このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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JTBコミケツアーを!
先日、札幌市内の某店にこんなリーフ(宣伝用チラシ)が置いてあった。
夏休み特別企画 北海道からたった一つのツアーだ
コミックマーケットと
TOKYO2・3日間ツアー
安く行きたいなら絶対コレ!! 今年の夏は
コミケットへ行こう!! 羽田〜ホテル〜会場のバスもついてるゾ! 主催:日本交通公社法人営業札幌支店 (以下略) |
いつかはこのような札幌発ツアーができるとは思っていたが、ついにその時が来たようだ。
しかし、やっぱり便乗商売には穴があるもので、ツアーとしてはあまり褒められた出来では無いように
思える。その理由を以下列挙してみよう。(一応、私は国内・一般旅行主任者の資格を持ってます)
- 日程の問題
参加者が一番多いのは3日目であることは過去に参加したことがある人なら十分承知の上であろう。
マーケット的にもこの日を中心に据えるべきなのに、金-土、金-日の2パターンしか用意してないのは
大きな落ち度でありように思える。
コミックマーケット参加者には休みが取りづらい社会人が実は多いことも、こういったツアーを利用する
のが女性ばかりでないことも(添乗員を付けていることから女性向けを狙っていることが見える)考えると
この場合なら土-日のパターンも用意しておくべきではないだろうか?
お盆時期の繁忙期で航空機の座席確保に苦労する面があることは容易に想像がつくが、天下のJTB
ならその点融通を利かせられるはずである。(JTBは日本最強の旅行会社ですからね(笑)←皮肉)
- 羽田−ホテル−会場のバスは初日のみ
日程表には初日昼過ぎに会場入りしてバスで直行。その後同じバスにてホテルへ、となっているが
2日目以降は各自フリータイムとしてほったらかしである。バスを付けるのなら初日だけでなく全日送迎
と言う形にしたほうがお客様の負担が減るのではないだろうか。
朝のゆりかもめ、TWR、都バスの殺人的な混雑を考えれば送迎付きというだけでも大きなメリットには
なるはずである。
- 帰りの便が早すぎる
帰りが「午後」羽田空港集合、夕方千歳空港着となっているが、通常のツアーで「午後」と言うのは
14時頃。羽田まで行く時間を考えるとビッグサイトを13時過ぎには出発しておかなくてはならない。
この時点でサークル参加は考慮されていないし、一般入場なら会場入りはおおよそ11時過ぎ。
と、言うことは会場滞在わずか2時間である。
これではコスプレも買い物もよほど急がなくてはこの広いビッグサイトの中ではきついであろう。
- 最少催行人数
募集人員からこのツアーがバス1台分であることが判る。
(50人乗りの観光バスをチャーターしてペイラインに載せるには最低でも30人必要なのである)
だが、そこまで人が集まるのだろうか?俺だったらこのツアーは使わないね。
- 料金の高さ
使用するホテルは都ホテル東京。ツアーでは品川プリンスホテル新館と同クラスである。
全体のクラスから考えると中の上クラスであるからさほどグレード的には問題無い。
場所は品川駅高輪口からタクシー5分。品プリよりはやや立地に難あり、と言った所か。
ちなみに同じ時期に同じホテルを使った他社の東京ツアーに比べるとやや価格が高め。
初日のバス代金分だけ上乗せされているのだろうが、2日目以降の交通費負担を考えると
立地に難有りな分だけ交通費がかさむ事が考えられる。
ここはやはり交通の便を考えて銀座、新橋あたりのホテルをチョイスするべきではなかった
のだろうか?(ゆりかもめの利用を考慮して)
総括
つまり、このツアーは2日目のサークル参加、もしくは雰囲気だけ楽しみたい人、大手にほとんど並ばない人
ぐらいしか対象に成り得ないのである。初日、3日目のサークル参加には使えない(初日は到着時間が遅く、
3日目は出発時間が早い)のであまり利用価値が高くはないように感じる。
このツアーは「コミケットに行く」事は目的にしても、「コミケットを楽しむ」ことは全く考慮されていないのである。
さて、他社はコレに追随するか?たぶんしないだろうな…絶対的なマーケットが少ないからねぇ。
本州ならバスツアーで安くあげられても津軽海峡を越えなくてはならない北海道の地理的ハンディが
料金の高騰につながっているのは否めないのだから。
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