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1930年10月に佐賀県杵島郡大町町に造られた野球場。経営者は杵島炭鉱株式会社。
大町町をはじめとする杵島郡は江戸時代から石炭産業が盛んで、杵島炭鉱は1937年には県内出炭高109万tのうち83万tを占めた。グラウンドは杵島炭鉱の一種の福祉施設だったのであろう。
杵島炭鉱グラウンドは沢柳政義氏の『野球場建設の研究』にも掲載されている由緒正しき野球場であるが、外野フェンスは石積だったようだ。同書によれば、当時のほとんどの野球場の外野フェンスは板あるいはコンクリートで、石積はこの杵島炭鉱グラウンドが唯一であった。ちなみに高さは0.61m。
プロ野球公式戦は1952年と1953年に3試合行われた。しかしこれ以降、佐賀県ではプロ野球公式戦はすっかり行われなくなり、長い間最もプロ野球が行われたことのない県となっていた。
しかし、1999年に久保田町に佐賀県立森林公園野球場(みどりの森県営球場)が完成すると、46年ぶりに佐賀県でプロ野球公式戦が行われた。
ちなみに、現在最も長くプロ野球公式戦が開催されていない県は滋賀県で、1956年を最後に行われていない。
佐賀市民グラウンド | ||||||||||
年 | 月 | 日 | チーム | 安 | 本 | 点 | 点 | 本 | 安 | チーム |
1950 | 4 | 21 | 西日本パイレーツ | 4 | 0 | 1 | 12 | 4 | 10 | 中日ドラゴンズ |
1950 | 6 | 3 | 大洋ホエールズ | 12 | 4 | 12 | 6 | 2 | 10 | 西日本パイレーツ |
1952 | 4 | 21 | 大洋ホエールズ | 8 | 0 | 1 | 5 | 1 | 10 | 松竹ロビンス |
唐津舞鶴グラウンド | ||||||||||
年 | 月 | 日 | チーム | 安 | 本 | 点 | 点 | 本 | 安 | チーム |
1951 | 8 | 12 | 毎日オリオンズ | 7 | 0 | 3 | 6 | 0 | 11 | 阪急ブレーブス |
祐徳国際グラウンド | ||||||||||
年 | 月 | 日 | チーム | 安 | 本 | 点 | 点 | 本 | 安 | チーム |
1952 | 4 | 1 | 西鉄ライオンズ | 10 | 1 | 5 | 2 | 1 | 4 | 阪急ブレーブス |
杵島炭鉱グラウンド | ||||||||||
年 | 月 | 日 | チーム | 安 | 本 | 点 | 点 | 本 | 安 | チーム |
1952 | 7 | 20 | 西鉄ライオンズ | 17 | 3 | 6 | 9 | 0 | 14 | 東急フライヤーズ |
1952 | 7 | 20 | 西鉄ライオンズ | 16 | 2 | 9 | 5 | 1 | 7 | 東急フライヤーズ |
1953 | 4 | 12 | 西鉄ライオンズ | 8 | 1 | 1 | 3 | 1 | 4 | 東急フライヤーズ |
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