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総括 〜FROM 1995,12 TO 1998,4〜



夢は現実の続き、現実は夢の終わり・・・

〜あれから、時は流れた。しばし、時計の針を戻してみよう〜

 7月19日、映画館から出てきた私を待っていたのは、青い空だった。そう、その時の私の気持ちを象徴しているかのような。終わったんだな、終わってしまったんだな、これが正直な第一印象だった。あの時はこの感情以外の感情は混沌としていてとても文章化できるものではなかった。あの日から1ヶ月、いまだに私の感情は混沌としたままだがここでこれを書くことによって自分の感情が整理できないか、と思い今筆をとった次第である。
 エヴァの文章を書くときに痛切に思い知らされるのが自らの文章力の無さである。本当は映画論を書きたいのだが、この文章力の無さ故おそらくは映画の感想文になるであろう。それでもなお私に筆をとらせるエヴァ、おそるべし。
 "THE END"の名にふさわしい出来だったように思う。春の段階で、私はかなり心配していた。エヴァがエヴァでなくなってしまうのではないか、と。だが、やはりエヴァはエヴァに還ってきた。メカニック、人間ドラマ、表現技法、そしてあのラストシーン、まさにエヴァのすべてが含まれていた、といっても過言ではなかろう。REBIRTH編からの一連の戦闘シーン、ここまでやるか、というくらいまでの残虐さ、個人的にはあまり好きではないのだが、あそこまでできるのは監督くらいのものだろう。ミサトとシンジの最期のやり取り、リツコとゲンドウの最期のやり取り、シンジのインナースペースの話、エヴァの人間ドラマとしての面を見せつけてくれた。実写を使う等の技法、なかなか斬新だった。(ついでに踊る映倫マークは笑った)そして、いまだに多くの人に謎をつきつけたままのシンジがアスカの首をしめる、というあのラストシーン。まさかあそこで幕を降ろすとは思わなかった・・・。監督は私が期待していた以上のものを創ってくれた。 …

 TV放送が終わった後、「シト新生」が終わった後、私はエヴァについて無性に語りたくなった。また、実際有形無形に色々と語っていた。また、多くの人がそうであっただろう。某局のエヴァ特集ではないが、まさに「そしてみんな語りだした」という感じであった。ところが、である。"THE END OF EVANGELION"を見た後、私は語る言葉を持たなかった。決して、言葉を持てないほど深い絶望に落ちたわけではない。その時の私の気持ちというのは7月19日に映画館を出たとき、その時の天気の如く晴れわたっていた。「終わったんだ。ありがとう、君に逢えてうれしかったよ」その時の私の偽らざる心境である。それから2ヶ月以上、いまだに心の整理はできていない。否、ここで私がこの文を書くことにいかほどの価値があるのだろうか。庵野氏はかつて語っている、エヴァは見る人を映す鏡である、と。まさにそうだと思う。感想はまさに千差万別、エヴァに関してはまさに「1億総評論家」となった。そのそれぞれに、その人の性格が表れている。エヴァが鏡だとすると、その評論は、その鏡に映したその人の像、ということにでもなろうか。その鏡の前で一体今まで何人の人が踊ってきたことか。私もこの2年弱踊っていたが、少々疲れてしまった。 …

 何を今更・・・、今の私の心境である。 …

 終わったんだ、ありがとう。・・・'96,3,27の私の心境。
 何やしらんが、どないなるんやろ・・・'97,3 …

そして、祭りばやしは通りすぎた。
その日の、その時の青空は私の心を象徴しているかのようだった。
この祭典に、ほぼリアルタイムではじめから参加できたことに多大なる喜びを感じる。
そして、ありがとう、君に逢えてうれしかったよ。 …

 面白かった・・・。"THE END OF EVANGELION"の感想は、この一言に尽きる。もちろん不満がないわけではない。しかし、それをおぎなって余りあるごちそうだった。 …

