このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
列車でしか行けない山間の秘境駅!?
JR東海・飯田線は全長195.8キロで92もの駅を擁し天竜川の急流を車窓から眺められるローカル線として知られている。
東海道本線の豊橋駅から中央本線の辰野まで愛知・静岡・長野の3県にまたがって走りその3県境にある「小和田駅」の付近一帯は
天竜川を挟むV字谷の断崖絶壁が続いている。
切り立った崖とそこにへばりつく様に走る列車。
実際に乗ってみると車窓からの眺めの迫力に思わず息を呑んでしまう。
何度もトンネルを出たり入ったりして良くこんな所に鉄道を敷いたものだと溜息が漏れそう。
そんなトンネルに前後を挟まれた「小和田駅」は4両編成の列車がやっと停車できるくらいの
短いホームが上下一本ずつあるだけの小さな駅。 ホームに立って仰ぐ絶壁は垂直に切り立っていて壮観そのもの。
駅のある所は静岡県、天竜川の対岸は愛知県でトンネルをくぐれば長野県というロケーションもこれまたGOOD!!
ところがそんな「小和田駅」の周辺には家どころか車の通る道路さえなく人影はほとんど見かけない。
それでも一日上下合わせて18本もの列車が定刻どおり停車するのは駅近くにあるたった一軒の民家のため。
この列車の主な利用者はこの民家に住む老夫婦とそこに手紙を届ける郵便配達の人達。
佐々間ダムが出来るまでは林業を営む人の民家が数軒有ったと言うが今ではそのほとんどがダム湖の下に沈んでいる。
駅が無ければ民家は孤立するしかなくまさに生命線とも言える駅。
平成5年の皇太子様と雅子様の御成婚ブームの折には雅子様の旧姓と同じ字だったことから脚光を浴びた
「小和田駅」だが今は元の寂しい駅に戻っている。
それでも時折訪ねて来る観光客のために小さな駅舎にはノートが備え付けられていて
人それぞれ思い思いに様々なメッセージを残している。
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