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伊豆半島にある伊東市は古くからキャンプ地や自主トレ、あるいは納会の場としてプロ野球と係わり合いがある。その伊東市にあるのが伊東スタジアムである。
伊東スタジアムは1952年5月完成の野球場。経営者はホテル伊東スタジアム。ホテルが経営している野球場であるが、ホテルの名前に野球場名がついているのが興味深い。
伊東は温泉などの保養地であるので平野部での用地取得が無理であったのか、山地の斜面を切り開いて作られたようだ。
伊東スタジアムで行われたプロ野球公式戦で全部で4試合。残念ながら完成からわずか1年でプロ野球公式戦には用いられなくなった。しかしながら先述の通り、伊東はキャンプ地や自主トレを行う場所として有名であったので、この伊東スタジアムももちろん使われたはずである。長嶋茂雄が最初にジャイアンツの監督になったときに、中畑選手、篠塚選手、山倉選手に猛ノックを浴びせたのも伊東スタジアムである。これはキャンプ地について調べる必要もありそうである。
中堅122mは広いが、両翼91.4mは狭く、しかもレフト後方の崖下には伊豆急行が通っている。レフトに場外ホームランを打つと電車の通行の妨げとなってしまう。しかし伊豆急行が開通したのは1961年のことなので、公式戦の本塁打が邪魔になることはなかった。
最寄駅は伊豆急行南伊東駅。ただし距離は近いが、山を登らなければならないので道のりは遠い。しかし野球場前にはズバリ「野球場前」というバス停がある。ここはバスに乗ることをお勧めする。
年 | 月 | 日 | チーム | 安 | 本 | 点 | 点 | 本 | 安 | チーム |
1952 | 5 | 18 | 大映スターズ | 12 | 0 | 6 | 2 | 0 | 5 | 東急フライヤーズ |
1952 | 6 | 4 | 読売ジャイアンツ | 14 | 1 | 10 | 0 | 0 | 5 | 松竹ロビンス |
1952 | 7 | 23 | 毎日オリオンズ | 14 | 1 | 7 | 6 | 1 | 10 | 大映スターズ |
1953 | 5 | 15 | 読売ジャイアンツ | 8 | 1 | 7 | 5 | 1 | 11 | 洋松ロビンス |
解説 (野球漉さん)
伊東スタジアムは株式会社の為現在の所有者(株主)が何処なのか不明ですが
大株主の変遷は大昭和製紙〜伊東醤油〜ユニバーサル?(不動産会社)〜ヤオハンとなっている筈なので
今は裁判所?とか債権者では!
ホテルのあった場所は三塁側の上の方にありましたホテルというより旅館みたいでした
巨人だけがキャンプをやっていたように思われますが東映がズットキャンプをしてましたし大洋が関根監督のとき秋季にやってました
敷地には源泉があるようで湯量が豊富でした
探訪記 (カイリューズ)
私は2000年9月に北海道一周旅行に出かけ、東北本線・東海道本線周りで帰って来たが、そのついでに伊東スタジアムにたちよった。
伊東駅に着くとさっそくタウンページで「ホテル伊東スタジアム」を探したが、どこにも見当たらない。おかしいなと思いながらもバスに乗って伊東スタジアムまで出かける。バス停「野球場前」で降り、いよいよスタジアムへ。入口には「歓迎!ホテル伊東スタジアム」とある。入口前では右と左に分かれており、右を選択。たぶんこっちの方がスタジアムに近いはず。意気込んで入ってみると目の前にはなんともしょぼいグラウンドが…。しかしこれが伊東スタジアムである。内野は土のグラウンドで、外野は天然芝。といってもほとんど雑草にみえる。スタンドもバックスクリーンあたりはイスだが、ポールの方に行くと土のスタンドに。ここにまた雑草が生えている。外野スタンドはというと山が押し迫って、というよりも山を切り開いて作ったのであろうが、木がスタンドはおろか外野グラウンドにまではみ出ている。センター後方にはスコアボード。野球場と感じさせてくれる。しかしグラウンド自体はキレイでしたよ。
バックネット脇からグラウンドに下る階段があるので行かせてもらう。しかしグラウンド手前のベンチの壁にはこういう貼紙が。
グランド内の注意
一.許可なくグランド内に入らないで下さい
一.グランド内での喫煙は御遠慮下さい
一.下駄這でグランド内に入らないで下さい
一.グランド使用申込みは□
伊東スタジアム
もちろん許可を得ていなかったので入らなかった。気になるのは注意書きの最後で、「グランド使用申込は」の後は白いペンキで消されていた。たぶん電話番号が書かれていたのであろう。しかし消されているということは現在では管理者なしということなのか。とりあえずおいておくとして、他を見ることに。3塁側スタンドにはブルペンがある。これこそ使われていないようで、バッテリー間には雑草が生い茂っている。外野スタンドにはまわれそうになかったので、これにて終了。スタンドを登ると小さな空地があり、奥には道が。この道が入口で左を選択したら通ってきた道である。そしてこの空地こそが、たぶんホテル伊東スタジアムの跡地である!伊東スタジアムから辺りを見回してもホテルらしきものは見当たらなかった。タウンページにも載っていないこと、使用申込がわからないことから考えればホテルはなくなったものと考えられるが、たぶんこの空地が伊東スタジアムが建っていたところであろう。絶対とはいいきれないがたぶんね。しかしこんなさほど広くもない空地にホテルが建つのであろうか。駐車場くらいのスペースしかない。まあ考え込んでもわからないので帰る。帰りは伊豆急行南伊東駅へ。
ただし、昭文社の『県別マップル静岡県』の2000年1月発行分では地図に「ホテル伊東スタジアム」が載っているんだよね。そうしたらこの8ヶ月の間に何もなくなったのか。わからん。
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