〜そして時計の針を現在に戻し、しばし私は考える〜

 以上にあげたいくつかの文章は、かつて私が書いた"THE END OF EVANGELION"についての文章であり、そのいずれも完結していない。上映されてからかくも時間がたってしまった今、こんな雑文を書く意味(というほど大層なものではないが)があるのか否か、甚だ疑問ではあるが、そろそろ自分の中の総括を行いたいと思い、敢えて上のような未完の駄文を引っぱり出し、なおかつ今、新しい文章を書こうとしているのである。
 早いもので、TV版本放送が最終回をむかえてからすでに丸2年以上が過ぎてしまった。あの強烈なラストから1年と3ヶ月が過ぎた'97,7をもって完結をむかえたエヴァ、あれ以来「社会現象」とまで言われていた「エヴァ現象」もようやく沈静化しはじめ、今では、その残滓しかないように思われる。これは、まぁ至極当然のことであり、それでも時々亡霊の様にポッと社会の表面に出てくるエヴァに驚かされることも少なくない。人の噂も75日というし、まして物忘れのいい日本の社会、今後表立ってエヴァがどうのこうの、という話は当分出てこないだろう。老兵は死なず、ただ消え去るのみ、である。それでも、あくまで社会から消えて行く、消えつつあるだけであって個人レベルの心の中等では、まだまだ永きにわたって生き続けるだろう。そういう意味ではエヴァは永遠に不滅です、といったところか。
 「社会」というものにエヴァが影響をあたえるほどに大きな力を持っていたかは疑問ではあるが、個人レベルでは影響を受けた、という人は少なからずいるだろう。何をかくそう、私も明らかにその一人である。(イロイロなイミでネ)よく「エヴァ現象」についての話の中で「ヤマト世代」「ガンダム世代」という表現を見た。後の世で、「エヴァ世代」という表現が出てくるだろうか。私自身は、「エヴァ世代」というものは「ヤマト世代」「ガンダム世代」のように厳然として存在しうる「世代」である、とは思うのだが・・・。
 結局、「新世紀エヴァンゲリオン」とは自分にとって何だったのか、今の私に答えることはできなかった。死ぬまで答えられないような気がする。だから、これ以上「エヴァとは自分にとって何だったのか」という非常に無駄(と言ってもいいレベルの)問いは今後、当分の間封印しようと思う。今後、私がエヴァについて文章の形で何らかの発言を行うことはないだろう。つまり、これが私がエヴァと出会った'95,12,19から今日までの「総括」である。面白いアニメだった、それだけでいいじゃないか、そんな気がする。
 ありがとう。そして、さようなら「新世紀エヴァンゲリオン」

〜さらに時計の針を進め、少々空想の世界へいざなおう〜

 20××年のある朝、私はいつものように朝食をとりながら朝刊を広げていた。その日も、特に大きな事件もなく、これといった記事もなかった。と、中程まで読み進んだとき、私の目は、ある中見出しに引きつけられた。
「アニメ〇××〇ブームに 「エヴァンゲリオン」以来のヒット」
何となつかしい響きか。そういえばあれから何年たったのだろうか。たしか、私がエヴァにハマッていたのが1990年代後半だからかれこれ××年も経ってしまったのか・・・。あれはちょうど私が大学に入った前後の話、人生の中でも一番色々とあった時期だ。ちょうどその時期の、ある意味シンボリックな存在がエヴァだった。そのころの思い出が走馬灯のように頭をよぎる。大学受験前後の話、大学での生活・・・。あのころが人生での大きな転換期だった。そんなことを思いつつ、私は朝食をおえ、会社へと出た。そういえば、あのビデオ、どこにあったかな?今晩、ひさびさにさがして見るか・・・。

〜こんな日が、いつか来るのかもしれない。人それぞれの「思い出」となって、エヴァは眠りにつく〜

 どうしようもない駄文でしたが、ご清読深謝いたします。

 '98,4,21 11:58  H大学理学部第2棟 2-507号室にて 量子化学の授業終了直前
          この文章が公表されることがあるのかいぶかりながら

