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●南海本線の電車
南海7000系
南海線で初となる高性能通勤車。一足先に導入された6000系に対し、普通鋼の車体にドイツミンデン台車を採用。
全国的に見ても片開き4扉の車体を持つ電車は珍しくなってきている。現在も特急サザンから普通車まで第一線で幅広く運用されているが、
臨時列車を除く支線への入線、4連口単独の営業運用は行われていない。
2007年、2000系の本線営業開始に伴い、廃車が開始され 、8000系の新製と泉北3000系の移籍にて廃車が進んでいる。 (昭和38年)
7011×2など、初期に更新された車両は網棚をパイプ棚に変更した。 2連口では数編成存在したが、4連口では7005×4が唯一パイプ棚仕様であった。 また、注意深く見ていくと、7001×4の網棚の線路方向に入るパイプは 少し長いようで、支柱からかなりはみ出していた。 | 開業120周年を記念して、往年の緑色に衣替えした7037×4+7027×2。 関連頁 |
南海7100系
南海線の主力車。主として7000系の車体を両開き扉・一段下降窓に変更したマイナーチェンジ系列。特急から普通車、支線運用まで何でもこなす万能車 。
製造時から冷房を搭載した2次車以降の車輌は全車車体更新を受け、事故廃車の2両を除く全車が稼動中。
更新前と比較して、外見での違いでわかりやすいのは前面貫通扉の車番プレート、排障器、方向幕の大型化(一次更新車を除く)
2000系の本線営業開始と時期を共にして、4連口の下り方Mcにも女性専用車標示が貼られ、朝ラッシュ時の8連運用で上り方に組成されるようになる。
2007年より、1次更新車から外板の大幅な貼り替えが開始された。更新時期における変化に乏しい7000系とは異なり、細かく形態を分類することができる。 (昭和45年)
過去には和歌山港線にも充当されていた | 通称「ワンマン挟み」 |
2連車の一部がワンマン機器及び盲導鈴、車外スピーカの整備を受けて、主に加太線でワンマン仕業に就いている。
汐見橋方面の運用見直し及び和歌山港線の普通車減便にて2200系列が捻出された為、玉突きでこれらワンマン車が本線に復帰する事象が発生している。
機器取扱いの都合上、これらの車両は先頭には出ず、7100系4連車の間に挟まる形で運用されている。挟みこむ4連車は大体決まっており、
7181×4、7165×4、そして後述の7123-7951-7890-7162となっている。
2013年頃に、8連組成の間にも組み込まれた実績がある。
7951-7890の連結面を示す。 事故廃車の欠損をカバーする為に、なんば方に7123-7951が組成されている。 また、7162にも女性専用車標示が貼られた。 | 4連普通車での運用が主であるが、稀に6連やサザン運用にも充当される。 |
南海7100系(〜7118)
非冷房で落成した一次車(36両)は、一部の車両が外板修繕を施工されたものの、大がかりな車体更新をされずに走り続けてきたが、
2003年初夏に全車が引退した。(昭和44年)
南海3000系
慢性的な車両不足を解消するため、また老朽化が進行している7000系の代替も含めて 、大阪府都市開発・泉北高速鉄道より
減車にて余剰となっていた3000系車両を譲り受け て南海線で使用できるようにしたもの。3513×4、3515×4、3517×4+3555×2の4本、実質3編成が導入され、
4連2本は併結されラッシュ時の8連運用を主に、6連は朝夕の急行、日中の様々な種別に幅広く使用されている。 (昭和56年※1)
今はなきデータイムの急行 | これも今はなき、8連の自由席特急 |
南海9000系
南海線専用車初のステンレス車体を採用した。高野線用8200系に続き界磁チョッパ制御を採用。
主制御機は8200系と異なり日立製となる。旧1001系置き換え用として製作された上に次世代の1000系が量産された為、32両の少数派となってしまった。
車内は伝統の柔らかくも腰のあるクッション、車体肩部のRを強めながら、更にラインデリアを導入させたことで実現した高くすっきりとした天井、そして暖かみのある木目調の袖仕切り等、
30年近くにわたって煮詰められた南海新性能通勤型の頂点とも言える仕上がりの良さ。
4連5本、6連2本が在籍し、6連は単独、4連は4+4の8連2本+予備1本で主にラッシュ時の運用に限定されている為、遭遇率はきわめて低い。 (昭和60年)
2013年頃から、側灯を1000系狭幅車同様に嵩上げし、他系列との併結を見込んだ変更がなされ、12000系との併結試運転も日中に行われた。 |
狭幅車(1003F) |
南海1000系
空港線開業を見越して新CI色を纏って登場した。高野線用2000系に続きVVVFインバータ制御を採用。スタイリングも2000系を更に煮詰めた感じとなる。
南海線、橋本以南を除く高野線のどちらに縛られることもなく、比較的容易に転用が効くように設計された。車体に関しては9000系までのレイアウト、様式から大きく変更された。
従来は前後非対象レイアウトだったものが前後対象化され、その結果か、乗務員室直後のロングシートが消滅した。そして新たに車端部には4人掛けボックスシートが装備されている。
因みに座席は7人がゆったりと座れる流行のバケット形状。クッションは腰がありつつも柔らかい。ステンレス車体全体に塗装を施すという他に例を見ない※2
外板の仕上げ故か、一見ステンレス車とは判別し難い。6連が10本、増結用2連が6本在籍している。
一次車は就役後程なく高野線に移籍し、主に高野線で使用されていたが、車両の受給に合わせて南海線へ移籍することもある。
この1次車の特徴としてはそれ以降の車輌より車幅が狭いことがあげられる。これは1次車登場後の空港線開業時に、本線の車輌限界を拡大した為によって
2次車以降が拡幅車体に設計変更された為。先頭車で比較すると1次車は2,744mm、2次車以降は2,850mm※3 (平成4年)
1003×6(1次車) なんばに誕生した複合施設のPRラッピング車輌。 | 1010×6(5次車) IC乗車券”minapita”のPR車輌。高野線にも存在した。 | 1031×2(1次車)1次車の2連車は、2次車以降の車幅に合わせて側灯の台座を嵩上げしている。 高野線から転属した車両も、数ヶ月をして嵩上げが完了した。 |
今では見ることが難しい4連単独運用 | 恒常的に1030番台を併結し、6連を組んでいる |
南海1000系(