聞いたんですけど、自分が27歳になったときに「ああ、もう終わったな」と思いましたね(笑)。でも自分の中では焦る事はないと思っています。結婚が幸せだという人もいれば、仕事が幸せだと思う人もいて、他の誰かと同じものを求めているワケではないので今、私は仕事をするのが幸せですね。その中で素敵な人と出会えれば、またそのときに悩みます。
今回の卒業の事を相談する、素敵な人はいらっしゃらなかったんですか?いえ、いませんでしたね。基本的に1人で決めました。こういう大事な事は誰かに意見を求めても結局は自分で決めるしかないので…。決めた後で、友達や親に報告しましたけども、相談はしなかったです。
新曲のカップリングの「恋の記憶」なんですけど、あれはやっぱり卒業を念頭にして書かれた曲なんでしょうか?そうです。
作詞するときに、つんくさんとお話された事とか、個人的に考えた事などあったら。あの詞を書いている時には、卒業をまだメンバーに話していなかったし、いつ、こういう風に皆さんに報告するとは決めていなかったので。卒業ばかりを匂わす作品にはしたくなかったっていうのがまずひとつにありました。後になって、「あ、そう言われればこれはゆうちゃんの気持ちだよね。」ってメンバーが気付いてくれるような言葉がひとつでも入っていればいいなっていうのを、つんくさんとやりとりしていたんです。例えば、「もんじゃ焼き」っていう言葉が入っているんですけど、それは私がもんじゃ焼きが好きだってメンバー知ってるんですね。で、それを聞いたメンバーが、「あー!好きだもんね。」って言ってたんですよ。そういう風にひとつずつ伝わる曲ができましたね。それは、つんくさんと相談して、ずっと話してたことが少しずつ伝わっているんだなって。中澤にしか歌えない、中澤が言うから意味がある言葉を考えようっていうのを一番に作りました。
これからはこういった形で作詞もどんどん挑戦していきたい?そうですね。これからはいろんなテーマを持って。別に経験談じゃなくてもいいと思うし、自分が主人公じゃなくてもいいと思うんですけど…。自分の第1作目としては、本当に素敵な作品をできたと思っています。作詞は難しくて、簡単に「詞を作ります!」なんて偉そうな事は言えないんですけど、やればできると信じているので、つんくさんにいろいろ教えてもらいながら、いろいろな曲を作っていきたいなと思います。
ファンのみなさんにメッセージをお願いしたいんですけど。伝えたい事はたくさんあるんですけど、まだ私は『モーニング娘。』としての活動があって、まだ時間があるので、それまでは、目一杯今まで以上に走っている姿をみんなに見てもらって、『モーニング娘。』の中澤裕子として完走しきったところで、最後の挨拶をしたいなと思っています。今は、まだ一緒に走ろうって感じです。
メンバーには、今どういう言葉を贈りたいですか?「もうちょっと仲間やから、そういう寂しい事とか思わずに一緒にやろう!」って感じです。
中澤さんにとって『モーニング娘。』ってなんだったんですか?「青春です!」に、尽きますね。





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