００　奇襲
　　　 　国際連合宇宙軍根拠地衛星

「巨大な質量の物質がワープアウト。こちらに突入してきます！」
「敵艦隊か！」
「いえ。反応はひとつ。速力４０！敵恒星間弾道弾ミサイルと思われる」
「砲撃開始！必ず墜とせ！１発でも喰らったら壊滅的打撃だぞ！」
「敵の装甲が厚すぎます。こんな豆鉄砲では当たっても・・・」
「少しは損害が出る。何とか当てるんだ！」
「敵ミサイル距離３万」
「総員宇宙服着用。衝撃に備えよ」
「敵ミサイル距離１万。駄目です！間に合いません！」
（某方面ＵＮＳＦ衛星基地の戦闘音声記録の一部。当該基地は敵恒星間弾道弾ミサイルの攻撃により大破。所属将兵の９割以上が戦死。基地機能を喪失し、放棄された）　
　

０１　憂慮
　　　　 国際連合宇宙軍総司令部

「敵弾道弾ミサイルは脅威です。我々の前哨基地を中心に多大な損害が出ています。何とか艦隊で迎撃出来ればよいのですが」
「しかし敵の攻撃ルートが分からなければ、全艦隊を投入しても意味がないし、いつまでもモグラたたきの様なことをするわけにはいか無いぞ」
「今まで攻撃を受けた基地の断片情報などから検討して、いくつかのルートを確定及び推測できました。それらに小規模な任務部隊を派遣させれば何とか成ると思われます」
「幾つのルートがある？それに派遣する艦隊は」
「ＵＮＳＦアメリカ艦隊を主力として２８個任務部隊です」
「かなりの数になるな」

１０　哨戒
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　重巡「利根」

　重巡＜利根＞を旗艦として、他に軽巡＜大井＞、駆逐艦＜雪風＞＜磯波＞の計４隻による小規模な任務部隊は、南雲忠雄提督の元、指定された宙域を哨戒していた。既に哨戒開始から数日が経ったが、彗星ひとつと接触したのみで、未だ敵ミサイルとの会合はなかった。
「司令部の予想が外れたのでしょうか？」
「まだ分からん。燃料が許す限り哨戒を続けよう」
「何か巨大な質量がワープアウトしてきます！」

１１　会敵
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　重巡「利根」

「敵ミサイルかっ！」
「目標は１。重量約２万」
「敵ミサイルだな」
「敵予想ルート及び会敵ルートを表示せよ」
スクリーンに表示された情報を見て南雲は命令を下す。
「方位３００度。最大戦速。半包囲陣形をくめ！」

１２　接触
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　重巡「利根」

「間もなく敵ミサイルを攻撃射程に納めます」
南雲はマイクを握ると
「たかがミサイルと侮るなよ。こいつを逃したら取り返しがつかない。いつも言ってることだが、確実に破壊しろ」
「敵ミサイルが攻撃射程に入りました」

２１　攻撃
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　重巡「利根」

「撃てぇ！ミサイルを破壊しろ！絶対に撃ちもらすなよ！」
南雲の命令と同時に＜利根＞はミサイルを発射する。
龍勢の如く敵ミサイルに向け一直線に飛ぶ＜利根＞のミサイル。
「時間です。命中弾は４発」
その声が終わらぬ内に＜利根＞は全主砲を咆吼させる。
旗艦の発砲を見て＜大井＞＜磯波＞も主砲を斉射する。

３１　追跡
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　駆逐艦「雪風」

「全艦、追撃せよ」
南雲の命令に従い、追撃しながら主砲を連射する艦隊。敵ミサイルもどんどん損傷を増やすも未だ撃破される様子はなかった。ところが、４隻の中艦隊の最左翼にいた＜雪風＞だけが、１発も砲撃していない。敵ミサイルからもっとも遠い位置にいた同艦だけが射程外だった。
「航海長。ミサイルの予想進路に乗るようコースを変更して、全速じゃ」
「しかし、それは」
「全速ださんと、敵に一発も放てんで終わるぞ」

３２　撃破
　　　 　国際連合宇宙軍日本第１艦隊　駆逐艦「雪風」

　一直線に敵ミサイルに向け前進する＜雪風＞。
「敵ミサイルとの距離８，２００」
「ミサイルに敵艦のデータを入れたか」
「砲術長。短射程ミサイル発射じゃ！」
「はい、短射程ミサイル発射！」
「命中予想率は４７パーセント」
「命中。敵ミサイル撃破」
「ようやった！」
敵ミサイルは＜雪風＞の最初の攻撃によって破壊された。

シナリオ紹介及びリプレイにおける結果
１　恒星間弾道弾ミサイル迎撃作戦
作戦目的　恒星間弾道弾ミサイルの破壊
参加艦艇　ＵＮＳＦ：ＣＡ利根（利根級）、ＣＬ大井(大井級)、ＤＤ雪風（陽炎級）、磯波(吹雪級)　計４隻
　　　　　ＤＧＦ：ＭＳ恒星間弾道弾ミサイル×１　計１隻
ＵＮＳＦ艦隊司令官　南雲忠雄
勝利条件　恒星間弾道弾ミサイルの破壊
作戦結果　成功：恒星間弾道弾ミサイルの破壊に成功
ＵＮＳＦ艦隊の戦果（損害率）
　撃破　ＭＳ恒星間弾道弾ミサイル　(１００)
　艦隊損害率　１００パ−セント
ＵＮＳＦ艦隊の損害（損害率）
　被害無し
　艦隊損害率　０パ−セント