このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

 第13章 北海道の廃線 名羽線


今回は名羽線について少し綴ってみたいと思います。
実は名羽線はいわゆる「廃線」ではありません。
どちらかというと「未成線」の部類に入ると思われます。
私自身、未成線にも興味がありますのでこの名羽線も
いろいろと資料を見てきて興味をそそられることが多かったです。

さて、名羽線は確か今はなき深名線の朱鞠内と同じく廃線になった
羽幌線の羽幌を結ぼうとしていたものだったと思います。
途中、炭鉱がありましたが、その他はほとんど無人の
地を貫いていたと思われます。
線路工事は全区間で着工され、ほとんど完成していたようで、
羽幌側の一部区間では「暫定開業」ということで石炭輸送に
貢献もしていました。
しかし、やはり例にもれず美幸線(未成線区間)と同様、
工事は凍結、二度と再開されることはありませんでした。

現在、その遺稿は大地に帰りつつありますが、
一部はトラック輸送専用道路となっています。(一般車は通行禁止)
また橋梁、トンネル等はそのまま残っているものも多く、
深い緑のなかに真っ白いコンクリートが不思議な感じを放っています。
それらの建造物からは、その昔、そこに人々の生活があったことも
見て取れるようです。

さて、実際に開通していたらどうなっていたでしょう?
完成したころにはすでにエネルギーは石油などにとってかわられ、
石炭輸送はほとんど行われなくなったと思います。
そして人口が多いところを走るわけではありませんので
旅客増を望むこともできなかったと思われます。
つまり、完成していてもすぐに廃止される運命だったのではないでしょうか?
また、列車設定を考えてみましたが、優等列車を設定しても
乗車率があったとは考えにくかったです。
(例:札幌−羽幌−曙−朱鞠内−名寄)

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