 なお、付録(?)として、私が独断と偏見で作成した「エヴァ年表」を以下に続けます。基準は、あくまで「独断と偏見」です。(笑)
1995年
10月4日 「新世紀エヴァンゲリオン」テレビ東京系各局で放送開始。
10月25日 CDシングル3枚「残酷な天使のテーゼ/月の迷宮」「FLY ME TO THE MOON/FLY ME TO THE MOON -4BEAT VERSION-」「残酷な天使のテーゼ/FLY ME TO THE MOON」同時発売。
12月16日 サウンドトラック第1弾「NEON GENESIS EVANGELION」発売。
12月21日 特別先行版ビデオ「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:0 IN THE BEGINNING」発売。
1996年
1月22日 読売新聞(朝)「まんがランダム」に、「「守るべき日常」へ アニメの変化」(大塚英志)掲載。以降、同氏は数回にわたってエヴァ批評を行い、エヴァに対し強い拘りを見せる。(確認された最古のエヴァに関する新聞記事)
2月3日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:1」発売。LDの初回出荷BOX仕様は驚異的な売行きを見せる。
2月16日 サウンドトラック第2弾「NEON GENESIS EVANGELION Ⅱ」発売。
3月1日 セガサターン用ゲームソフト「新世紀エヴァンゲリオン」発売。
3月6日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:2」発売。
3月20日 「新世紀エヴァンゲリオン」TVにて第弐拾伍話放映。突然の方向転換に賛否(否否)両論巻き起こる。
3月27日 「新世紀エヴァンゲリオン」TVにて最終話放映。当時はまだ社会現象というレベルには程遠く、一部ファンが騒いでいるに過ぎなかった。
4月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:3」発売。
5月2日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:4」発売。
5月22日 サウンドトラック第3弾「NEON GENESIS EVANGELION Ⅲ」発売。アニメCDとしては「銀河鉄道999」以来17年ぶりにオリコンアルバムチャート1位の快(怪)挙を達成。
6月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:5」発売。
7月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:6」発売。
8月7日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:7」発売。
9月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:8」発売。
10月2日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:9」発売。
11月16日 読売新聞(夕)「久々の”横綱級”アニメ」(土曜芸能)掲載。この頃から「エヴァブーム」本格化する。
11月23日 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」テレホンカード付前売券(2種・各2万枚)発売される。東京などでは即日完売状態。徹夜組も多数。
11月28日 毎日新聞(朝)「言葉にされぬ《リアル》」(大月隆寛)掲載。
12月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:10」発売。以降、次巻発売まで1年以上の空白期間。
12月7日 日本経済新聞「エヴァ人気 爆発」掲載。
12月21日 期間限定販売のCDアルバム「NEON GENESIS EVANGELION ADDITION」発売。
1997年
1月7日 全国に先駆けてテレビ北海道他にて「新世紀エヴァンゲリオン」再放送開始。以後、全国で再放送される。
2月14日 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」は当初の予定とは違い、完結せず、完結は夏に持越されることが判明。記者会見にて。
2月14日 セガサターン用ゲームソフト「新世紀エヴァンゲリオン」(廉価版)発売。
2月21日 CDシングル「魂のルフラン/心よ原始に戻れ」(「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」主題歌)発売。
2月26日 朝日新聞(夕)「SFアニメ「エヴァンゲリオン」ブームさらに」掲載。
3月1日 CD−ROM「B・G・Iシリーズ 新世紀エヴァンゲリオン〜DAILY SELECTION」発売。
3月7日 セガサターン用ゲームソフト「新世紀EVANGELION 2nd IMPRESSION」発売。
3月13日 読売新聞(朝)に東芝とタイアップ(?)で1面広告掲載。(11面)
3月15日 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生」公開。各地で徹夜組多数。
3月23日 赤旗「なぜアニメ「エヴァンゲリオン」ブーム」掲載。
3月26日 「新世紀エヴァンゲリオン ART OF GALLERY」千葉ららぽーと船橋そごう4階催会場にて開催。4月6日まで。
4月29日 「新世紀エヴァンゲリオン ART OF GALLERY」札幌五番館SEIBUロフト館7階赤レンガホールにて開催。5月5日まで。
5月−− 「THE END OF EVANGELION」前売券発売。
6月11日 劇場版サウンドトラック「EVANGELION:DEATH」発売。再びオリコンアルバムチャート1位に。
7月−− コンサート「エヴァンゲリオン交響楽」渋谷Bunkamuraオーチャードホールにて開催。6・7・8日主公演、9・14日追加公演。
7月19日 劇場版完結編「THE END OF EVANGELION」公開。物語は完結した。
7月19日 DVD「新世紀エヴァンゲリオン Volume 1」発売。
7月31日 「新世紀エヴァンゲリオン フェスティバル」大阪なんば高島屋7階特設会場にて開催。8月5日まで。
8月1日 CDシングル「THE END OF EVANGELION」発売。
8月11日 「新世紀エヴァンゲリオン フェスティバル」名古屋ホテルキャッスルプラザ4階特設会場にて開催。8月17日まで。
8月21日 DVD「新世紀エヴァンゲリオン Volume 2」発売。
9月25日 セガサターン用ゲームソフト「新世紀エヴァンゲリオン デジタル・カード・ライブラリー」発売。
9月26日 劇場版サウンドトラック「THE END OF EVANGELION」発売。
9月26日 DVD「新世紀エヴァンゲリオン Volume 3」発売。
10月22日 DVD「新世紀エヴァンゲリオン Volume 4」発売。
10月22日 CD「エヴァンゲリオンクラシック」(4タイトル)発売。
11月6日 CD「〜refrain〜The songs were inspired by "EVANGELION"」(高橋洋子)発売。
11月6日 CD「Li-La」(高橋洋子)発売。
11月21日 DVD「新世紀エヴァンゲリオン Volume 5」発売。
12月−− 「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)/AIR/まごころを、君に」前売券発売。
12月3日 CD「EVANGELION-VOX」発売。
12月22日 CD「エヴァンゲリオン交響楽」発売。
1998年
2月5日 LD・VT「新世紀エヴァンゲリオン GENESIS 0:11」実に前巻より1年2ヶ月のブランクを経て発売。
3月7日 「REVIVAL OF EVANGELION」公開。

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